俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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予想外の事態

 

 

八幡side

 

 

八幡「海外の人の投稿?」

 

涼風「はい。その方がお父様の会社に初めて注文して、その時の感想を書いた物が根幹だそうです。それが世界的に大反響を起こしたのでしょう。恐らくですが、数日前からお父様の会社の売り上げは鰻登りだと思われます。」

 

八幡「まさかイタリアの人がそんな投稿をしてたとはな………けど、何でそれがこんな事になってんだろうな?日本では会社と商品の半々になってるようなもんだが?」

 

柊「それは分かんない。何でだろうね?」

 

 

……まぁ、分からん事をあれこれ考えても仕方ない。今は普通に過ごす事だけ考えるか。

 

 

ーーー2階廊下ーーー

 

 

ザワザワ……ザワザワ……

 

 

八幡「……なんか今日は騒がしいな。」

 

柊「八幡君、なんか………」

 

八幡「あぁ、見られてる。それも俺達ってよりもお前等2人を、だな。」

 

涼風「はい、なんだか薄気味悪いです……」

 

八幡「何だってこんなに注目されてんだ?昨日まで普通に過ごしてた筈だが………」

 

 

ガラガラッ

 

 

八幡「………おいおい、マジか。だからこんなに騒がれていたのかよ。」

 

 

俺達が扉を開けて教室に入ると、黒板には大きめの文字でこう書かれていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜十神柊、夜十神涼風はあの大企業【Nigh-Ten・Group】社長の娘で超お金持ちのお嬢様である。

 

 

八幡「ったく誰だよこんなの書いたの。」

 

柊「ホント、迷惑もいい所。」

 

涼風「辞めてもらいたいですね。」

 

 

俺は荷物を置いてからすぐに黒板の方へと向かって黒板消しでそれを消した。ホント誰がやったんだ?この学校でそれを知ってんのは………葉山くらいだ。そして新堂先輩もだが、あの人がそんな事するとは思えない。じゃあ葉山が?いや、葉山はこんな目立つような事はしない。じゃあ誰が?

 

 

戸塚「八幡、僕も手伝うよ。」

 

八幡「おう、悪いな。」

 

三浦「あーし達も手伝うし。」

 

 

戸塚と三浦、海老名さん、川崎、が手伝ってくれたからすぐに消せたが、多分2年生にはかなり広まってるだろう。1年と3年は分からないが、一色と新堂先輩の所に行ってみないとな………

 

 

八幡「なあ戸塚、お前のとこの部員の1年に教室でこういうの書かれてるかどうか聞いてみてくれないか?」

 

戸塚「う、うん分かった。」

 

八幡「頼む。柊、涼風、新堂先輩のクラスに行くぞ。3年の状況を確かめる。」

 

柊/涼風「うん(はい)!」

 

 

ーーー1階廊下ーーー

 

 

新堂「っ!比企谷君、それに夜十神さん達も!」

 

八幡「新堂先輩、その反応って事は……」

 

新堂「うん。2人の事が黒板に書かれていたんだ。すぐ消したけど、3年生の間でも噂になってる。2人は大丈夫なのかい?」

 

八幡「今の所は。心当たりとかは?」

 

新堂「ううん、無いよ。見当もつかない。」

 

 

やっぱそうだよな……

 

 

めぐり「比企谷君!」

 

八幡「城廻先輩。」

 

新堂「城廻さん、これは一体………」

 

めぐり「私にも分からない。けど今先生達に報告して来たんだ。比企谷君達が此処に来たって事は2年生と1年生の黒板でも?」

 

涼風「はい。2年生もきっと全クラスの黒板に同じ事を書かれていると思います。」

 

 

♪〜♪〜

 

 

八幡「っ!失礼します。戸塚か………あぁ……そうか、分かった。助かったわ………あぁ、3年も同じだ。全学年全クラスに同じ事がされてあるみたいだ。とりあえずは城廻先輩から先生に報告してあるから現状確認からだろう……あぁ、分かってる。また後でな……どうやら1年も同じみたいです。」

 

新堂「そうみたいだね。比企谷君、今は2人を連れて教室に戻った方がいい。あまり教室の外に出歩いてると人目につくから。それに………

 

夜十神さん、お姉さんの方が危険だから。」

 

八幡「はい、分かりました。じゃあ俺達は教室に戻ります。何か分かったら連絡下さい。」

 

新堂「うん、そっちもね。」

 

八幡「はい、では。」

 

 

分からない事だらけだ……一体誰がこんな事を?

 

 

ーーー2-Fーーー

 

 

八幡「2人は大丈夫か?」

 

柊「今はね。さっきは人の視線とか凄く感じたから気分は良く無かったけど今は大丈夫。」

 

涼風「私も平気です。」

 

八幡「そうか……誰も何も聞いてこないのが幸いだったな。空気読めない奴が居なくて良かった。ホントマジで。」

 

戸塚「誰があんな事したんだろうね?」

 

柊「うん……私達に恨みを持ってる人かな?」

 

八幡「それだとこの学校では限られるな……けど関わりの無い奴かもしれないしな。」

 

戸塚「八幡が言った側から聞くのも悪いんだけど、黒板に書かれてあった内容って本当なの?」

 

八幡「今更隠しても仕方ないから教えるが、本当の事だ。言って良かったか?」

 

柊「うん、別にいい。」

 

涼風「私達はお金持ちとか普通とか貧乏とかには特に興味なんて無いので。」

 

戸塚「そんなんだ。でも僕はお金持ちだからって態度とか変えないからね!」

 

柊「うん、ありがとう。」

 

 

さて、戸塚は即味方だって事が確定した。普通に暮らしてても良いんだろうが、必ず厄介な事が起きて来るだろう。はぁ……一体どうなってんだ?

 

 

八幡「一先ずは普通に授業を受けるか。」

 

柊「うん、そうだね。」

 

涼風「はい。」

 

 

 

 

 




一体誰がこんな事を?

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