俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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森崎家では………

 

 

ーーーーーー

 

 

ーーー森崎家ーーー

 

 

森崎(クソッ!!僕が今こうなったのも全て比企谷八幡が現れたせいだ!!そうでなければ今頃、夜十神さん達は僕と学園生活を満喫していたはずなんだ!!あの男が入れ知恵したに違いない!!)

 

 

あの後、自宅へ帰宅した森崎家両親と息子は早速息子である森崎駿に厳しい叱責を浴びせた。そして森崎家独自で駿の誓約書を作成した。その内容が以下の通りである。

 

 

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誓約書

 

 

この度は我が息子がご迷惑をお掛けしました事、深くお詫び申し上げます。書面での謝罪は無礼だと承知しておりますが、上記にあります通り、誓約書としてこちら側が独自に決めた事を発表する為に記しました。

 

 

①.息子である駿(以降を甲とする)を夜十神姉妹(以降を乙とする)並びに比企谷八幡(以降を丙とする)の接触を禁ずるものとする。

 

②.甲に対する以降の集まりやパーティの出席等を一切禁ずるものとする。

 

③.甲の丙に対する誹謗中傷並びに侮辱と同列な発言を禁ずるものとする。

 

 

これらの誓約を破った場合、改めて処分を下すものとし、これから行うであろう教育的指導を強化するものとします。

 

処分にご不満がある際はご連絡頂ければ、お話に伺う所存でございます。改めて本日は不出来な息子が大変なご迷惑をお掛けしましして、誠に申し訳ございませんでした。

 

 

森崎家当主

 

 

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この誓約が決められたからである。既にこの誓約は夜十神家へと送信済みであり、変更は夜十神家が提案しない限りはないだろう。そして叱責を受け、部屋に戻った息子、駿はこの1週間の……いや、今日の出来事に強い憤りを感じていた。

 

 

森崎「ふざけるな………あんな奴が、比企谷八幡のような雑草が、高嶺の花である夜十神さんと関わって良い道理なんてないんだ!」

 

 

駿自身、これまでの事を全く反省している様子はなかった。長年自身の中で正当な判断として見てきた基準はそう簡単に覆る事は出来ないようだ。

 

 

森崎「だがどうする?俺はもう夜十神さん達には接触出来ない。自分からは手を出せない……そうだ、他の奴を!いや、他の奴では期待はできない………くそっ、何かないのか!?」

 

 

駿もどこかに抜け道がないかどうかを探っているが、時間ばかりが経過していた。

 

 

ーーー森崎家・居間ーーー

 

 

森崎父「まさか見ない間に息子があんな姿になっていただなんてな………あまりにも情けなく醜い姿だった。それをまさか社長の、それも令嬢もいる目の前で見せてしまうなんてな。」

 

森崎母「えぇ……もう高校生だから一通りの事は判断が出来ると思っていたけど、そこも改めて見つめ直していくしかないわね。」

 

森崎父「駿の話を聞いていて分かったが、アイツは自分の価値観で物事を判断する傾向が強いから、人間関係もそうだろう。アイツの場合、自分に相応しいと思った人としか関わりを持たないのだろう。今日の八幡君との会話がいい例だ。」

 

森崎母「そうね。今まで連れて来たお友達とは仲良くしているのは見ていたけど、誰かに対してあんな風に言うのは初めて見たわ。」

 

森崎父「駿の中では八幡君は自分よりも下、だから関わる価値がないと考えているのだろう。全く、視野の狭い考え方だ。こんな事では社会に出た時、すぐに淘汰される。」

 

 

森崎両親は息子である駿のあまりに情けない姿を見て教育を考え直していた。それもその筈、社長の前であれだけの事をしてしまったのだ。親としては看過する事はまず無理であろう。

 

 

森崎母「そう考えると、八幡君はあの場でもかなり冷静だったわね。駿から散々な事を言われていたにも関わらず、ケロッとしていたわね………」

 

森崎父「確かに……駿にもあれくらいの男になってほしいが、流石に今となっては無理だな。人間性が出来上がってしまっているから、今更大きな矯正は出来そうにないしな。」

 

森崎母「やっぱり難しいわね……」

 

森崎父「あぁ………いっそ親父の家にでも飛ばしてみるか?親父は厳しいからな、俺もよく木の棒で頭やら身体を殴られてたもんだ。」

 

森崎母「あなた、今の時代ではそれは体罰よ?」

 

森崎父「分かってるさ、冗談で言ってみただけだ。ただ、親父が今の孫の姿を見たら確実に頭に10発は入れてるだろうな。」

 

森崎母「せめて駿に反省の気持ちがあってくれれば、こんなことをする必要もなかったんだけど、あの様子じゃあ反省すらしてないものね。」

 

 

息子の考えは母親には筒抜けなのか、駿が反省していない事は既に見抜かれていた。いや、息子の態度が変わっていない様子を見るからに、明らかに反省していないというのが分かるの取ろう。

 

 

森崎父「まぁ、根気よくやっていこう。俺達がなんとかしなければならないからな。」

 

森崎母「そうね。名誉挽回する為にも、こんな事でしょげていられないわね。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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