俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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様子見とお祝い

 

 

陽乃side

 

 

ーーー同時刻・比企谷家前ーーー

 

 

そろそろ出てくる頃だよね〜。仕事の手伝いを4時間させられてるんだから、最低でも1時には出て来る筈。まぁお母さんの会社の人達がオーバーワークさせるはずがないんだけどね。

 

 

葉山「………」

 

 

おっ、来た来た。

 

 

陽乃「お仕事お疲れ様、隼人。」

 

葉山「……陽乃さん。」

 

陽乃「頑張ってるみたいじゃん?どう、調子は?」

 

葉山「………」

 

陽乃「あっそう………まぁ良いけど。」

 

葉山「………なぁ、陽乃さん。」

 

陽乃「ん〜?」

 

葉山「陽乃さんは納得してるのか?こんな扱いを受けて………陽乃さんも謹慎を受けたって聞いた。それもこれもアイツが、比企谷が告げ口したせいで………陽乃さんは納得してるのか?」

 

陽乃「……一応聞くけどさ、誰が誰に告げ口したの?アンタの事だから比企谷君がお母さんにって言いたいんだろうけどさ。」

 

葉山「そうさ、比企谷がそんな事をしなければ「勘違いしてるようだから言うけどさ。」……え?」

 

陽乃「お母さんに言ったのは私だよ?比企谷君が告げ口したのってアンタが教室で下らない事を聞いた時に放課後に屋上で呼び出した時でしょ?勝手に比企谷君を悪者にしてどういうつもり?」

 

葉山「け、けど陽乃さんだって被害を受けて……」

 

陽乃「あんなの私は当然だと思ってる。弁護士の息子だからって、知っておく必要があるって思って呼んだ私がバカだったって思ってるよ。比企谷君には悪い事をしたって思ってるし。それにアンタのその口振りからすると、比企谷君にした事についてなぁ〜んにも反省してないみたいだね。」

 

葉山「そんな事はない!」

 

陽乃「全然信じられな〜い。説得力の欠片もないし感じられな〜い。比企谷君のせいだって言った時点でアンタが反省してるなんて嘘っぱちもいい所。」

 

葉山「………」

 

陽乃「まぁ私はアンタの事なんてもうどうでも良いけどさ、比企谷君の迷惑になるような事は今後しないようにね。自分で自分の首を絞める事になるんだから。」

 

葉山「………」

 

陽乃「そう言えば最初の質問に答えてなかったね。私がこの件に納得してるのかって。当然、納得してるよ。だから謹慎明けには比企谷君にも謝りに行ったしね。アンタも新学期始まったら復学するんだからその時にでも謝ったら?まぁこれまで迷惑しかかけてないアンタを許すわけないと思うけど。」

 

葉山「俺は……そんなつもりは……」

 

陽乃「まっ、アンタはそうだろうね。けど比企谷君はどうだろうね?」

 

葉山「………」

 

陽乃「まぁどうするかはアンタの自由だけど、比企谷君にちょっかいかけるのはもうやめてね。これ以上は私だけでなく、お母さんやおじ様もアンタの事潰しにかかると思うから。じゃあ。」

 

 

………隼人は相変わらずみたいだね。アレじゃあ次に何をやらかすのか心配になってきちゃうよ。はぁ………さっ、価値の無い男の話はここまでにして、午後からは雪乃ちゃんが家に来るから準備しなくっちゃ!プレゼントのパンさんは箱で用意してあるし、ケーキもオッケーだし昼食の用意も万端。よし、残すは雪乃ちゃんを待つだけだね!

 

 

陽乃「さぁ〜て、今日は忙しいぞ〜!」

 

 

ーーー雪ノ下邸ーーー

 

 

陽乃「♪〜♪〜」

 

 

雪乃ちゃんがこの家に来るの久しぶりだなぁ〜。なんかちょっとワクワクしちゃう!それに今日はお母さんもお出かけしてるから居ないし、少しの間は家でのんびり出来るしね!

 

 

「楽しそうですね、陽乃様。」

 

陽乃「うん♪これから雪乃ちゃんが来るんだ〜♪」

 

「雪乃様が?」

 

陽乃「そっ!お母さんが仕事お休みで出掛けてるでしょ?その間に家に帰って来たら〜って誘ったらOKしてくれたんだ♪いやぁ〜誘ってみるものだね〜。」

 

「成る程………ですが大丈夫なのですか?奥様のお帰りのお時間を気にされなくても。」

 

陽乃「それなら大丈夫、今日のお母さんの予定は私も1枚噛んでるから。だからお母さんが帰ってくるその前に雪乃ちゃんは帰すよ。」

 

「そうですか。」

 

 

さぁて、そろそろかなぁ〜♪

 

 

ーーー数分後ーーー

 

 

コンコンコンッ

 

 

『陽乃様、雪乃様がお見えになりました。』

 

陽乃「入れていいよ。」

 

「かしこまりました、失礼致します。」

 

雪乃「………」

 

陽乃「いらっしゃい雪乃ちゃん♪待ってたよ〜!」

 

雪乃「姉さん………」

 

陽乃「ほらほら早くこっちに来て!昼食まだでしょ?ケーキも用意してあるから一緒に食べよっ♪今日はお姉ちゃんからのお祝いなんだから!」

 

雪乃「……急にどういう風の吹き回し?」

 

陽乃「細かい事はいいの!今日は純粋に雪乃ちゃんをお祝いしたいだけなんだから!ほら、私達の身近にとっても仲の良い姉妹が居るでしょ?それにあやかろうと思っただけ。」

 

雪乃「………夜十神さん達の事ね。」

 

陽乃「そういう事。だから雪乃ちゃんも笑顔笑顔♪仏頂面じゃあダメだぞ〜!」

 

雪乃「なんだか忙しい日になりそうだわ………」

 

陽乃「そんな事言わないのっ!最近雪乃ちゃんとも会えてなかったからさ、お話聞かせてよ〜!」

 

雪乃「……分かったわ。」

 

陽乃「うんうん!じゃあ、乾杯と行こっか♪」

 

 

 

 


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