俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

224 / 300
正体

 

 

陽乃side

 

 

はぁ〜今日も疲れたなぁ〜っと。にしても最近は企業関係の噂が絶えないなぁ〜。特に夜十神さんのところの会社の【Nigh-Ten・Group】の噂が。別に悪い噂ではないけど、どうして今になってこんな噂が立つんだろう?そりゃ就活とか控えてる子達なら重要ではあるけど、どうにも気になる………

 

 

陽乃「ただいま〜。」

 

秋乃「お帰りなさい、陽乃。」

 

陽乃「うん……あっ、そうだお母さん。質問したい事があるんだけど、聞いてもいい?」

 

秋乃「えぇどうぞ、話してみて下さい。」

 

陽乃「今私の大学ではさ、【Nigh-Ten・Group】の噂が結構出回ってるんだけど、会社の方ではどうなのかなぁって。」

 

秋乃「【Nigh-Ten・Group】の噂、ですか………その噂は批評的なものなのですか?」

 

陽乃「ううん、寧ろその逆。良い噂が流れてるんだ。この時期に流れるのもおかしいと思うんだけどさ、お母さんは知ってるのかなぁって思ってさ。」

 

秋乃「………噂については私も知りませんでした。しかし気になりますね、その噂。どのようなものなのですか?」

 

陽乃「そんなに多くはないんだけどね。」

 

 

私は知ってる限りの噂をお母さんに話した。お母さんも考えるような仕草を取った。

 

 

秋乃「……成る程、確かに良い噂ですね。しかしこれだけでは分かりませんね。一体何がどういう風にしてこうなったのか、自然なのかはたまた人為的なのか、まだ様子を見るべきだと思います。」

 

陽乃「そっかぁ………うん、分かった。」

 

秋乃「ごめんなさいね、あまり力になれなくて。」

 

陽乃「ううん、元々情報の無い噂だったし仕方ないよ。きっと雪乃ちゃんの居る総武高校でも噂になってるだろうね。比企谷君達も何かしらの行動はしてそうだけど。」

 

秋乃「彼、ですか………そうですね、比企谷さんなら何か行動を起こしていても不思議ではありませんね。どちらにしても、あまり深入りはしないようにして下さいね?」

 

陽乃「うん、分かってる。」

 

 

結局分からず、かぁ……そんなに気にする程の事でも無い筈なんだけどねぇ………

 

 

陽乃sideout

 

御影side

 

 

御影「っていう事を八幡君から聞いてね、皆はどう思う?この現象について。」

 

 

僕は夕食が終わったその場で会社の噂について、妻と娘達に話を聞いてもらっている。持続性の無いものだったら良いんだけど、永続性のあるものだったら流石に無視は出来ないからね。

 

 

紫苑「………分からないわね。根本の元を見つけない限りは何とも言えないわ。それにこの噂、学生中心みたいじゃない。なら全国の学生の誰かが噂の元凶じゃないかしら?別に捕まえようとかは思ってないけど、ネットで書き込めばそういう1人歩きだってあり得るもの。」

 

柊「確かに学校で急に話題になったっていうのも気になったかなぁ。新学期の何日か経ってから急にだからね、今じゃ誰もがアプリを持ってると思う。」

 

涼風「私は………すみません、特に気になった点は見つかりませんでした。」

 

御影「ううん、気にしなくていいよ。ただ、やっぱり注意しておくに越した事は無いと思ってね。八幡君には誤魔化したけど、一応これでも社長だからね。無視は出来ない。この噂に喜んで天狗になる程、僕は能天気じゃないつもりだしね。」

 

宮間「旦那様、言葉を挟むようで申し訳ありませんが、よろしいでしょうか?」

 

御影「どうかしたのかい?」

 

宮間「今し方のお話の内容なのですが、恐らくは日本国内での内容ではないと思われます。」

 

御影「?それはどういう事だい?」

 

宮間「どうやらその噂は国外の情報によるものだと思われます。その発生源は欧州のイタリアの首都ローマからのようです。」

 

御影「ローマ……欧州支店のある場所だね。」

 

宮間「はい。どうやらその国の者がSNSで投稿された物が人から人へと移って行ったものだと思われます。日本に伝わったのは、誰かがその投稿を翻訳したからだと思われます。こちらがその元となる投稿内容と翻訳でございます。」

 

御影「………」

 

 

……成る程、これを投稿した人は欧州支店ではなく、【Nigh-Ten・Group】そのものを評価しているようだね。そして恐らく、この文が反響を呼んだのだろう。

 

 

______________________________________________

 

この会社、【Nigh-Ten・Group】を設立したのは日本人だそうだが、正直素晴らしい方だと思っている!!僕はこれまでに幾度となくネット注文をしてきたが、あの日程感動を覚えた日はない!!日本には『起承転結』という言葉がある。この言葉で例えるなら、

 

起=僕達が注文をする。

承=会社がそれを了承する。

転=会社が僕達に届けてくれる。

結=無事に届けられる。

 

何でもない、当たり前のように聞こえるが、この対応が素晴らしいのだ!!僕は暑がりだから1日に何度も冷えた飲み物を飲む、それは冬でも同じだ。ある時このグループに初めて注文をして品を受け取った時即座に気が付いた………冷たかったのだ。あの日は特に暑かったから鮮明に覚えている。すぐにでも飲みたいし抱き締めてやりたいと思ってしまった程だ!!

 

そして届けてくれた宅配の人もそのグループの人だったのだが、終始丁寧に対応をしてくれただけでなく世間話にまで付き合ってくれたのだ!しかも嫌な顔一つせずにだ!!この対応、日本人の精神が宿っていると感じた瞬間だ!!さっきは『起承転結』を4つの意味で分けたが、アレでは収まりきらない程の思いやりが感じられる。きっとこの会社を設立した日本人の社長がとても良い教育者、人格者だったのだろう。1度も日本には行った事は無いが、日本人の思いやりを感じた瞬間だったので、これを記した。

 

僕はこの会社を立ち上げた社長のように思いやりを持って行動するべきなのだと心からそう思った。

 

______________________________________________

 

 

御影「……うん、この投稿主はとても良い人のようだね。僕自身も嬉しいけど、こんな風に言ってくれるとね。」

 

涼風「お父様への評価は絶賛のようですね。」

 

紫苑「良かったわね御影、とても良い教育者、人格者だそうよ?」

 

柊「流石はお父さん、流石は海外進出をしただけの事はあるよねっ!!」

 

御影「み、皆褒め過ぎだよ〜///」

 

 

 




かなり捻じ曲げられた噂になっていますね。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。