俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

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旅行明けの学校

 

 

茅ヶ崎side

 

 

修学旅行から2日経って、今日から2年生も授業に参加ですか………夜十神さんが心配ですが、比企谷君もついてますし、今の所は安全とも言えるでしょう。ですが問題は今日以降の放課後と休日です。恐らくですが、天之川君は学校に来るでしょう。理由はありませんが、自信があります。我々教師に出来る事は少ないですが、本校の生徒である以上は、何がなんでも守らなければなりません。我々にはその義務がある。もし危害を加えるつもりであるならば、全力で止めなくてはなりません。その時は京葉高校ではなく、次は教育委員会に報告せざるを得ませんね。

 

 

茅ヶ崎「平塚先生だけにでも、言っておいた方がいいですね。」

 

 

茅ヶ崎sideout

 

柊side

 

 

今日からまた勉強の日々が始まっちゃう………けど、今の私にとってはありがたいかなぁ。だってその時間の間は嫌な顔を見ずに済むから。ううん、クラスの中にも実は嫌いというか、好きになれそうにない人は居るんだけどね。まだ嫌いの中には入らない人だから。

 

 

涼風「お姉様、大丈夫ですか?」

 

柊「うん、大丈夫だよ。」

 

八幡「まだ暫くは車通学になりそうだな。森崎の一件が片付いたばかりなのに、次から次へと厄介な奴が舞い込んでくるな。」

 

柊「参っちゃうよね、ホント。」

 

八幡「大丈夫だとは言い切れないが、柊の事情を知った学校側にしても、放置しておくとは思えない。何かしらの対策はしてくれるはずだ。特に平塚先生ならな。」

 

柊「………そうだよね。」

 

涼風「それとお姉様、神田先生から頂いた診断書はお持ちになられましたか?」

 

柊「昨日の内にカバンに入れておいたから大丈夫!ちゃあんと持ってるよ。」

 

八幡「それじゃ学校に着いたら教室行く前に、平塚先生に見せに行かないか?教室行ってからだと少し手間だろ?なら来た段階で渡した方が効率的だ。」

 

柊「そうだね、早く言った方が良いよね。」

 

涼風「ではまずは職員室に向かいましょう。」

 

 

ーーー職員室ーーー

 

 

八幡「失礼します、2年F組の比企谷です。平塚先生は居ますか?」

 

平塚「おう、此処だ。おぉ、夜十神姉妹も一緒か。ちょうど良かった、お前達にも話しておきたいと思っていたんだ。」

。」

 

涼風「何ですか?」

 

平塚「此処じゃアレだ、生徒指導室に行くか。その方がお互い落ち着いて話しやすいしな。」

 

八幡「俺は大丈夫ですけど、2人は?」

 

柊「私も大丈夫。先生に見せたいものもあるし。」

 

涼風「私もです。」

 

平塚「そうか、ではついてきたまえ。」

 

 

ーーー生徒指導室ーーー

 

 

平塚「さて、では君達の方から聞こうか。何かあったのか?」

 

柊「いえ、これを平塚先生に見せようと思って持ってきました。」

 

平塚「これは………っ!診断書。」

 

柊「先日、千葉大学医学部附属病院に行って、そこの医師に診てもらい、作ってもらいました。1度先生にも目を通してもらった方がいいと思って持って来ました。」

 

平塚「そうか……夜十神、この診断書のコピーを取っても大丈夫だろうか?詳しく君の事を知っておく必要がある。構わないか?」

 

柊「平塚先生ならそう言うと思って、その許可も取ってあります。」

 

平塚「済まないな、それでは1度預からせてもらう。それで君達の報告は以上か?」

 

柊「そうですね、私達からは以上です。」

 

 

何もないのに話を長引かせても時間を取らせちゃうだけだしね、時間が勿体無い!それに、平塚先生のお話も気になるからね。私のは終わったらすぐに打ち切る予定だったし。

 

 

平塚「ではこちらからの報告だ。昨日、校長が天之川の学校に連絡を入れた。天之川の在籍している高校は千葉市立京葉高等学校だった。内容は当然ながら夜十神についてだ。担任の先生に話を通してはいるが、今日どう出るかが問題だ。」

 

八幡「どういう事ですか?」

 

平塚「その教師がちゃんと生徒を注意して指導にあたれるかどうかという事だ。私からの独自の目線になるが、あの教師は注意をする事は出来ても、私のように指導には向かない教師だ。酷い言い方をするとだ、恐らくあの教師が指導に当たったとしても、それを受け入れる生徒はそんなに多くは無いだろう。それこそ生活指導や生徒指導といった教師の方がまだ向いているとも言える。だがそこには属していない教師だと思う。」

 

八幡「つまり指導が終わったとしても、天之川がこっちに来る可能性がある、という事ですか?」

 

平塚「残念ながらそうなるな。生徒指導の教師に話を通しているのであればまた別になるが、担任の教師だ、恐らくそんな真似はプライドが許さない限りはしないだろう。」

 

柊「………」

 

平塚「まぁ、今日は確実に来ないと思う。昨日の今日だ、今日の放課後にでも指導には当たるだろう。そうしてもらわないと困る。」

 

涼風「本当に来ない事を祈るばかりです。」

 

平塚「そうだな……私からも以上だ。君達も教室に向かいたまえ。旅行明けとはいえ、授業はしっかりと受けるんだぞ?特に比企谷、数学の授業では寝ないように。」

 

八幡「大丈夫ですよ、きっと柊が寝かせてくれないんで。こっちに来てからずっとそうですし。」

 

柊「今日以降も寝たらすぐに私が起こしてあげるからね?だから寝ても大丈夫だよ♪」

 

八幡「頑張って起きてるわ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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