俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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落ちた信頼

 

 

陽乃side

 

 

陽乃「というわけ。この前、お母さんに言われたから隼人の様子を見に行ったけど、あれは全く反省してないね。寧ろ君のせいにしてたくらいだよ。」

 

八幡『なんつーか、キモいですね。』

 

陽乃「まぁね。比企谷君が隼人にした借金も、きっと隼人の中では比企谷君のせいって事になってると思うよ。自己改竄っていうのかな?」

 

八幡『はぁ………それで、その事は葉山さんには?伝えてるんですか?』

 

陽乃「ううん、まだ。決めかねてるんだ。見に行ったのはその日の1度だけだったから、後2〜3回は様子を見たいかなって所。本当は見に行きたくなんてないけど、やっぱり不安材料だからね。」

 

八幡『………』

 

陽乃「……比企谷君?」

 

八幡『ん?あぁすいません、わざわざありがとうございます。他に何かありますか?』

 

陽乃「ううん、とりあえずこれだけ。君だって無関係じゃ無いからね。一応報告だけでもしておこうと思ってさ。」

 

八幡『まぁこっちはアイツが新学期に学校に復帰してどんな事をするかで、動きは変わりますけどね。4月になって欲しくないって思いが強くなりますよ。』

 

陽乃「あはは……こんなに憂鬱な2月って初めてかもしれないよ。受験でもこんな事なかったのに。」

 

八幡『じゃあ、そろそろ切ります。また何か分かったら連絡下さい。』

 

陽乃「オッケー。それと八幡君の方もね。」

 

 

………はぁ、お母さんに報告した事は言わなくても良いよね。おじさんには言ってないだけだから。けどその内、おじさんにも言うかもしれないね。

 

 

陽乃「おじさんからも聞いておこっかなぁ〜。家での隼人はどんな感じなのか。なんか1人部屋でブツブツ小言とか言ってそうだなぁ。」

 

 

陽乃sideout

 

秋乃side

 

 

秋乃「そうですか……問題は無いですか。」

 

『はい。一応彼のやってる事は雑用にしてるんで、そこまで影響はありません。1ヶ月前から入ってますけど、今日まで見てきてそんなに問題になるような事はありませんでした。』

 

秋乃「そうですか………わざわざすみません、ありがとうございます。では、失礼します。」

 

『はい、失礼します。』

 

 

………現場の方に隼人君がどんな感じで働いているかを聞いてみましたが、現場では普通のようですね。粗探しではありませんが、何も行動を起こしていないとなると、何だか不気味ですね………

 

 

秋乃「隼人君を信用していないみたいで心苦しいですが、陽乃からの報告を受けるとやはりそうなってしまいます。」

 

都築「比企谷様や夜十神様へのご迷惑を考えれば、奥様のお考えになってる事、行動されている事は当然かと。」

 

秋乃「それが後手に回らなければ良いのだけど、遅ければ意味がないわ。」

 

都築「おっしゃる通りです。」

 

 

家ではどんな様子なのかしら?葉山さんからは何もないという事は、いつも通りの過ごし方をしていると言う事なのかしら?もし本当にそうなのだとしたら、益々不気味ね………

 

 

秋乃「今の所、家の建築が順調なのが良い知らせね。予定が………大体4月か5月という所かしらね。少しでも早く完成させたいものね。」

 

都築「………奥様、1つよろしいでしょうか?」

 

秋乃「何かしら?」

 

都築「無礼を承知で申し上げさせて頂きますが、心の変化でもごいましたでしょうか?」

 

秋乃「?どういう事かしら?」

 

都築「いえ……最近の奥様はお人柄、というよりも雰囲気、物腰が柔らかくなられたと感じております。前よりも余裕があるように見えます。」

 

秋乃「………そう、そう見えるかしら?」

 

都築「私の勘違いでなければ、ですが。」

 

秋乃「勘違いじゃないわ。貴方の思っていた事は的中しているわ。とある方達から学ばされたのだけど、違うものなのね。」

 

都築「左様ですか………」

 

 

夜十神さん達との交流は無駄ではありませんでしたね。それに家でも陽乃と話す事も増えましたし、良い経過ね。

 

 

秋乃「今度は雪乃とゆっくり話でもしたいものだわ。今なら落ち着いて話ができそうだもの。」

 

都築「でしたら次の休日にでも、雪乃お嬢様の住まわれている部屋へ向かってみては如何です?」

 

秋乃「サプライズって事かしら?」

 

都築「今の奥様でしたら、それも可能なのでは?」

 

 

………それも良いかもしれないわね。お料理でも持って行って一緒にお話しながら食べるのも良いかもしれないわね。ふふふっ、前までは考えもしなかった事だわ。

 

 

秋乃「少しやってみようかしらね。」

 

都築「その際はお手伝いさせて頂きます。」

 

 

秋乃sideout

 

八幡side

 

 

柊「じゃあ葉山君は反省の色無しって事?」

 

八幡「雪ノ下さんの話だとな。それをどこまで信用して良いのかは分からんが、今回の事で嘘をつくような事はしないだろう。雪ノ下さん自身もそれで被害を受けたわけだしな。」

 

涼風「では、新学期になったら………」

 

八幡「今の状態だったら、間違いなく俺に絡んで来るだろう。前にも予想してた事だが、その時よりも鬱陶しくなってる可能性大だ。」

 

柊「八幡君、葉山君を退学にさせるのはダメ?」

 

涼風「私もそれが良いです。」

 

 

※作者も退学に1票!

 

 

八幡「出来るならそうしたいが、無理だろう。余程の問題を起こさない限りは難しい。例えば無期懲役になったアイツみたいにな。」

 

柊「うぅ………八幡君に被害を出さずに問題起こしてくれないかなぁ。」

 

八幡「問題は起こすなよ、絶対トバッチリ受けるのこっちだぞ………」

 

 

 

 

 

 

 

 


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