俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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月曜のハプニング

 

 

八幡side

 

 

柊「ふぅ〜ん、それで八幡君は月曜日にだけ参加で他はもう行かなくてもいいんだ。まさかあの日に見られてたなんて知らなかったなぁ〜。」

 

八幡「俺もだ。別に見られて困る事はないが、ストーカーをされた事に腹が立った。しかもその理由が休みの理由を知らないからと来た。流石に俺も怒ったぞ。」

 

柊「八幡君がキレるって相当だよね、その子達とはもう仲直りする気はないの?」

 

八幡「柊も知ってるだろ?物を壊すのは簡単でも、直したり作ったりするのは時間が掛かる。そして俺はあの2人と和解するつもりなんて、今はさらさら無い。」

 

柊「あちゃ〜………まぁ私にとっては八幡君とデート出来る日が増えてラッキーだけどっ♪」ダキッ!

 

 

それは俺の台詞でもある。平塚先生からの指示で訳の分からん部活に入ってからは、柊と出掛ける日がメッチャ減ってたから、知らぬ間にストレスも溜まってたんだ。良かった事なんてまるでなかった。あったとしても、戸塚と知り合えたくらいだ。

 

それにしても、相変わらずの豊作っぷりだ………どうやったらこんなに実るの?

 

 

柊「けどさ、その2人もきっと八幡君と仲直りしようと思ってるんじゃない?明日の月曜日、きっと八幡君に謝ってくると思うわよ?」

 

八幡「その時は今の話をするだけだ。お前等が本気でそう思ってるのなら、壊した分を全部直してみろってな。まぁ、それをしたとしても俺は許す気なんてないけどな。俺が奴等に持ってる信用なんてもう0に等しい。」

 

柊「手厳しいなぁ、八幡君は。けどそうだよね、私達の中学時代を考えれば、そうなるよね。」

 

八幡「………あぁ。」

 

 

あんな屑共はああなって当然だ。柊をあんな目に遭わせたんだ、それが倍になって返って来ただけだ。

 

 

柊「あっ、そうだ八幡君!夏休みの事でお話があるんだけどさ、いい?」

 

八幡「何だ?」

 

柊「あのね、夏祭りはいくとして、他は何処に行こっか?1年に1度しかない夏は思いっきり楽しまないと損だもんっ♪」

 

八幡「そうだな………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そうこう考えている内に翌日の月曜日、今日の俺は一段とやる気のない俺である。だって行きたくもない所に自分から行かなくちゃならないんだぞ?いや、平塚先生と話し合った結果だから強くは言えないけどよ、雪ノ下と由比ヶ浜の顔は正直言って見たくない。その為に少し時間を置いてからこの部室前に来てんだからよ。

 

 

八幡「………はぁ。」

 

 

けど、平塚先生と約束した以上は俺も参加しねぇとな。決定権は俺にはねぇし、依頼の参加も自由にしていいって平塚先生にあの後電話で言われたしな。

 

 

ガラガラッ

 

 

八幡「………よぉ。」

 

雪乃「っ!こ、こんにちは、比企谷君。」

 

結衣「や、やっはろ〜……」

 

八幡「………」

 

 

別に話す必要なんてない。俺はこの部活のピンチヒッターだ。依頼が来なければ動く事なんてない。

 

 

結衣「えっと……ヒッキー、ちょっといいかな?」

 

八幡「……何だ?」

 

雪乃「その、昨日……いえ、先日の事で貴方に謝っておこうって昨日由比ヶ浜さんと話し合って決めたの。比企谷君、ごめんなさい。理由を知らなかったとはいえ、あんな事をするべきではなかったと反省しているわ。」

 

結衣「ヒッキーごめんね!私ヒッキーの事考えてなかった。ヒッキーは許さないと思ってるけど、とにかく謝りたくって………ごめん!」

 

八幡「………」

 

 

柊の言う通り、確かに謝ってきたな。昨日言った通り、俺も言うか………めんどくさいけど。

 

 

八幡「………先に言っとく。俺はお前等を許すつもりなんてない。」

 

 

2人「………」

 

八幡「けど、本当に悪いって思ってんのなら、この前にお前等2人が壊した分、キッチリと直してみろ。まぁ、それも直す気のあればの話だけどな。」

 

雪乃「……比企谷君はどう思ってるのかしら?」

 

八幡「俺は関係を直そうだなんてこれっぽっちも考えてない。お前等も普通に嫌だろ?考えてもみろ、傷を抉るようで少し悪い気もするが、自分にストーカーをしてた奴と仲を取り戻したいなんて本気でそう思うか?」

 

雪乃「……そうよね、比企谷君の言う通りだわ。」

 

結衣「うん、だよね。」

 

八幡「まぁとにかく、それはお前等に任せる。俺は依頼の事以外では動くつもりはないしな。」

 

 

これで少しは分かってくれたとは思う。俺の今の考えとこれからの考え。まぁとにかく、頑張れ(棒)くらいは思っといてやるか。

 

 

ガラガラッ

 

 

平塚「邪魔するぞ〜。」

 

雪乃「平塚先生、ノックをして下さい。」

 

平塚「すまんすまん、それよりもお前達にお客だ。というよりも、より正確には比企谷に客と言った方がいいな。」

 

八幡「俺に?」

 

 

誰だ?俺に客?ていうか依頼人なのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

柊「こんにちはっ、八幡くん!!来ちゃった♪」

 

八幡「………柊?」

 

柊「あっ、八幡君驚いてる〜、作戦大成功〜♪」

 

 

いやいやいや、え?何しに来たの?まさかとは思うけど、俺に会いたいからって理由で来たわけじゃないよな?

 

 

八幡「それで、何で此処に?」

 

柊「え?八幡君に会いたかったからだよ?」

 

八幡「……俺の予想とドンピシャなんだけど。」

 

柊「うふふふっ、私達はやっぱり通じ合ってるのよ!だからこんなにも良い感じなんだと思うわっ♪」

 

 

うん、そうだね。後、奥にいる2人にもあらためて説明しないとな。

 


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