俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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葉先の猛毒とうつけ者

 

 

八幡side

 

 

八幡「はぁ……はぁ……はぁ……」

 

「な、何なんだよ、お前………」

 

「こんだけ殴って蹴ったのに……」

 

八幡「はぁ……はぁ……悪い、なぁ……テメェ等のパンチやキックなんて……痛くも、痒くもねぇんだよ……ゲホッ……プッ!はぁ……はぁ……」

 

 

漸く片付いた……待ってろよ柊、涼風。今、助けてやる……からな。

 

 

「何処……行くんだよぉ!!」

 

八幡「ぐふぅっ!!」

 

「勝手に……終わらし、てんじゃねぇ……まだ終わってねぇんだよ………」

 

八幡「はぁ……はぁ……ぐぅ〜っっ!!」

 

「あぁ!?いい加減倒れろよ!!」

 

八幡「っ!」

 

「なっ!!?」

 

八幡「だから………お前等の攻撃なんて、効かねぇんだよ!!!」

 

「ブフォッ!!」

 

八幡「はぁ……はぁ……もう立ってくんじゃねぇよ、相手にすんの面倒だ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先生!こっちです!」

 

「っ!!こ、これは………」

 

 

………は?

 

 

「この状況は………どういう事なのか、説明してくれるね?」

 

八幡「今そんな場合じゃないんですよ……早く助けに行かないと、間に、合わなくなる………」

 

「誰の事を言っているのか知らないが、今は説明をしなさい!これはどういう「うるせぇんだよ……」なっ!?」

 

八幡「聞こえなかったのかよ……説明してる無駄な時間なんてねぇんだよ!早く柊達を助けにいかねぇとダメなんだよ………退け。」ギロッ‼︎

 

「っ!」ビグッ!!

 

 

頭の硬い教師だ、平塚先生ならどれだけ良かったか……けど今はそれどころじゃねぇ。

 

 

八幡「はぁ……はぁ……待ってろよ2人共、今行くからな。」

 

 

くそ……身体が重い。けど2人を助ける為ならそんなのどうでも良い。

 

 

ーーー数分後・屋上ーーー

 

 

八幡「此処か………」

 

 

ガチャッ……

 

 

八幡「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

葉山「やぁ、随分と良い格好じゃないか。」

 

涼風「っ!八幡さん!!」

 

柊「っ!八幡君!」

 

八幡「おい葉山……1度しか言わねぇ、今すぐ柊達をこっちに渡せ。汚ねぇ手で2人に触るな。」

 

葉山「随分な物言いだね。それよりも君は立場を理解していないようだ。」

 

 

バコッ!!

 

 

八幡「うぐっ!!?」

 

柊/涼風「八幡君(八幡さん)っ!!」

 

「何だよ、良い状態に出来上がってんじゃねぇか。これならサンドバッグにもってこいだ。」

 

「へへへっ、確かに。」

 

 

な、何だ………何が、起きた?

 

 

葉山「一応言っておくよ?あまりやり過ぎないでくれ、俺の番が無くなるからね。」

 

「分かってますよ先輩。ていうかヤバいっスね。ボコれないからやり過ぎるなとかww」

 

八幡「……お前、らしい……やり方だな、葉山。」

 

葉山「?」

 

八幡「自分では……手を、出さねぇで、他人を使う………ゴホッ、小物のお前がやりそうな、姑息なやり方だな………今のお前に、お似合いのやり方だ。」

 

葉山「その姑息なやり方でボロボロにされているのは誰だい?まぁ君はどの道まだまだやられ足りないようだからね、ソイツ等が相手をしてくれるさ。」

 

八幡「はぁ……はぁ……」

 

葉山「君達も初めていいよ、僕はここで2人と見物してるから。」

 

「りょーかいでーす♪」

 

「さて、じゃあやりますよ〜!」

 

「良い声出してくださいね〜♪」

 

八幡「はぁ……はぁ……」

 

 

クソが………身体が上手く動かねぇ。

 

 

バコッ!!ドガッ!!バキャッ!!

 

ガスッ!!ボコッ!!ドゴッ!!

 

 

八幡「………」

 

「おい!!なんとか言ってみろ!!」

 

「やめて下さいとか言ってみろよ!!言うまでやるぞ!!」

 

「黙ってればやめるとでも思ってんのか!!?」

 

八幡「………」

 

葉山「………」

 

「オラァッ!!まだまだ行くぞこの野郎!!」

 

「このクソ野郎、なんとか言えや!!!」

 

「このっ!!オラッ!!んのっ!!」

 

柊「八幡君………」

 

涼風「八幡さん………」

 

葉山「比企谷、2人も心配してるんだ。何か声くらいかけてやったらどうだい?」

 

涼風「っ!!この、下衆………!!」

 

 

………声なんて必要ねぇ。その内、コイツ等も飽きて来る。そこが狙い目だ。

 

 

八幡sideout

 

ーーーーーー

 

 

(全く、何なのだあの生徒は!?あれは確実に彼がやった事だろうにっ!!なのに説明もせずに立ち去るなんて………一体何を考えているんだ!)

 

 

茅ヶ崎「○○先生、先程騒ぎがあったと聞きましたが、収まったのですか?」

 

「校長先生。それが要領を得なくてですね、校内で喧嘩が起きた事までは理解したのですが、その1人の生徒に説明を求めた所で睨まれましてね……そのまま何処かへと行ってしまいました。」

 

茅ヶ崎「ふむ………その生徒の名前は?」

 

「名前までは……私は1年生を担当していますので、ですが特徴なら。特徴的な目とアホ毛の生えている男子生徒でした。それに不可解な事も言っていましたね、『助けに行く。』とか………」

 

茅ヶ崎「………なんて事だ。」

 

「校長先生?」

 

茅ヶ崎「○○先生、今すぐ放送室へと向かって職員全員で比企谷八幡君を探すように呼び掛けてください。これは最優先事項です!急いで下さい!!」

 

「わ、分かりました!」

 

 

茅ヶ崎(まさか夜十神さん達に何かがあった?それに喧嘩が起きているという事は、今も起きているかもしれないという事!!私も探さなくては!!今暫く辛抱して下さい、比企谷君!!)

 

 

 

 

 

 

 


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