俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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ご褒美?お仕置き?

 

 

柊side

 

 

はぁぁぁぁぁぁぁぁ〜………………………なんかもう八幡君が居ないから気力が湧かない。元気が出ない、力も出ない、はぁ〜………どうしたらいいのかなぁ?

 

え?少しは涼風を見習えって?今のこの状態でもそんな事が言えるかな?

 

 

涼風「………八幡さん。」ズゥーン…

 

 

八幡君が居なくなると、私達の力は普段の20%くらいしか出せないんだ。だからね、私も………

 

 

柊「………八幡君。」ズゥーン…

 

 

………ね?けどあと1時間、一時間が終われば私達はすぐに帰って八幡君にお仕置きなんだから!裁判があったから仕方ないとはいえ、私達を置いてっちゃうんだもん!罰は受けてもらいます!

 

 

ーーー夜十神邸ーーー

 

 

八幡「っ!?」

 

宮間「どうかされましたか、若様?」

 

八幡「……いや、何でしょう?なんか一瞬、ブルッと身体が震えてまして………寒いわけじゃないんですけど。」

 

 

八幡(何だろう、なんか凄い理不尽な事を要求されてるような気が………)

 

 

ーーー学校ーーー

 

 

柊「涼風、残り1時間だから頑張ろぉ〜……」

 

涼風「はい、お姉様………」

 

三浦「アンタ達、昼前と別人みたいに元気無いじゃん。この辺りだけ暗い雰囲気なんだけど。」

 

柊「だって……八幡君居ないんだもん………」

 

三浦「……あれ、ヒキオ?」

 

涼風「……三浦さん、嘘はやめて下さい。八幡さんの気配を全く感じません。」

 

 

三浦(……そのレベルなの?アンタ達ちょっとヤバいし。気とかそんなので分かるん?)

 

 

柊「早く放課後になんないかなぁ………早く八幡君に会いたいよぉ〜………甘やかされたい〜。」

 

涼風「お姉様、そのお気持ちよく分かります……」

 

三浦「……ヒキオ、私今までにないほどアンタが此処にいてくれたらって思ってる。」

 

 

ねぇ何で?何で時間ってこんなにも長いの?楽しい時間はあっという間のくせに!何で辛くて苦しい時間はこんなにも長いのさ!理不尽!

 

 

ーーー1時間後ーーー

 

 

キーンコーンカーンコーン

 

 

お、終わった……終わったよぉ〜……やったよ、私達やったよ八幡君!乗り切ったよ!八幡君にようやく会えるよ!

 

よぉ〜し、挨拶と同時に出られるように帰り支度の準備準備!きっと宮間さんは気を利かせて早めに待機してると思うし!

 

 

柊「………」ウズウズ

 

涼風「………」ウズウズ

 

平塚「(あの2人、余程早く帰りたいのだろう……恐らく目的は比企谷だな。誰が見ても分かるくらいソワソワしている。比企谷、何て羨ましい………)連絡事項は特にない。部活のある者ない者関わらず、下校には気をつけるように。では挨拶。」

 

 

よし終わった!もう早く帰ろう!

 

 

柊「涼風〜早く行くよ〜♪」

 

涼風「お、お姉様、お待ち下さい!」

 

三浦「すっごい元気になってるし………」

 

姫菜「帰ったら比企谷君に会えるのかな?」

 

三浦「ヒキオがあの2人の家にいるとか?」

 

姫菜「まさかね〜。」

 

 

ーーー校門前ーーー

 

 

宮間「お嬢様方、お待ちしておりました。」

 

涼風「ありがとうございます、宮間さん。」

 

柊「早く帰ろうよ〜八幡君に会いたいしさ〜!」

 

宮間「若様の仰っていた通りになりましたな。若様は柊お嬢様なら『早く帰ろうよ〜!』っと開口1番に言うと予想されておりました。」

 

柊「いいも〜ん!だって会いたいのは本当の事だし嘘なんてついてないも〜ん!」

 

宮間「左様ですか、では短い間ではございますが、お車での時間をお楽しみください。」

 

 

………え、どういう事?

 

 

宮間「どうぞ。」

 

柊「あっ♪」

 

涼風「まぁっ♪」

 

八幡「よう、迎えに来たぞ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柊「んうぅ〜八幡君だぁ〜♪」ギュー!

 

涼風「はぁ………良いです♪」ギュー!

 

八幡「車に入って早々に抱き枕にされるのは予想してたが、これじゃあ身動き取れないんだが?」

 

柊「良いじゃん別に♪八幡君と会えなかった3時間に比べたら安いものだと思わない?」

 

八幡「そういう事にしといてやる。」

 

 

良いね〜八幡君、今日の八幡君はなんだか素直!あっ、このまま行けばもしかしたらご褒美コース!?

 

 

八幡「なぁ柊、帰ったら俺の部屋に来てくれないか?少し相談したい事があってな、協力してもらいたいんだが、頼めるか?」

 

柊「もっちろん!!八幡君の頼みなら何でも引き受けちゃうんだから!!」

 

涼風「あの、八幡さん……私もお手伝いを……」

 

八幡「あー悪い、涼風には相談しづらい事なんだ。どうしてもっていうのなら柊の後になるんだが、それでもいいか?」

 

涼風「は、はい!八幡さんのお力になれるのでしたら、是非お願いします!」

 

 

八幡君の相談って何だろう?

 

 

ーーー夜十神邸・八幡の部屋ーーー

 

 

柊「ひゃ()ひゃひみゃんひゅん(はちまんくん)………こ、こりぇ()は?」

 

八幡「ん?なんか学校に迎えに行く前に嫌な震えがあってな?嫌な予感がしたから、帰ったら柊を甘やかそうって考えになったんだよ。」

 

柊「しょ()しょうにゃの(そうなの)?」

 

八幡「ダメだったか?」

 

柊「い、いいきぇ()ど………」

 

 

うぅ〜上手く喋れない………まさか八幡君の方からこんな事をしてくるなんて思わないもん!だって八幡君が私を抱き締めてベッドに寝転んでるんだよ!?しかも頭ナデナデのオプション付き!こんなのご褒美だよ!!前にしてもらったのも良いけど、これは段違いだよ〜!!あれ?でも私がやってもらおうと思ってたお仕置きの内容とほとんど同じ内容で、私こうなっちゃってるからお仕置き?

 

もうどっち〜!!?

 

 

 

 

 

 

 

 


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