俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

243 / 300
雪ノ下家とお話

 

 

八幡side

 

 

泰納宰安を逮捕してから2日後の朝、今日は雪ノ下建設と家の再建についての打ち合わせをする日だ。打ち合わせをするのに何故雪ノ下本家なのかはおいておくとして、まずは学校で起きたあの6人の事について教えたいと思う。

 

最終的にあの6人は停学5日間と反省文10枚の処罰が下された。このような事はあまり例が無くどんな罰を与えたらいいか頭を悩まされたらしいが、いじめに該当するものとして扱う事にらしく、このような処分になった。

 

因みにだが、1〜2年の奴等もこの先そうだが、3年の2人の進学先、就職先にこの事を報告済みらしい。もしも合格していたら取り消しになるのかどうか分からんが、一気に不利になった事だろうな。不合格の奴と入れ替わっていたりして………いや、それは無いか。

 

まぁ取り敢えず学校のアイツ等はこれで終わった事になる。宰安の事を言おうか悩んだが、終わった事だし良いやって事にした。次ちょっかい掛けたら、その時は容赦しねぇけど。

 

 

凛「すみません夜十神さん、私達まで車に乗せて頂いて。」

 

御影「構いませんよ。大事なお話ですからね、徒歩で向かわせるような真似は致しません。」

 

八幡「けど、良かったんですかね?向こう側から言ってきた事とはいえ、俺や柊達が雪ノ下の家に向かうなんて。」

 

涼風「そうですよお父様。もしかしたら向こうが何か企んでいるかもしれませんよ?」

 

御影「例えそうだとしても、僕は1度口にした事を曲げるつもりはないよ。君達の家の費用は持つつもりだし、何なら前よりも良い感じにしたいと思ってるし。それに………」

 

「「「それに?」」」

 

御影「きっとその内、八幡君やそのご家族には良い事が起きるだろうしね。」

 

柊「良い事?」

 

八幡「それってどういう?」

 

御影「あはは、それはまだナイショ♪さっ、もうすぐ着く頃だね。」

 

 

窓から外を覗くと大きめの敷居の屋敷が見えてきた。おそらくアレが雪ノ下の実家だろう。おじさん達の家よりも大きいし豪華だ………まぁおじさん達は派手なのが嫌いなのと目立ちたくないという理由で今の家なのだが。本当だったら絶対おじさん達の家の圧勝だろう、本当だったら。

 

 

都築「【Nigh-Ten・Group】取締役社長の夜十神御影様にその御令嬢様方に比企谷様、お待ちしておりました。私、当家の執事をしております、都築と申します。以後、お見知り置きを。」

 

御影「どうぞよろしく。」

 

都築「早速ではありますが、奥様の所へとご案内致します。こちらへ。」

 

 

ーーー家内・廊下ーーー

 

 

小町「ひぇ〜……やっぱお金持ちは違うなぁ。夜十神さんの家も凄かったけど、こっちも凄い。」

 

涼風「そうですね、煌びやかさや派手さでは完全に負けていますね。」

 

御影「ただ単に僕がそういうの嫌いなだけだけどね。着飾ってるようで………あっ、別にこの家の悪口を言ったわけではないからね?」

 

都築「心得ておりますとも。」

 

 

そして扉の前に着くと都築さんは立ち止まり、扉を数回ノックした。

 

 

都築「奥様、お嬢様、夜十神様と比企谷様一行をお連れして参りました。」

 

秋乃『入れて差し上げて。』

 

都築「失礼致します。」

 

秋乃「ようこそ皆様、遠い所をいらして頂き感謝致します。私は雪ノ下建設の社長をしております、雪ノ下と申します。そして隣に居るのが娘の陽乃になります。こちら名刺でございます。」

 

御影「【Nigh-Ten・Group】取締役社長の夜十神です。私の左隣に居るのが長女の柊と次女の涼風になります。こちら名刺とつまらない物ではありますが、粗品です。お受け取り下さい。」

 

凛「○○会社の比企谷と申します。後ろに居るのが息子の八幡と娘の小町です。私からもつまらない物ですが、お受け取り下さい。」

 

秋乃「これはこれはお土産までご丁寧にありがとうございます。立ち話も何ですから、お座り下さい。お見積もりの方も気になると思われますし。」

 

 

そして俺達は雪ノ下さんとその母親と対面するような形で座った。

 

 

秋乃「物件の図面は既に入手してありますが、比企谷様はどのような設計をご所望ですか?」

 

凛「私としてましては、今まで通りの設計でお願いしたいと思っています。勿論、新しい家も大変魅力には感じますが、やはり育ってきた家に愛着があるものですから。」

 

秋乃「そうですよね。お引越しなら兎も角、場所が変わらないのに住居の形が変わるのも少し変な感じがしますものね。分かりました、同じ設計で進めて行きまますが比企谷様、他に何か足して欲しい所はございませんか?例えば、収納が欲しいとかこんなものを足して欲しいとかそのようなご注文でも構いません。」

 

凛「いえ、私からは特に……八幡、小町、アンタ達は何かないの?」

 

八幡「………思いつかないな。」

 

小町「小町もかなぁ………今まであんまり不便を感じた事ないし。」

 

御影「本当に無いのかい?地下が欲しいとかロフトが欲しいとか無いの?」

 

八幡「地下なんて要りませんよ。一体何に使うんですか?ロフトがあっても物置に使うかもしれませんし、あってもあまり意味ありませんよ。」

 

御影「そう?柊と涼風の3人で寝るのに最適な空間だと思うけど?」

 

柊/涼風「っ!!」

 

八幡「おい、お前等もそれに反応すんな。」

 

秋乃「ふふふ、ゆっくり決めていただいて結構ですよ。お時間は幾らでもありますから。」

 

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。