俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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体育祭の種目決め

 

 

八幡side

 

 

八幡「ほぉ〜……誓約書ねぇ。それって保証できんの?なんか胡散臭いんだが?」

 

柊「私も。だって最後まで抵抗してたアイツがだよ?すんなり受け入れるとは思えないし、個人で何かしてきそうだしね〜。」

 

八幡「でもどうすんだ?森崎家って金持ちとかではないんだろ?」

 

涼風「……まぁ一般市民と比べるとお金持ちの部類には入ると思われます。あの家もパーティの出席をされていますし。勿論その時は警備ではない参加ですが。」

 

八幡「それなら裏で何かする可能性も出てくるって事だろ?見張りとか監視をつけた方がいいんじゃないか?俺等と接触を禁じられたっつっても、他の人間を使って無理矢理って手もあるだろ?」

 

柊「それも無くはないけど、森崎さん達を信じるしかないね〜。それにあのエリート気取りが1人で何かが出来るとは思えないし。」

 

 

まぁ昨日の校門の時は徒党を組んでたしな。

 

 

八幡「暫くは何もして来ないとは思うが、念の為に俺等も気を付けねぇか?」

 

涼風「そうですね、何があるか分かりませんし。」

 

柊「決死の覚悟で八幡に突然勝負を吹っかけるかもしれないしね。」

 

八幡「やめろよ、俺とアイツが勝負しても俺が負けるだろ。森崎家ってお前等の会社の警備してるんだろ?そしたらアイツも身体鍛えてるに決まってんだろ。俺が恥かくだけだ。」

 

 

ーーー2-F組ーーー

 

 

教室の雰囲気は特に変化はないが、柊達が入った途端に男子達の目の色が変わった。教室に入る前はそうでもなかった。これには大きな理由があった。その理由は………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

体育祭だ。

 

 

ーーー6時限目ーーー

 

 

委員長「じゃあ○○君はこの種目ね。じゃあ次の2人3脚だけど、希望者は居るかな?」

 

 

この種目が言われた時点で男子達と女子達の目が光った。女子の多くは葉山に、男子は柊か涼風を狙っているのだろう。この種目は男女ペアになっているからだ。俺が手を挙げれば2人が間違いなく手を挙げるだろう。多分だが由比ヶ浜とかもあげるかもしれないが。

 

 

委員長「この種目は3回やるから、男女3人ずつお願いしたいんだ。誰か居ないかな?」

 

葉山「それって俺が出てもいいのかな?一応障害物競走にも出る事になってるんだけど。」

 

委員長「それなら大丈夫、1人2種目までならOKって先生も言ってたから。」

 

葉山「じゃあ1枠は俺が出る事にするよ。その方が良いだろうしね。」

 

委員長「ありがとう葉山君、助かるよ。じゃあ他にってえぇ!?急に女子が増えたなぁ………」

 

 

まぁ、葉山狙いなんだけろうけどよ。このクラスの女子隠す気ねぇだろ、絶対。まぁ結果、相模とかいう女子が葉山とペアになった。どうでもいいけど。

 

 

委員長「えっと、他にいますか?」

 

 

さっきと同じ空気に逆戻りだな………

 

 

委員長「夜十神さん達はどうかな?2人3脚、やってみる気とかないかな?」

 

柊「八幡君がやるなら出るよ。」

 

涼風「八幡さんが出場するのなら出ます。」

 

委員長「………」

 

 

……おい、見んな!そんな目で俺を見んな!仮に俺が出たとしても、後の1枠どうすんだよ?ていうか平塚先生、アンタも目で訴えて来ないでください。

 

 

八幡「はぁ……じゃあ俺やり「私もやる!(やります!)」ま……せめて最後まで言わせてくんね?」

 

柊「涼風、これは私と八幡君の共同競技なんだから譲ってくれない?ていうか付き合ってる同士がやる方が良いと思うんだけど?」

 

涼風「いえ、偶には義兄と義妹のスキンシップも大切だと思うのです。なので此処は譲っていただけませんか、お姉様?」

 

委員長「あ、あの……じゃあ男子はもう1人「八幡君以外は受け付けないから。」え、えぇ〜……で、でも「八幡さん以外との男子とは組む気はありません。」………はい。」

 

 

名も知らぬ委員長、無理だと分かっていてももう少し頑張れよ。

 

 

涼風「やった、勝ちました!!」パアァ!

 

柊「うぅ〜負けたぁ〜……」ガクリッ

 

結衣「うぅ〜……出遅れた………」ズゥーン

 

 

結果は涼風の勝利で俺は涼風と2人3脚を組む事になった。ものすげぇ嬉しそうにしてるんだろうな、涼風の奴。後ろから幸せなオーラが遠慮もなく漂ってきてやがる。隣からは悔しさのオーラが滲んでるってのによ。

 

 

委員長「えっと……夜十神柊さんは「ん?出ないけど。」………そ、そっか。」

 

八幡「俺以外ともやってみたらどうだ?」ボソッ

 

柊「だって女の子の胸ばっかり見る男子と一緒にやりたいなんて普通思わないでしょ。」ボソッ

 

 

うん、正論。なんも言えねぇなコレは。

 

結果として最後の1枠はくじ引きで決まった。まぁこれは誰も手を挙げない結果だわな。

 

 

委員長「じゃあ最後の学級選抜リレーなんだけど、このクラスの中で速い人を中心に選ぶから、今日の放課後にでも少し集まってタイムを取りたいんだけど、いいかな?用事のある人はそっちを優先してもいいからさ。」

 

葉山「確かに早い方が良いかもね。俺は今日で大丈夫だよ、顧問にも遅れるって事を伝えておけば大丈夫だろうし。」

 

 

葉山の発言を起点に全員が残る事になった。まぁ俺も別に放課後予定なんてなかったから別に構わないんだけどな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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