俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

30 / 300
勝負の行方

 

八幡side

 

 

八幡「………」

 

御影「………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柊「今度こそ!!今度こそは私が勝って八幡君と一緒に寝る権利を貰うんだからっ!!」

 

涼風「先々週は私、先週はお姉様、この流れは私に決まっています!負けるわけにはいきません!」

 

紫苑「2人共〜、頑張りなさいね〜。」

 

御影「2人はまだやっているのかい?」

 

紫苑「あらあなた、八幡君も。お風呂から上がってたのね。お湯加減はどうだったかしら?」

 

八幡「ちょうど良かったです。それで、今は何をしているんです?」

 

紫苑「見ての通り神経衰弱よ。八幡君達が入っている間もずっとやっていたのよ?2回連続で勝つまでは決着にならないみたいで、2人共懲りずにずっとやっているのよ。」

 

御影「凄いね……余程八幡君と一緒に寝たいと見えるよ。」

 

 

いやいや、俺と寝たいが為に俺達が風呂に入ってる間ずっと神経衰弱(コレ)してたのか?凄いな、30分もやってるのか………最早執念だな。

 

 

八幡「それで、今はどっちが勝ち越してるんです?一本取ってるのは?」

 

紫苑「今は柊よ、さっきまでは涼風だったけど。けどこの流れが10回以上は続いてるのよね〜。」

 

御影「八幡君となると性格変わるよね。」

 

紫苑「はぁ………全くよね。」

 

涼風「やりました!1つリードです!」

 

柊「まだよ!まだ勝負はついてないんだから!!」

 

八幡「………いつまで続くんだコレ?」

 

 

ーーー5分後ーーー

 

 

紫苑「じゃあ私もお風呂に入ってくるわね。八幡君、おばさんの身体でも良ければ覗きに来ても良いわよ?」

 

八幡「茶化すのはやめて下さいよ……おばさんの茶化しのせいで俺がこれまで何度2人を宥めたと思ってるんです?」

 

紫苑「ふふふっ、ごめんなさいね。八幡君が面白いからつい、ね。」

 

八幡「勘弁して下さいよ……2人に聞こえてなかったからよかったものを。」

 

 

結局、勝負の決着はまだつかない。何でこんなにもケリがつかないのだろうか?勝ってからの勝負運が無さ過ぎだろ2人共。

 

 

御影「うぅ〜んこのままだと何時間経っても勝負にならなさそうだし、いっそ八幡君は僕と「「は?」」一緒に………え?」

 

柊「お父さんソレはダメ。八幡君は私の彼氏なんだから私と一緒に寝るの。分かるよね?お父さんはお母さんと一緒に寝なよ。」ハイライトオフ

 

涼風「お父様、私にもプライドがあるのです。私だって八幡さんと一緒に寝たいのです。それをお父様ともあろう方が邪魔をするのでしたら………容赦は致しませんよ?」ハイライトオフ

 

御影「………はい、ごめんなさい。」

 

八幡「だが、勝負はいつになったらつくんだ?かれこれもう40分は続いてるんだぞ?」

 

柊「大丈夫だよ八幡君!!次の勝負で私が勝てば私と八幡君の勝利だから!!」

 

涼風「いえ、次とその次の勝負で私が勝ちます!!そうすれば私と八幡さんが共に寝られる権利を得られます!!見てて下さい!!」

 

 

いやどうでもいいんだけど、勝手に俺を陣営につけるのやめてもらえるか?

 

 

柊「絶対に譲らないんだから!!先週も私だったんだから今週も私になる筈!!だから涼風も諦めていい加減お姉ちゃんに譲りなさい!!」

 

涼風「いいえ!幾らお姉様でも譲れないものだってあるのです!私だって負けられないんです!」

 

八幡「白熱してる所悪いんだけどよ、お前等が今やってる事ってただの神経衰弱だからな?」

 

御影「えっと……あのさ、1つ思ったことがあるんだけどさ………言ってもいいかい?」

 

八幡「何ですか?」

 

御影「いやね、2人共八幡君と一緒に寝たいっていうのは分かったんだけど、3人一緒に寝るっていう選択肢はないのかなぁって。」

 

 

ピタッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あ、あれ?アホ姉妹の手が止まった。

 

 

柊/涼風「お父さん(お父様)、その話詳しくお願い!(お願いします!)」

 

御影「う、うん……2人の部屋に置いてあるベッドでも3人は寝られるけど少し窮屈だよね?だから八幡君に用意してある部屋のベッドなら3人入っても余裕の広さだからね。八幡君を独り占めするよりも、共有するのはどうなのかなぁってちょっと思ってみたんだけど………」

 

 

おじさん、そんな事になったら俺の睡眠時間削られちゃいますよ………どうしてくれるんですか。

 

 

柊「八幡君を……共有……」

 

涼風「八幡さんと……お姉様と……寝られる……」

 

御影「え、えっと……2人共、大丈夫?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柊/涼風「それだよお父さん!!(それですわお父様!!)」

 

 

わぁー急に嬉しそうな声。

 

 

柊「なんで今まで気が付かなかったんだろう?そうだよ、3人一緒に寝れば全部解決じゃん!!」

 

涼風「はい!私達は別に姉妹で寝たくないわけではありませんし、とても良い案です!!」

 

柊「これなら……」

 

涼風「きっと……」

 

柊/涼風「八幡君(八幡さん)も喜ぶ(喜びます)!」

 

 

喜ぶのはお前達だろ、何故その中に俺も入れた?

 

 

御影「まぁそれで納得してもらえたのならよかったよ。じゃあ2人も早くお風呂に入ってきなさい。母さんはもう先に行ってるからね。」

 

柊「はぁ〜い♪」

 

涼風「はい、分かりました♪」

 

 

…………………………

 

 

御影「……えっと、ゴメンね八幡君。」

 

八幡「いえ、気にしてませんよ。囮に使われた事なんて気にしてませんから。これで明日は睡眠不足確定ですよ、俺。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




本日の勝敗……八幡の1人負け(2人と寝る事になり、睡眠不足になる為。)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。