俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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柊の状態と説明

 

 

ーーーーーー

 

 

千葉駅に着いた総武高一同はその場で現地解散となっている。その後教師達は学校に戻り、溜まった業務との格闘になるが、学生達は様々だ。素直に家に帰る者も居れば、友人達と何処かに遊びに出掛けたり、部活に行こうと精を出す者も居る。修学旅行は終わったが、学生達にとっては、まだ終わってはいないようだ。

 

 

八幡「あぁ、だから千葉には着いたけど、帰るのは少し遅れる……あぁ、悪いな………お前はお土産の事しか頭にねぇのか?心配しなくても第1位しか持ってきてないから安心しろ。は?お前が忘れんなよ、俺と柊の思い出だよ。話す予定はねぇけど………冗談だよ、ちゃんと買ってきてる。現金な奴は嫌われるぞ?だからちゃんと家で待ってろ。でないと八ツ橋は俺が全部食うからな、じゃな………ふぅ、待たせた柊、涼風。」

 

涼風「いえ、私達も宮間さんにお迎えを頼んでましたので。それで八幡さん、本当にいいのですか?八幡さんもお休みになられたいのでは………」

 

八幡「いや、ちゃんとおじさん達に報告しとかないと俺の気が済まない。それに、アイツが今後も柊や涼風に何もして来ないとは限らない。慎重になる必要もあるかもしれない。」

 

柊「………」

 

涼風「お姉様………」

 

八幡「まっ、なるようになる。今から心配してても仕方ないだろ。」

 

柊「そうだね……あっ、来たみたい。」

 

 

千葉駅の前に黒塗りの車が到着して、運転手の扉から夜十神家の執事長、宮間が出てきた。

 

 

宮間「柊お嬢様、涼風お嬢様、若様、長旅からのご帰還とても嬉しく思っております。ご無事で何よりでございます。」

 

柊「宮間さん、来てくれてありがとう。」

 

宮間「いえ、お嬢様からのご命令であればこの宮間、すぐにでも馳せ参じましょう。さっ、お車にお乗り下さい。旦那様と奥様もお待ちです。」

 

 

宮間に言われて車の後部座席に乗った八幡達は、宮間の運転で夜十神家(邸?)へと向かった。

 

 

ーーー夜十神家・居間ーーー

 

 

ガチャッ

 

 

柊「ただいまお父さん、お母さん!」

 

涼風「お父様、お母様、只今帰りました。」

 

御影「おぉ、柊に涼風!無事で良かったよ!」

 

紫苑「えぇ、本当に。」

 

御影「八幡君も娘達の面倒を見てくれて感謝するよ、ありがとう。」

 

八幡「いえ、俺は何も………」

 

御影「さて、娘達の帰還の喜びにもう少し浸りたいところだけど、そうも言ってられない。八幡君、旅行での事、聞かせてもらえるかな?」

 

八幡「その為に来たんです、自分からもお願いしようと思ってましたので。」

 

紫苑「八幡君、お願いね。宮間、此処に居る全員にお茶をお願いね。貴方の分も用意して同席してもらって構わないわ。もしかすると、貴方の力も必要かもしれないから。」

 

宮間「奥様のご命令とあらば……かしこまりました。では早速ご用意致します。」

 

 

そして程なくしてから紅茶が用意されて、八幡と柊、そして涼風は起きた事を説明した。夜十神両親も天之川光輝という名前には聞き覚えがあったようだ。というのは、小学の頃に柊と涼風から聞いていたのだろう。尤も、2人はその会話の事は覚えていないようだが。

 

 

柊「それで、その………お父さんとお母さんには言ってなかったんだけど………私ね、人が、見えなくなるの。」

 

御影「……な、何だって?」

 

柊「私もビックリしたの。形は見えるけど、顔や格好が見えなくなって、黒い人影みたいなのが立ってるんだ。見えるようになったのは、八幡君と出会ってすぐの事だったの。」

 

御影「じゃ、じゃあ僕達の事も?」

 

八幡「いえ、どうやら条件があるみたいで………柊自身の感情にも左右されるみたいですが、1番なりやすい理由としては、柊が対象の人に対して嫌悪感を抱いている事だと思います。なので皆さんは大丈夫だと思います。だから中学時代は殆どの連中が黒い人影にしか見えなかったと思います。」

 

紫苑「………柊、どうして私達に言ってくれなかったの?」

 

柊「……心配を掛けたくなかったの。それに、実害があったわけでもなかったから………」

 

御影「何を言ってるんだ柊、子が親に迷惑を掛けなくてどうするんだい?僕達は柊が学校中の生徒から避けられていると涼風から聞いた時、何とかしてあげようと本気で思ってたんだ。けどそうする前に八幡君が救ってくれた。もう大丈夫かと思ってたけど、柊の身体にそんな事が起きていたなんて………何かあったのなら、すぐに僕達に言いなさい。赤ん坊は泣くのが仕事のように、子供は親に頼るのも仕事の1つなんだ、僕達にも少しは頼って欲しいよ。」

 

柊「………うん、ごめんなさい。」

 

紫苑「いいのよ、もう。言ってくれただけでも充分だわ………でも八幡君、さっき言ってた『これまでの症状とは桁が違う。』ってどういう事かしら?」

 

八幡「……はい。これまでの柊なら、その相手の事が人影になるだけで済んだのですが、今回の天之川に対しては柊が嫌悪感を出したと同時に天之川に怯えながら俺の腕にしがみついたんです。こんな事は今までに1度無かったですし、その後も柊は震えてました。多分柊にとって余程嫌な事だったんだと思います。」

 

柊「……今でも思い出したくない。目の前には黒い人影が立ってて、何度も何度も私に迫り来るし、私を守るとか言いながら八幡君から引き剥がそうとしてた………近くに居るだけでも嫌な空気を感じたし、鳥肌も震えも止まらなかった。」

 

 

柊のこの発言に、夜十神両親は1つの事を決めた。それは………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

御影「柊、1度病院に行って診てもらおう。自分の今の状態を知る為にも。」

 

 

 

夜十神両親の名前はあった方が良いですか?

  • あった方がいい!!
  • 無くても別に………
  • うぅ〜ん、どっちでもいいかな。
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