八幡side
昨日は寝るのに時間が掛かり過ぎた……おかげで今日は寝不足になりつつあるところなのだが、そんな寝不足も今日の朝食を見た途端に吹っ飛んでしまった。メニューは普通だった、何処にでもあるような普通のメニューだった。けどその後だ、デザートいくつ用意してんだって思った程だ。プリン、ゼリー各種、ヨーグルト、シリアル各種、ロールケーキ等々が用意されていた。しかもそこらで売ってるようなのではなく、全て高級品。なして?普通に食事してたよね?どうして急に普通じゃなくなっちゃうの?
まぁそれはもういいんだ、折角の厚意だから受け取っておかないとおじさんとおばさんに失礼だ。けど今の状況にも少しだけ文句を言いたくなる心境がある。俺の両腕には両手に花って言葉がバカらしく思える程の高嶺の花(薔薇)が俺の腕に自身の腕(棘のついてる蔓)を絡ませているからだ。姉の方は分かるけど涼風、お前どうしちゃったの?そのせいで朝から物凄い視線を浴びている。目の腐ったボッチの両隣に10人いれば10人振り返る程の美少女2人だぞ?
八幡「なぁ、頼むから腕を離してくれ。周りからの視線が痛過ぎる………」
涼風「だそうですお姉様、ここは八幡さんの為に腕をお離しになっては?」
柊「それは私の台詞だよ?涼風こそ八幡君の彼女である私によくそれが言えるよね〜。離すのは涼風の方じゃないのかなぁ?」
八幡「お前等両方だ……」
はぁ………無理かぁ。これはもう校内に入るまで待つしかないな。それまで離してくれそうにない。ていうかこの2人、一般の解放まで時間あるけど何してるつもりなんだ?
八幡「お前等、一般の解放時間までまだ時間があるわけだが、何してるんだ?今から此処に来ても待ち惚けるだけだぞ?」
涼風「ご心配なく、八幡さん。ただ待つだけではございませんので。」
八幡「?それって「あっ、見えて来た!総武高だぁ〜♪あっ、やっぱり飾り付けしてる〜♪」………」
涼風「賑やかな飾り付けですね。八幡さんもアレの飾り付けを?」
八幡「いや、俺はしていない。実行委員だから書類とかをやってたしな。」
柊「ふぅ〜ん、そうなんだ〜。」
八幡「それよりも、校門からは別々だからな?だから『離さないよ?(しませんよ?)』……いや、そういうわけにはいかないだろ。」
柊「ふっふっふ〜♪実は私達ね、この総武高にこの時間から入れる正当な理由があるのだよ〜。」
正当な理由?
涼風「まだ公には出来ませんが、校長先生とお話がありますので、その為にです。」
八幡「マジか………」
柊「うん、マジ♪だから八幡君、校長室まで案内プリーズ♪」
八幡「いや、来客なんだから職員用玄関から「八幡さんならそういうと思っていましたので、スリッパを2-F組付近の所に用意しておくようにとお伝えしておきました。」いや用意周到過ぎだろ!」
涼風「お褒めの言葉、ありがとうございます。」
八幡「褒めてねぇし!」
まさか無くなると思っていた視線が増える結果になるとは………ちくしょう、この2人一体何の用事があって校長室に?
ーーー校長室前ーーー
八幡「そんじゃあ、俺は教室に行くから。」
柊「うん、八幡君もありがとうね〜♪」
涼風「ご案内、感謝いたします。」
八幡「そう思うのなら、道中ずっと腕に抱き着くのをやめてくれ………」
柊「うん、無理♪」
八幡「だと思った………じゃあな。」
1人が久しぶりに思える……昨日からずっと夜十神家の誰かと一緒に居たから1人になれた時間が無かったような………けど教室についてからもなんか言われるんだろうなぁ。あぁ〜行きたくねぇ、もう帰りたい。
ーーー2-F組ーーー
戸部「ヒキタニ君!!!見ちまったべー!!あれが彼女なんだべ!!やっぱすげぇわ〜!!それで、後もう1人の子は誰なん!?」
出たよ………入って早々にコレだ。答える義理は無いので答えないが、どうやっても話題を変えて食らい付いてくるだろうな。
八幡「答える義理は無い。」
戸部「じゃあさ〜じゃあさ〜!!何でこの学校に入ってきたんだ?一般の解放ってまだ1〜2時間くらいだったべ?」
八幡「聞いてはみたが答えてはもらえんかった。」
校長に会う事は言わなくてもいいだろう。言う必要も無いしな。そんな時、予鈴が鳴って俺の周りを取り囲むかのように立っていた男子は席へと戻って行った。そして戸部、お前はもう来るな。
ーーー体育館ーーー
クラスの連中と別れ(別に別れを告げる奴なんて居ないが)俺は実行委員としての仕事をしている。インカムを耳に装着して体育館のステージ下で待機している。おっ、そろそろだな。
八幡「開演3分前、開演3分前。こちら比企谷、ステージ下にて待機。今の所はトラブルは無し。」
雪乃『雪ノ下です。各自の現在の状況を副委員長に伝えてください。』
そして各自が雪ノ下の指示の元で動き、副委員長に準備の程を報告している。微妙なのもいるようだが、本番までには間に合いそうだった。
八幡「開演まで後10……9……8……」
0。
そして体育館のステージがライトで照らされた。