柊side
春休みが終わって、新学期が今日からスタート♪私達在校生も進級してからの初登校なんだ。
なんて気分良く行けたら良いんだけど、現状はそうも言ってられない。だって新学期が始まるって事は、嫌でも見たくもない顔を見なければならないって事になる。あ〜ぁ、数ヶ月前に戻りたいなぁ〜………
もう1人だけ隔離してくれないかな?青空教室ならぬ隔離教室みたいにさ。そしたら私達の学校生活は凄く豊かになると思うんだよね。登校する前とかに色々言われてるとは思うけど、それで分かる人だとは思えないしね。
柊「八幡君、嬉しい筈の新学期があんまり嬉しくない………」
八幡「それは俺もだ、何度数ヶ月前に戻ってくれって思った事か………はぁ。」
涼風「私もお2人と同じ気持ちですが、もうなってしまったものは仕方ないのですから、腹を括りましょう。何かあれば報告すれば良いのですから。」
八幡「まぁそうなんだが………」
涼風「きっと葉山さんの方でも厳しく言われていると思いますし、私達は葉山さんが接触して来たら報告をすれば良いだけです。」
涼風が逞しくなっちゃってる………いつの間にこんなにイケメンになっちゃったの?
八幡「俺達3人は文系にしてるが、アイツはどっちだろうな?理系なら文句は無いんだが………」
柊「そこは祈るしかないよね。」
涼風「私達3人も同じクラスだと良いのですが………どうなっているでしょうか?」
そんな会話を弾ませながら、私達は学校へと目指している。
ーーー総武高・玄関前ーーー
八幡「結構人が居るな………」
柊「そうだね……少し待ってから行く?」
八幡「いや、俺が見てくるから2人は少し待ってろ。柊は大丈夫だろうが、涼風は人混みとか苦手だろ?じゃあ行ってくる。」
涼風「よろしくお願いします。」
八幡(えっと………文系はこっちか、比企谷〜……夜十神〜……おっ、あったあった。よしっ、一緒のクラスだ!それに葉山は別クラス!よし、何にしても奴が一緒の教室の中に居ないだけでも大きい。)
八幡「2人共行くぞ、俺達は3-A組で全員一緒だ。葉山はC組、俺達とは離れている。」
柊「やったぁ♪八幡君と一緒なのもそうだけど、3人一緒なのはもっと嬉しいね!
涼風「それに別クラスというのも嬉しい事です。気持ちにも余裕が出来ます。」
八幡「じゃあ教室に行くか。」
柊/涼風「うん(はい)♪」
ーーー3-Aーーー
よし、着いた〜じゃあ早速………
柊「八幡君、席!席の確認!」
八幡「お、おう………」
私は八幡君の隣じゃないと嫌っ!!それ以外の人達と隣になっても全然嬉しくない!!私は八幡君か涼風が良いんだもん!
柊「外側の真ん中かぁ……後ろが良かったけどまぁまだ良いかなぁ。八幡君が隣に居るんだし、大目に見てあげよっと。」
八幡「お前ってどの立場?監査役?」
柊「八幡君専用の♪」
八幡「そうか、恋人じゃないのか……」
柊「ごめん、今の嘘♪私の大切な恋人です♪」
涼風「お姉様………」
だって本当の事だもん!
「なぁ、そういえば今日から葉山君が学校に復帰するって聞いたか?」
「そういえばそうだった!今日から葉山君も復学かぁ〜。」
「けど2-Fの連中の話だと、なんか学校に来れなくなる前に色々とやらかしてたみたいだぞ?内容はよく知らねぇけど、元F組の奴から聞いた。」
「じゃあ今の葉山君って割とヤバい?」
「どうなんだろうな?まぁ会ってみれば分かるんじゃね?」
……どうやら葉山君の噂はF組の話だけじゃなくなってたみたい。元々2-F組だったクラスの人が、葉山君の事を広めてたみたい。ううん、広めてたは正確じゃないね。意図せず話したの方が正しいのかな?
八幡「なんかいつの間にか学校での、というよりも生徒からの評価も落ちてってるんだな。前々から知ってたが、話題になるくらいだとは……」
柊「私たちの知らない所で、他の人達が話題にしてたんじゃない?」
八幡「あり得るな。」
涼風「ですが葉山さんはまだ来ていないみたいですね?来ないのでしたらそれに越した事はないのですが………」
海老名「葉山君なら来てるみたいだよ。」
八幡「海老名さん、同じクラスだったのか。」
海老名「知らなかったんだ……まぁいいや。葉山君ならもう来てるよ。どう過ごしてるのかは知らないけど、C組の人と仲良くしようとしてるんじゃないかな?」
涼風「それで私達A組の所にも来たら、迷惑極まりないですね。」
八幡「外面だけは良いからな。それに騙される奴も少なからず居るだろう。だが、2-F組の奴等は騙されないとは思うけどな。」
海老名「でもさ、葉山くんの事だから比企谷君にまた話しかけてくるんじゃない?2年の時もそうだったでしょ?葉山君がよく比企谷君に話し掛けてたの遠目で見てたからさ。」
八幡「止めてくれって思わなくもないが、まぁそれは良いだろう。」
柊「あの空気の読めない金髪、A組に来ないと良いね。そしたら平和だよ。」
涼風「お姉様の言う通りです!」
八幡「まっ、それはアイツ次第だな。」
海老名「大変な事にならないと良いけどね。」