俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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こんな風景が続いてほしい

 

 

涼風side

 

 

先程は大変、お見苦しいお姿をお見せしました事をお詫び致します、申し訳ございませんでした………

 

しかし私の気持ちも理解して欲しいのです。将来私の義兄になる方が質素なお召し物をして欲しくないのです!するからにはとてもよくお似合いな、誰から見られても恥ずかしくないような格好をして頂きたいという気持ちなのです!

 

ですがやはり、かなりの噂になっているみたいですね……お父様の会社は。廊下にまで話し込んでいる方達が居る程です。

 

 

八幡「あっ、ちょっと気になってたんだが、高級食材以外の普通の食材ってどうしてるんだ?やっぱ普通のスーパーとかで買ってるのか?」

 

柊「うん、その辺の食材は普通のスーパーの物だよ。それに高いのだって大抵お父さんが買ってくる時だけだしね。まぁ最近はその頻度も多くなってるんだけど。」

 

八幡「?何でだ?」

 

涼風「八幡さんが我が家に泊まりに来られるからです。お父様ったらご自宅にいる時も唸っているのですよ。『八幡君は何が良いかなぁ〜。』っと言いながら。」

 

八幡「なぁ。やっぱさ、俺もう少し行く回数減らすわ。流石に行き過ぎだと思うんだわ。」

 

柊「えぇっ!?私達の楽しみを奪わないでよ!八幡君が自分からそれを奪うっていうの!?」

 

涼風「八幡さん酷いです、あんまりです………」

 

八幡「いや、普通は毎週泊まりに行かないもんだからな?ご近所同士の幼馴染でも無い限りは。」

 

柊「いいもん!八幡君がそんな事言うんだったら、私達もお父さん達に言っちゃうんだから!八幡君が食材費用を気にし過ぎて家に泊まりに来るのやめそうって!」

 

八幡「それやめて。もし言ったらおじさん、絶対俺に電話掛けてくるだろ。」

 

 

八幡さんが悪いんです、来る回数を減らすだなんて脅しを言うから………

 

 

八幡「分かったよ、減らすのは無しにするからそれ言うのやめろよ?」

 

柊「了解で〜す♪」

 

涼風「分かりました♪」

 

 

八幡(気分良さそうに返事しちゃって………)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

戸部「うえぇ〜隼人君マジやっべぇっしょ!!オシャレ決まってるべ〜!!」

 

葉山「あぁ、ありがとな戸部。」

 

大岡「やっぱ隼人君には物を選ぶセンスもあるって事だよなぁ〜。」

 

大和「だな。」

 

 

………別にどうでもいいのですが、あれから相模さん達は葉山さんの所には集まっておらず、新学期前までの葉山グループは空中分解した状態で、現在は男性のみのグループになっています。由比ヶ浜さんの姿がそこに無かったので抜けたのだと思われますが、三浦さんの所にも行かず1人で過ごしておられます。恐らく声を掛けづらいのでしょう。

 

 

戸部「なぁ、それってやっぱり今噂のあのグループで買ったん!?」

 

葉山「あぁ、【Nigh-Ten・Group】で買ったんだ。デザインが気に入ってね。」

 

戸部「やっぱそうだったんだな〜それ良いべ〜!」

 

葉山「あぁ、良い仕事をしているよ。」

 

戸部「けどそれ幾らくらいしたんだべ?前のも良かったけど、今のは凝ったデザインしてるっしょ。」

 

葉山「これで大体3000円だよ。」

 

戸部「へぇ〜でもそれで3000円なら安い買い物だべ!俺も買おっかなぁ〜!」

 

大岡「お前がつけても似合わねぇよ。」

 

大和「それな。」

 

戸部「ちょっち〜それ酷くね?」

 

 

恐らく戸部さんが言っているのは葉山さんの首に下げてあるループタイの事でしょう。遠目ではそこまで変わったようには見えませんが紐の色が紺色になっていたり、金細工に模様がついているようですね。アプリで見た事があります。

 

 

八幡「ほぉ〜……アイツも使うんだな。」

 

柊「どう?八幡君も制服にオシャレ付け足してみる?今なら私も協力してあげるよ?」

 

八幡「結構だ。制服にオシャレして何になる?俺はこのままでいい。」

 

柊「まぁ、そうだよね〜。でもさ〜私服のオシャレを見るのなら良いよね?」

 

八幡「お前、涼風のノリが移ったか?」

 

涼風「あうぅ……八幡さん、その事はお話しないで下さい。思い出すだけでもお恥ずかしい……///」

 

柊「あぁ〜よしよし、義理のお兄ちゃんがいじめてくるんだよね?大丈夫だよ、お姉ちゃんが守ってあげるからね。」ナデナデ

 

八幡「そっか。じゃあ柊にはイジってやらんぞ?」

 

柊「それってさ、やられたら嬉しいのかな?」

 

八幡「頭ナデナデ無しだけど?」

 

柊「是非イジってください!!」

 

 

お姉様………

 

 

八幡「よしよし、可哀想にな涼風。こんな手のひら返しをする姉を持って。」ナデナデ

 

柊「ねぇ八幡君、なんで涼風を撫でてるの?私だよね?私を撫でる所だよね?しかも何で私がいけない子みたいな扱いになってるのかな?後涼風、そんな可哀想な子を見るような目で私を見つめないでもらえる?なんか惨めになってきちゃうから。」

 

涼風「お姉様があまりにも素直な反応を見せていましたので、つい………」

 

柊「だからその目をやめてってば!お姉ちゃん妹にそんな目で見られるの耐えられないよ!」

 

八幡「まっ、自業自得だと思って頑張りなさい。」

 

柊「自分は関係ないみたいな事言ってるけどさ、言わせてもらうよ?こうなったのは八幡君のせいでもあるんだからね!?」

 

 

ふふふっ、こんな風景がいつまでも続いて欲しいものです。

 

 

 

 


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