俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

36 / 300
魔王と……

 

柊side

 

 

あ〜ぁ、文化祭もあっという間だったなぁ〜。何で楽しい時間ってこうもあっという間なんだろう?今頃八幡君はEDセレモニー中かぁ………退屈だなぁ。待つ時間ってこうも長く感じるのはどうしてだろう?八幡君に早く会いたいからかな?早く終わらないかなぁ〜EDセレモニー。

 

 

柊「暇だね、涼風。」

 

涼風「そうですね、お姉様。」

 

柊「八幡君、早く来て欲しいね。」

 

涼風「そうですね、お姉様。」

 

柊「何か暇を潰せるような事、ない?」

 

涼風「読書はどうです?」

 

柊「本持ってきてないも〜ん。」

 

涼風「……そういえば今日のお姉様はお財布くらいしか持ってきていませんでしたね。失言でした。」

 

 

あぁ〜迂闊だった……こうなるんなら本の1冊でも持ってくるんだった。でも、今更だよね。あぁ〜ん早く時間経ってくれないかなぁ?

 

 

涼風「………」

 

柊「………」

 

涼風「………」ペラッ

 

柊「………」

 

涼風「………」

 

柊「………あぁもう退屈っ!!八幡君が居ないって何でこんなにも退屈なの!?八幡君が恋しいよぉ〜!!今すぐ来てよぉ〜!!」

 

涼風「お姉様、こんな所で叫ばないで下さい。」

 

柊「でもでもぉ〜!!」

 

陽乃「あら?君は確か比企谷君の彼女さんだったよね?夜十神ちゃん、だったかな?」

 

 

うげっ、あんまり会いたくない人に会っちゃった。雪ノ下さん、だったっけ?

 

 

柊「お久しぶりです、雪ノ下さん。」

 

陽乃「うん、久しぶりだね。今日は彼氏君と一緒に文化祭巡りかな?良いなぁ〜恋人と回れて。」

 

柊「雪ノ下さんなら、すぐにできると思いますけど?作らないんですか?」

 

陽乃「よく言われるんだけどさ、そこら辺の人達とお付き合いするのってつまんないと思わない?だからさ夜十神ちゃん、少しでいいから比企谷君を「ダメです。」貸し……あっはは、即答かぁ〜愛されてるね〜比企谷君は♪」

 

涼風「あの、お姉様。こちらのお方は?」

 

柊「あぁ、涼風は知らないもんね。雪ノ下陽乃さん、雪ノ下建設社長と千葉県会議員の長女。」

 

涼風「成る程………っ、申し遅れました。私は夜十神涼風と申します、こちらにいる柊の妹にあたります。以後お見知り置きを。」

 

陽乃「よろしく。君達は比企谷君を待ってるの?」

 

柊「そうです。」

 

陽乃「そっかぁ〜。それにしても……柊ちゃんの目には私が映ってないんだね?」

 

 

………この人、分かるんだ。

 

 

柊「はい、だって他人ですから。」

 

陽乃「傷つくなぁ〜そんな事言われたら、ガラスのハートのお姉さんはすぐに泣いちゃうぞ?」

 

柊「ならそれとついでに顔についてる『それ』も剥がしちゃったらどうですか?」

 

陽乃「………へぇ、分かるんだ?」

 

柊「八幡君も気付いてると思いますけど、私からしてみれば鬱陶しい事この上ないので。」

 

陽乃「あらら、そうなんだ。けどそっかぁ………なんか益々比企谷君が欲しくなっちゃったなぁ。ねぇ「あげません。」……なんも言ってないんだけどなぁ?」

 

柊「想像つきますよ。」

 

陽乃「まぁそうだろうね。けどさ、君はどうしてそんなに比企谷君に拘るのかな?それこそ、君の目には比企谷君しか映ってない程に。というよりも君は比企谷君しか見るつもりがない、って言った方が正しいかな?」

 

柊「はい、そうですよ?私は八幡君と家族以外の人達は興味ありません。どうでもいいので。雪ノ下さんもそうなんじゃないんですか?面白いと思った人にしか興味を持たない。ある意味私よりもタチが悪いと思いますけど?」

 

陽乃「………あはは、確かにそうかもね。いやぁ君も比企谷君と一緒で面白いね♪うん、前にも言ったけど、頭のネジが何本か飛んでるだけはあるね。」

 

 

同じような人にそんなことを言われたくはない。とても心外。

 

ん?総武の生徒………って事は終わったのかな?

 

 

陽乃「ちょっと話し過ぎちゃったようだね。私も比企谷君と一緒に帰っていい?」

 

柊「嫌です。」

 

陽乃「段々と拒否の言葉が辛辣になっていくのは聞かないでおくね。それじゃあまたね〜♪」

 

 

もう会いたくない。あの人相手するの凄く疲れるからヤダ………早く八幡君で癒されたい。今日も八幡君は家で泊まってもらう。そして私、いっぱい八幡君に甘える。

 

 

涼風「お、お姉様。先程の方は一体………」

 

柊「うん、とっても面倒な人。涼風はあんな危険人物には近づかないように、いい?」

 

涼風「は、はぁ………」

 

柊「まさか雪ノ下さんまで来てたなんて………早く八幡君来てくれないかなぁ。来たらたくさん甘えてやるんだから。」

 

涼風「まさかとは思いますがお姉様、八幡さんにまた家に泊まらないかとお誘いをするおつもりではないでしょうね?」

 

柊「いいじゃん別に!!最後の最後で疲れたんだから八幡君で癒されたいの!!」

 

涼風「ですが流石に2日連続は………」

 

柊「じゃあ涼風は八幡君も一緒に寝たくないって言うの!?」

 

涼風「………ね、寝たいです///」

 

柊「じゃあ決まり♪今日は八幡君にたっくさんご奉仕してもらおうかなぁ〜。あ〜んしてもらってり、膝枕してもらったり、頭ナデナデしてもらったり、ギューって抱き締めてもらったり、あぁ〜色んな事してもらいたいなぁ〜♪」

 

 

涼風(お姉様……よくそんな事を平然とこの場で言えるものですわ。私にはできません。)

 

 

 

 

 

 


▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。