俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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決行

 

 

八幡side

 

 

ーーー泰納家付近ーーー

 

 

作戦決行の直前まで来た。俺は今車に乗って待機している。車と言っても普通の車ではない。警察の機動隊というチームの車両に乗っていて、警備車という車らしい。

 

 

石嵜「さて、久しぶりにチームを組む人も居るけど、これから概要を説明するわ。先ずは私とこの子で対象の屋内に侵入して対象と接触。そして必要な情報を聞き出す流れに入るわ。欲しい情報は対象者『泰納宰安』が計画したとみられる放火事件に関する発言を入手する事よ。暴力に関しても私と彼で徹底的に見るようにするから、その辺は安心して。そして突入の合図だけど、これは簡単なものにするわ。私が『寝取り趣味の変態。』と言ったら侵入しなさい。それまでは待機よ、いいわね?」

 

『イエス、マム!!』

 

石嵜「よろしい。じゃあ行くわよ。それから私達の設定だけど、姉弟って事で行くわよ。その方が怪しまれずに済むわ。」

 

八幡「分かりました。それから1つだけ。」

 

石嵜「何?」

 

八幡「もしかしたらですけど、アイツの視線にも気を配っておいた方がいいと思います。奴と初めて会った時なんですけど、柊と涼風の身体を舐めるように見てたみたいなので。2人もそう言ってました。」

 

石嵜「女の敵ね……もしそれで私も見てきたら、女だったら誰でも良いって事になるわね。とりあえず了解したわ。じゃ、行くわよ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡「………」テクテク

 

石嵜「………」テクテク

 

「止まれっ!何者だ?」

 

八幡「この家に居るバカ息子を呼んで来い。比企谷八幡が来てやったぞって言えば分かる。」

 

「何だ貴様は……無礼な奴だ。お前のような奴、宰安様を呼ぶまでもない。」

 

八幡「何だよ、上が上なら下も下だな。まぁそれもそうか。あんなバカな奴の元で働いてんだ、思考が似通っても不思議じゃねぇな。」

 

「っ!!おい、この無礼者を捕らえろ!!そこの女も一緒にだっ!!」

 

石嵜「あら、私は何も言ってないんだけど?弟がケンカを売っただけじゃないの?」

 

「ならば姉であるお前も同罪だ!!」

 

 

石嵜(相手を嵌めるのが上手いわね……まぁコイツがただ単に短気で短絡的っていうのもあるけど。)

 

 

さて、うまく釣れろよ?

 

 

八幡sideout

 

宰安side

 

 

今日は何とも美味い食事だった………今までで1番とも言える食事だろう。何せ食前に忌々しい奴の家を焼くという最高のスパイスがあったのだからな。クククククッ、しかしあの馬鹿な平民は今頃どうしているのやら……どうせその辺の道草でも食べているのだろう。泊まる家が無くて困っているのが浮かんでくる!調子に乗った罰だと思い知るが良いさっ!!

 

 

「失礼します、宰安様。」

 

宰安「ん?何だ?」

 

「今し方、ゲート前にて比企谷を名乗る2人組を捕らえました。何でも宰安様に御用があるとか。」

 

 

おぉっ!!まさか本当に俺の予想通りになるとはなぁ〜〜俺も大した男だ、未来予知まで可能にしたとは!!まぁそれは置いておこう。どれ、1人はあのバカだとしてもう1人は誰だ?

 

 

宰安「良かろう、会ってやる。案内しろ。」

 

「はっ。」

 

 

ーーー応接間ーーー

 

 

宰安「フハハハハハッ!!待たせたなぁ?比企谷八幡に………おい、そこの女は誰だ?」

 

石嵜「アンタなんかに名乗る名前なんて無いわよ。私の家を焼いた奴なんかに。」

 

 

何っ!!?まさか八幡(コイツ)の姉なのか!?似ても似つかん!!だが……中々良い素材だ、夜十神姉妹を貰う前に遊んでやっても良いかもしれんな。

 

 

宰安「恨むのなら俺に楯突いた馬鹿で間抜けで考え無しの弟を恨むのだな。そこに居る馬鹿のせいでお前達の家は無くなったのだ。それに俺に楯突いたのだから当然の報いだろう?」

 

 

八幡(コイツ、やっぱバカだ………)

 

石嵜(見事に自白ならぬ自爆してくれたものね。それに八幡君の言ってた通りだわ、コイツキモいくらい私の胸を見てるじゃない。視線が丸分かりだわ。視姦でも訴えようかしら?)

 

 

石嵜「弟のせいで?焼いたのはアンタ等でしょう?しかも弟の恋人にまで迷惑かけるような事をして何が弟のせいよ?ふざけるんじゃないわよ。」

 

八幡「お前知ってるのか?放火ってのは日本では死罪、無期懲役になる程、重い罪なんだぞ?」

 

宰安「だから?お前の家も、俺の周りに建ってる家も燃やされても崩されても壊されてもまた直るのだ!そんな物を1つ燃やした程度で罪になんて問われんよ!それに、お前達の口を封じれば良いだけの話なんだからなぁ!!!」

 

八幡「下衆がっ!!」

 

宰安「なんとでも言え敗北者!!俺に逆らった時点でお前の負けは決まっていたんだ………大人しくあの2人を俺に渡していればこんな事にはならなかったんだ。今だから教えてやるが、学校にお前達の情報を流したのは………この俺なんだよ。」

 

八幡「……何だと?(うん、知ってる。)」

 

宰安「そしてお前達の様子を逐一監視していたのも俺が指示を出していたからだ。」

 

八幡「………このっ!!(あの1年だよね。)」

 

宰安「だから俺はお前の行動なんて筒抜けだったのさ!!掌で踊らされていた気分はどうだ!?」

 

八幡「くっ!!(別に何とも、知ってたし。知ったのは今日の昼だけど。)」

 

 

ククククッ、この顔だ!!この顔が見たかったのだ!!完全に俺の勝利だ!!俺の勝ちは揺るぎない!!どう転んでもなっ!!

 

 

石嵜「じゃあアンタはその後に私と弟の口を封じて、2人を自分の物にするってわけね?とんだ寝取り趣味の変態ね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『合図だ!!!総員、乗り込めっ!!!』

 

 

 

 




1つ書いてて思った事、バラすタイミング絶対30秒も掛かってない。

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