俺、実は彼女がいるんだ………   作:生焼け肉

99 / 300
やりとりの後

 

 

八幡side

 

 

天之川達が総武高から立ち去った後、俺は泣いている涼風を落ち着かせる為に1度教室へと戻った。今の時間、教室に残っている人物は居なかったから好都合だ。だが俺は1つ疑問に思っている事がある、それは………

 

 

八幡「涼風、どうして学校に残ってたんだ?柊は見当たらなかったから帰ったようだが………」

 

涼風「………私も最初は帰宅するつもりでした。八幡さんからのご命令なら何でも従うつもりでしたので。しかし、八幡さんと天之川さん達の会話が気になってしまいまして。それで………」

 

八幡「そうか………別に咎めるつもりはねぇからそんなに縮こまらなくていい。けど驚いた、俺はお前があんなにも思い詰めているなんて知らなかった。少しは気にしているものだとは思っていたが………気付いてやれなくて悪かった。」

 

涼風「いえ、とんでもありません!八幡さんが謝る事は何1つありません!私はお姉様の妹です。あのくらいの事、思うのは家族として当然です。」

 

 

柊、お前は本当に良い妹を持ったな。こんなに姉想いな妹ってそうそう居ないぞ?

 

 

八幡「きっとお前が居なかったら、今頃まだ口論の途中だろう。そういう意味でも涼風には感謝をしないとな。」

 

涼風「そ、そんな……感謝だなんて。ですが八幡さんに感謝されるのはとても嬉しいです。」

 

八幡「そうか………なら良かった。」

 

 

ガラガラッ!

 

 

平塚「比企谷っ!」

 

八幡「っ!?ひ、平塚先生?」

 

平塚「おぉ、夜十神……妹の方だな?その様子では姉の方は帰ったのかね?」

 

涼風「はい、お姉様は先に家へ向かいました。」

 

平塚「そうか……比企谷、それと夜十神妹、済まなかった。あれだけの騒ぎになる前に私が駆けつけるべきだった。」

 

八幡「俺は大丈夫です。特に何かダメージを受けたわけでは無いので。涼風は「八幡さん、私も大丈夫です。」………そうか、ならいい。」

 

平塚「そうか……ありがとう。それで、あの場で何があったのか、説明をする事は可能か?」

 

八幡「大丈夫です、平塚先生のとこにも寄ろうとは思ってたので。」

 

平塚「………では頼む。」

 

 

平塚先生の要求通り、俺は天之川とのやり取りを説明した。俺も説明しながらかなり呆れ……いや、怒りが湧き上がってきた。涼風の言う通り、人の気持ちも知らないでよくあんな事を言えたものだ。柊にその気があるのなら、とっくに中学の頃にそれをやってるに決まってる。そして涼風にもあれだけ言わせたんだ、天之川の頭の中がおめでたいって事がよく分かるだろう。

 

 

平塚「………そんな事があったのか。」

 

八幡「はい。最後は向こうの八重樫が全員に帰るように促して帰って行きました。そして明日、担任に今日の事を伝えるそうです。」

 

平塚「担任というと、畑山先生か………一先ずこの事は校長先生にも伝えておく。君達も疲れただろう。今日はもう帰りなさい。あまり遅くなってはご両親が心配するだろうからね。」

 

八幡・涼風「分かりました。」

 

平塚「うむ、ではな。」

 

 

平塚先生が教室から出てから、俺達も帰る準備をして帰路に着いた。しかも校門前には宮間さんが車で待ってくれていた。すみません、学校に2度も来させてしまって。

 

 

八幡sideout

 

香織side

 

 

ーーー同時刻ーーー

 

 

あの子のあの叫び、とても辛そうに叫んでた。しかもそれだけじゃない、苦しそうで辛そうにしながら……そして悔しそうにもしていた。

 

 

香織「雫ちゃん………」

 

雫「何、香織?」

 

香織「あの子、凄く辛そうだった………」

 

雫「………そうね。けれど、あの子よりもあの子のお姉さんの方がもっと辛い思いをしてる。私達がこれまで経験した事も無いような辛さを。」

 

香織「………うん。後、比企谷君も辛そうにしてた。あの2人って本当にそのお姉さんが大切なんだよね。」

 

雫「えぇ……でなければあんな事、言える筈が無いもの。カッコ良いわよね、2人共。」

 

 

私も南雲君に言えるかな?あの2人みたいに………

 

 

坂上「比企谷って奴、もしかしたらあの子の姉と付き合ってるんじゃないのか?でなければアイツだって他人だろ?幾ら恩人とはいえ、ただの他人に心まで開けるかって言ったら微妙だしな。」

 

香織「っ!!恋人?」

 

雫「確かにそうね………もし比企谷君がお姉さんの恋人なら、あれだけの説明が出来たのも頷けるわね。龍太郎、脳筋のくせによく思いついたわね?」

 

坂上「余計なお世話だよ!」

 

 

比企谷君とあの子のお姉さんが恋人………じゃあ比企谷君は恋人の為にあれだけ必死になってるって事だよね?凄い………

 

 

香織「カッコ良いなぁ、比企谷君は。」

 

雫「?香織、何か言った?」

 

香織「ううん、ただ比企谷君がカッコ良いって思っただけ。雫ちゃんもそう思うでしょ?」

 

雫「……そうね。比企谷君はカッコ良いわね。」

 

坂上「お前等、比企谷がカッコ良いからって取ろうとするなよ?」

 

香織「そ、そういう意味じゃないよ!」

 

雫「だからアンタは脳筋なのよ。もう少し女心も勉強しなさいよね。」

 

坂上「だから余計なお世話だ!!」

 

 

私も明日から南雲君にもうちょっとだけアプローチを掛けてみよっと!

 

 

 





八幡、もっと涼風を労ってあげて。

ハジメ、明日からまた頑張れ!香織が攻める気です!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。