八幡side
御影『会社の評判かい?』
八幡「はい。ウチの学校では商品というよりもそれを管理しているおじさんの会社の方が人気が高まっているんですよ。それで最近の声とかってどうなのかなぁって思ったんです。」
御影『そうだね………お客様からの声を頂くのは大抵商品をお届けしてからすぐか数日って所だからね。少し待っててもらえるかい?』
八幡「はい。」
俺は今、おじさんに連絡を取って会社の評判について聞いている。トップページなんかにも評判とか載っているのだろうか?
御影『お待たせ八幡君。君の言った通り、ここ最近は確かに高評価のコメントが多いね。確かに妙だねこれは………』
八幡「はい。おじさんの事ですから、こんなの前からやってる筈ですしね。もしや誰かが?」
御影『それは考えにくいよ。たかが1人噂を広めた所で、ここまでなるのに時間は1ヶ月じゃ少な過ぎるからね。多分自然現象だと思うけど………』
八幡「なら良いんですけどね。」
御影『けど心配してくれたのは嬉しいよ、ありがとう。他に何か質問はないかい?』
八幡「いえ、自分からは今のだけです。」
御影『そっか、じゃあまた今度ね。そうそう八幡君、今週の金曜は来る予定なのかな?』
八幡「いえ、行く予定はありませんけど。どうしてですか?何か来て欲しい要件でも?」
御影『ううん、ただの確認。きっと娘達からも金曜日にどうするのか確認されると思うけど、その時はまたよろしくね?』
八幡「分かりました。」
御影『それじゃあね、おやすみ。』
評判は高くなってるみたいだが、それだけか。まぁ何もないに越した事はない。だがこうなると柊達にも何かしらあるかもしれないからな、用心しておくに越した事はない。
ーーー居間ーーー
小町「………」モグモグ
八幡「………」モグモグ
小町「んっ……あっ、そういえばお兄ちゃんさ、【Nigh-Ten・Group】って知ってる?」
八幡「知らないわけないだろ、それがどした?」
小町「なんかすっごい評判良いらしいんだよね。ほら、お兄ちゃんも前まではAmaz○n使ってたけど、今は【Nigh-Ten・Group】を使ってるでしょ?」
八幡「まぁな。何で評判良いのかは小町も分からないのか?」
小町「うぅ〜ん小町はあんまり使わないから分かんないけど、友達がねネットでショッピングしたんだよね。その時頼んだのがね、外国の飲み物だったんだよ。前行った時に飲んでそれ以来お気に入りだったらしいんだ。それでお小遣い出来たから頼んでたらしいんだよね。特に不満とかはなかったみたいだけど、【Nigh-Ten・Group】で注文したら値段が安かった上に冷たい状態で届けられたんだって。」
八幡「じゃあ保存状態が段違いだったって事か?」
小町「それもあるかもだけど、やっぱりさすぐ食べられる、飲めるっていうのが良かったんじゃない?ほらアイスだってさ、冷たい内に食べるから美味しいじゃん?溶けてたら美味しさ半分だし。」
確かに……ん?そういえば学校でアプリを見た時のヴェリーヌの感想欄にも似たような事が載ってあったな。もしかしたらアレが原因か?
八幡「成る程な……今の時期じゃ冷たい物は印象薄いかもしれんが、アイスとか飲み物なら冷たい状態や凍った状態の方が良いよな。それが原因か……」
小町「その友達もね、キンキンだった〜って言ってたしね。多分ソレじゃない?」
八幡「かもな。」
だがそれだけではないかもしれない。普通は商品が届いた段階で喜ぶものだ。見るだけでも楽しいって奴も居るだろうし、状態がいいだけで評判が高くなったってのは考えづらい。けどまぁ、今はこれで良いだろう。
八幡「お前はなんか欲しいの無いのかよ、何かしらはあるだろ、欲しいの。」
小町「白物家電かなぁ〜。」
八幡「………頑張って自分で買え。」
小町「えぇ〜お兄ちゃんも協力してよ〜。可愛い妹の小町の為にさ〜、ね?」
八幡「なぁにが『ね?』だ。金はともかく探すだけなら協力してやるよ。」
小町「それ協力って言わないじゃん。」
当たり前だろうが。何で俺まで金出さなきゃならんのだ?絶対俺が多く出す未来が待ち受けてるに決まってる。
小町「お兄ちゃんから何か話題ないの?例えば柊さんの事とかさっ♪」
八幡「急に何だ気色悪い奴だな………」
小町「お兄ちゃん、実妹に向かって気色悪いはポイント低いよ……」
八幡「あからさまに声色変えて話しかけてきてるんだからそう思うっての。てか何で柊の事?」
小町「だってさ、小町全然その話題聞いた事ないんだもん。気になるじゃん。ちょっとでいいから教えてよ。」
八幡「そうだな………まぁ取り敢えず、毎日面白楽しいって事で。」
小町「うんお兄ちゃん、それ何の説明にもなってないから。やり直し。」
って言われてもなぁ……別に話す事なんて何もねぇし、話題もこれといってめぼしいのも無いからなぁ。逆にあるのか?俺と柊に関する話題。
小町「……え、無いの?」
八幡「……そうだな、無い。」
小町「いやそれってさ、どうなの?」
八幡「いや、いつも一緒に居るから普通に過ごしてるだけだし、特段何かあるわけでも無いしな。」
小町「えぇ〜絶対何かあるよソレ〜。」
諦めて晩飯食べてろ。