八幡side
柊「へっへ〜ん、今日は私が初めての八幡君への挨拶と会話を貰ったからね〜♪悔しい?ねぇねぇ涼風ちゃん悔しい?」
涼風「は、はい……悔しいです。(正直、今はそれよりもお姉様の独り言の方が衝撃が強いので、八幡さんとの挨拶と会話は二の次になってます。)」
あっ、涼風の奴この表情は………きっと起きてたな。柊のあの独り言聞いてたんだろう。いや、なんていうか色々とヤバい表現が混ざってたから反応しづらいよな、うん。分かるよ、俺も起きてたから。
柊「ふふふ〜ん、今日は朝から良い気分〜♪八幡君成分もたっくさん補充出来たし、なんか良い事起こりそうな予感!ねっ、八幡君♪」
八幡「そ、そうだな……何か良い事があるかもしれないな。」
柊「……ねぇ、2人共なんかあったの?」
八幡「いや、何もないぞ?ほら行こう、おじさん達もう起きているだろうしな。」
柊「それもそっか!」
涼風「八幡さん、もしや八幡さんも?」ボソボソ
八幡「涼風、此処は俺達だけの秘密にしておこう。あの発言は誰にも言えないし、言いたくもない。俺の気持ち、分かってくれるよな?」ボソボソ
涼風「はい、痛い程。」ボソボソ
八幡「そういう訳だから、頼むぞ。」ボソボソ
ーーー食堂ーーー
「「「「「おはようございます、お嬢様方、若様。」」」」」
柊/涼風「おはようございます。」
八幡「お、おはようございます……」
御影「やぁ、おはよう。今日も天気が良いし、良い日になりそうだね。」
「皆様お揃いになりましたので、お食事のご用意を致します。」
御影「お願いね。それにしても、やっぱり3人一緒に来たというか、いつも八幡君に抱き着いてるよね。飽きないのかい?」
柊「飽きるわけないじゃない!八幡君だよ?八幡君の腕だよ!?彼氏の腕なんだよ!?飽きるわけがないじゃん!!」
御影「………ご、ごめんね?」
涼風「すみませんお父様、今日のお姉様は朝から絶好調なようなので、少しだけ情緒が不安定かもしれません。お許し下さい。」
柊「ねぇねぇ、なんで私が調子良いとダメみたいな言い方するの?」
涼風「………何となくです。」
柊「ひっどーい!八幡君も何か言ってよ〜!」
いや、朝のアレを見たら流石に擁護しにくい……まぁ、適当に言っておくか。
八幡「そうだな……柊はいつもハイテンションだから、その辺は任せるからな?」
柊「なんで否定してくれないのさぁ〜!」
紫苑「朝から元気が良いわね、本当に。朝食が来るからもう座りなさい。今日はうんと手伝ってもらうんだから、食べないと持たないわよ?」
間も無くして、朝食が来たのだが、こりゃまたすごく美味しそうな和食だった。昨日の晩飯は刺身と天麩羅だったが、朝のメインは焼き魚か………卵焼きにほうれん草のお浸しに冷奴、そしてお味噌汁と白米。やっぱ日本………和食はこうでないとな。
ーーー数十分後ーーー
御影「さて、今日は街に降りて気になる物や食材の買い足しだね。涼風と柊にも手伝ってもらうからね?八幡君は伊吹山の登山だったよね、登山道具は出してもらってるから、それを使うと良いよ。」
八幡「はい、ありがとうございます。」
柊「八幡君、私もついて行く?」
八幡「大丈夫だから柊はおじさん達と買い出しに行きなさい。ミネラルたっぷりの伊吹山の霊水お土産にして帰るから。」
柊「それなら八幡君と一緒が良〜いっ!!」
全く、甘えん坊だな………だが悪くない!
紫苑「御影、買う物は決まってるの?」
御影「滋賀県といえば、やっぱり近江牛が有名だよね。僕はアレを買いたいと思ってるよ。後は赤こんにゃく、糸切餅かなぁ〜。」
紫苑「考える事はほぼ一緒ね。けど私は鴨鍋にも興味があるから、鴨肉が欲しいわね。買って今晩に皆で囲うのも良いと思わない?」
御影「おぉ〜それは良さそうだ!柊と涼風は何かあるかい?」
柊「うぅ〜ん、滋賀って何が有名なのかよく分からないんだよね〜………私は見て決めようかなぁ。」
涼風「私は
紫苑「聞いた事ないわね………じゃあお昼はそれを目当てで探しましょうか。八幡君は何かある?欲しい物とか食べたい物。」
八幡「俺も滋賀は全く知らないんで任せます。あっ、でも買い過ぎないで下さいね?おじさんが散財しそうな時はお願いしますねおばさん。」
紫苑「えぇ、任せなさい。本鮪の時のような事はさせないわ。2週間も生魚を食べられなかったのだから。」
御影「うぅ、ごめんよ?」
八幡「まぁ、多過ぎず高過ぎず買い過ぎすであればお任せします。これ良いと思った品があればお願いします。」
御影「うん、分かったよ。八幡君も楽しんでおいでよ、伊吹山。」
八幡「はい、ありがとうございます。」
そして俺は一足早く登山の準備をする事にした。山頂は酸素が薄く、呼吸が難しいと聞く。急ぎすぎて体力切らさないようにしないとな。それに食べ物も入れて貰ったし大丈夫だとは思う。