俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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お泊まり決定?

 

 

八幡side

 

 

柊「そうなんだ……じゃあ暫くの間はデートはお預けかな?」

 

八幡「まぁ、そうなりそうだ。祝日なら出掛けられそうだが、平日は実行委員で忙しいからな。」

 

柊「そっか………うん、分かった。」

 

八幡「そっちの……誠教学園の文化祭はいつなんだ?もうその時期だろ?」

 

柊「総武高と同じくらいだよ。けど総武高の方が1週間早いから私も八幡君もお互いの高校で文化祭を満喫できるってわけね♪文化祭デート、楽しみになってきた♪」

 

 

神経図太いな……夏休み明けにあんな事があったってのにめげてねぇ………まぁ気にするような性格でもないか。

 

 

涼風「八幡さん、お忙しくなるようですね……お身体には気をつけて下さいね?」

 

八幡「そのつもりだ。まぁそれは仕事の内容にもよるけどな。そっちはどうなんだ?もう準備に入っているのか?」

 

柊「ううん、私達はまだよ。けどその内入ると思うわ。総武高みたいに大掛かりな事はしないけど、色んな事は出来ると思うわ。学園の敷地もかなり広いからね〜、それに中高一貫だから。」

 

涼風「けど殆どの場合は、クラスでの出し物や部活での出し物っていうところですね。私達は部活に所属していないので、クラスの出し物になりますが。」

 

八幡「2人は引っ張りだこになるだろうな、ていうかもうなってるのか?」

 

涼風「私はなっていませんが、お姉様はクラスだけでなく他クラスや他学年からも、よく声を掛けられています。きっと文化祭で一緒に何かをしたいというのが目的だと思います。」

 

柊「まっ、全部断ってるけどねー。」

 

 

そりゃそうだ。柊は俺以外の他人には殆ど関心ねぇし。好かれたいって思うのなら、積極的に攻めるよりも、柊の興味を引くような事をしないと意味がない。

 

 

涼風「あっ、八幡さん。少しお伺いしたい事があったのですが、いいでしょうか?」

 

八幡「ん、何だ?」

 

涼風「八幡さんのクラスで葉山隼人という方はいらっしゃるでしょうか?」

 

八幡「葉山?確かにいるが、そいつが?」

 

涼風「いえ、私がどうこうという事ではないのですが、私達の学園で少し流行っていまして。その……イケメンらしい、と。」

 

柊「あぁ〜確かに聞くね、その噂。でさ、実際どうなの?その葉山って人は?イケメンなの?」

 

八幡「まぁ顔は良いだろうな。万人受けすると思うぞ、顔はな。」

 

 

うん、本当に顔は。別に否定するつもりはないが、大勢を救って少数を殺すという奴のやり方は嫌いだけど、この場では言わないでおこう。

 

 

柊「え、何々?何か難があるの?教えて!」

 

八幡「悪いがそれは言わないでおこう。俺の個人的な印象もあるからな。まぁでも、涼風の言ってた事は間違いではない。」

 

涼風「そうですか、まぁ私も別に興味はありませんので。」

 

八幡「アッサリしてるな………」

 

柊「それでさぁ八幡君、今日は泊まりなのかな?泊まりだよね?泊まるんだよね?」

 

八幡「何でだよ……泊まらねぇよ。大体着替えもねぇし明日も学校だ。いつの日か言ったが、金曜日の時にしか出来ないって言っただろ?」

 

柊「じゃあ次の金曜日は泊まりに来てよ!ねぇ良いでしょ?夜になったらサービスしてあげるからさっ♪ね、お願い!!」

 

八幡「夜のサービスとか要らんから。」

 

涼風「あの、よろしければ来て下さい。私は歓迎しますので。もし来て下さるのなら………私の部屋で冷やしてあるプレミアムマックスコーヒーを1本差し上げますので。」

 

八幡「今週の金曜に必ず泊まりに行く、今夜から準備しておくわ。」

 

柊「ちょっと八幡君?何で私のサービスは要らなくて、涼風のマッ缶は要るの?おかしくない?」

 

八幡「俺がマッ缶好きなのは知ってるだろ?しかもプレミアムなら放ってはおけねぇ。俺まだアレ2本くらいしか飲んだ事ねぇんだよ。」

 

柊「いや、2本も飲んでるのなら充分過ぎると思うわ、あんなに甘いコーヒーは。」

 

涼風「取っておいて正解でした。八幡さん、金曜日はお待ちしてますね。」

 

 

物に釣られてしまったが、仕方ないだろ?マッ缶のプレミアムだぞ?マッ缶好きならば見逃すわけには行かない。けど何で涼風がそれを持っているのかは謎だが、気にしないでおこう。

 

 

八幡「けど、泊まる時って俺はどこで寝ればいいんだ?流石に柊と涼風の部屋には入れないし、空いてる部屋になるのか?」

 

柊「えぇ〜私は八幡君と一緒に寝ても問題ないよ?寧ろ一緒に寝たい!八幡君一緒に寝よっ!」

 

涼風「八幡さん、旅行ではお姉様とご一緒のお部屋だったので、今回は私の部屋で一緒に寝てはもらえませんでしょうか?」

 

八幡「え?」

 

柊「ちょっと涼風?八幡君は私の彼氏よ?私の彼氏を寝取るつもりなの?」

 

涼風「いいえ、そんなつもりは毛頭ありません。ですが折角泊まりに来て下さるのなら、お兄様の温もりを感じたいのです。それくらい寛容な心を持つお姉様ならお許しになるでしょう?」

 

柊「ダ〜メッ!!八幡君は絶対に私と一緒の部屋に寝るのっ!!」

 

涼風「いいえ、私と一緒の部屋です!!」

 

 

………いつの間にか言い合いが始まった。長引くようならリビングで待つけど?

 

 

 

 

 

 


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