涼風side
八幡「成る程、涼風はこういうのが良いんだな。」
涼風「私が、というよりも八幡さんの前の部屋に寄せて考えてみました。」
八幡「けど少しは自分の好きな色とか特徴とかを入れてるんだろ?それで俺の好みとかも合わせながら選んでくれるんだから助かる。」
涼風「恐縮です///」テレテレ
八幡「柊の時も思ったんだが、やっぱりベッドはそれなりに大きいのを選ぶのな。なんか意味あんの?(まぁ、大体分かるんだけど。)」
涼風「ひ、秘密です///」テレテレ
い、言えません!八幡さんとお姉様とあわよくば一緒に寝てみたいだなんて!だ、だって八幡さんはお姉さまの恋人、そんな人とこうして2人きりでいられる事自体、奇跡みたいな事です!
八幡「そうか、秘密か……まぁいい。答えなんて大体予想ついてるし。」
涼風「つ、ついてるんですか!?」
八幡「日頃のお前達を見ていれば、理由くらい簡単に分かんだろ……そんじゃ、相談事も終わったしそろそろ居間に行かないか?きっと柊も待ちくたびれてる頃だと思うし。」
涼風「はい、分かりました。」
八幡さん、本当にお分かりになっているのでしょうか?き、気になります……しかし聞きづらいです。
ーーー居間ーーー
八幡「柊〜居るか〜?」
柊「あっ、八幡君!終わったの?」
八幡「あぁ、終わった。良い参考が聞けた。」
柊「そっかぁ〜………ねぇ涼風?八幡君に変な事、してないよね?大丈夫?」
涼風「だ、大丈夫ですお姉様!そのような事は一切しておりません!ご安心下さい!」
柊「まぁそうだよね〜涼風はそんな事絶対にしない子だもんね〜。」
お姉様、八幡さんからはノーカウントですよね?
八幡「2人の意見は俺が参考にさせて貰う。けどまぁ、流石は姉妹って感じだな。似通ってた点は幾つかあったぞ。」
涼風「少しだけ気になります……教えてはくれないのでしょうか?」
八幡「そうしても構わないが、それだと面白くないだろう?家が出来て、家具を買って2人を家に上げた時にお披露目にしたいと思ってる。」
柊「まぁ八幡君がそう言うならそうするね!その日が楽しみっ♪」
涼風「楽しみにしてますね♪」
八幡「いや、そんな楽しみにされてもな………」
それから私達は用意された紅茶とお茶菓子を頂きながら談笑をしていました。そしてふとこんな会話になりました。
柊「そういえばさ、八幡君の進路は確か私立の文系希望だったっけ?」
八幡「あぁ、県内のな。2人から教えてもらってるから理系も人並みには出来るが、苦手には変わりねぇしな。だから文系だ。」
柊「進路は変わってないんだね。」
八幡「まぁずっとこの道で来てるからな、今更変更しようなんて考えは無いな。2人は………聞くまでもない様子だよな、その顔。」
柊「私の進路は八幡君の行く所だもん♪だから私の進学先も私立の文系!それにね、誠教学園に入ってから思い知ったの。八幡君と過ごす時間が圧倒的に少ないって。だから学校も同じじゃなきゃダメだなぁ〜って。」
涼風「私もお姉様と同じ思いです!私ももう八幡さんが居ない生活はあり得なくなっていますので。」
八幡「まぁそういうとは思ってたよ。けど柊、なんでそんな事聞くんだ?」
柊「八幡君ってさ、大学に進学したらどうするのかなぁ〜って。在宅で通うのか、それともアパートとか借りるのか、どっちかだよね?」
八幡「そうだな………まぁ多分、借りる事にはなると思う。俺の家から大学ってそれなりに距離あるからな、近いに越した事はないしな。」
柊「成る程、じゃあその時はお父さんに相談?」
八幡「しないって。おじさんからはお小遣いという名の大金を大量に貰ってるんだぞ?親からの仕送りなんて貰わなくても、バイトしてれば問題ないくらいに過ごせる額をな。」
涼風「ですが八幡さん、お父様が受験シーズンになって家を出ると知った時、お父様の性格的に黙っているとは思えないのですが………」
八幡「………だよなぁ。」
八幡さん、前にも何度かそういうのをお断りしていましたから。流石に無償で、というのが嫌なのでしょうか?
柊「ならさ、私達と一緒に住めば問題解決じゃない?ほら、八幡君は家賃を払わなくて済む、水道や光熱費が浮く、共同で住める、八幡君成分を補充出来る、いつでも一緒に居られる、これって素晴らしいと思わない?」
八幡「なんか半分お前の願望が見え隠れしてたように思えるんだが?」
柊「私のじゃないもん!私達のだもん!」
涼風「お、お姉様!?」
な、何故私まで!?
柊「あれ〜?涼風は違うのかぁ〜そっかぁ〜じゃあ一緒に住むって話になっても涼風は在宅か別の場所借りるのかなぁ〜?」
涼風「お、お姉様……ズルいです。」
柊「いつも口では負けてるからね〜。こういう時くらいはマウント取っておかないと!」
八幡「……まぁ俺は柊でも涼風でも2人でもなんでも良いけど、どうしたいわけ?」
柊「私は一緒に住みたい!!」
涼風「は、八幡さんとお姉様がご迷惑でなければ、私もご一緒したいです………」
八幡「まぁ、だろうな。」
八幡さんはどこまで見据えているのでしょうか?