目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件 作:時長凜祢@二次創作主力垢
─────・・・・・・この女・・・・・・っ・・・・・・さっきと動きが全く違うじゃねぇかあぁ・・・・・・!!
突如乱入してきた新たな鬼殺隊・・・・・・明らかに柱に名を連ねる実力と気配で存在感を放つ炎の剣士の出現により、上弦の陸の片割れである妓夫太郎は、その表情に焦りを浮かべる。
彼の鋭い視線の先には、先程まで銀色の髪を持つ柱の剣士と並び、刀を振るっていた女剣士の姿があった。
先程までの柱との連携・・・・・・それもかなりの物ではあったが、今の女剣士は、それとは比べ物にならない程の攻撃を自身に放ってきていた。
─────・・・・・・使っているのは、俺や堕姫の攻撃を全て防いでいたものとは違う、もう一つの呼吸だ・・・・・・!!俺たちの攻撃を防ぎ切るあれに比べたら、明らかに劣る力のはずだ・・・・・・!!なのに・・・・・・っ
“なんでこんなにも重さが違う!?”・・・・・・妓夫太郎の焦りには、これらの疑問からのものでもあった。
嫌悪感すら感じてしまう程の嫌な呼吸・・・・・・女剣士が集中して使っていたのはこれだった。
しかし、今の女剣士が使っているのは、隣に並び立ち戦っているもう一人の鬼狩りと同じ呼吸で、嫌悪感を感じるあれに比べたらかなり威力は低かった。
だからこそ、目の前の女剣士の攻撃は、かなり弱まっているはずだった。
だが、今、妓夫太郎の前に対峙している女剣士は、威力がかなり落ちるはずの呼吸を使っているはずだというのに、明らかに嫌悪感すら感じるあの呼吸と並び立つ程の威力を持ち合わせていた。
明らかにおかしい・・・・・・このような力が出る程の物ではなかったはずなのに、なぜ、目の前の剣士は、嫌悪感すら感じるあの呼吸と同じ威力で、もう一つの呼吸を使っているのか。
そんな中、妓夫太郎は新たに現れた柱の男の影にでもなっているのではないかと思いたくなるほど、気配を悟らせない女剣士の首元を自身の視界に入れ込む。
そこには、鬼の紋様を思わせるような、炎の形をした紋様が浮かんでいることに気がついた。
─────・・・・・・あれは・・・・・・もう一つの呼吸を使ってる時にもあった紋様かあ?
それにより妓夫太郎は、女剣士が銀髪の柱と共に攻撃を放っていた時に見えていた、女の紋様を思い出す。
額の方に浮かび上がっていた紋様とどこか酷似しているような紋様・・・・・・あれもまた、どことなく炎を思わせるような物だった。
─────・・・・・・まさか・・・・・・・・・・・・!?
そこまで考えて、妓夫太郎は一つの可能性に行き着く。先程までは出現すらしていなかった首元の紋様・・・・・・それが、出現した原因・・・・・・それは・・・・・・
「お前えぇ・・・・・・!!本気を出さずに俺たちを相手取りやがったなあぁ・・・・・・!?」
自分たちを相手にしていながらも、本気で片方の呼吸を使っていなかった可能性だった・・・・・・。
☽❀☾
煉獄さんの合流により、本気で使えるようになった炎の呼吸。
現在の私の力が明らかにおかしいことになっていることに気づいたらしい妓夫太郎さんから、怒りを含んだ声音で怒鳴るように問いかけられる。
それを聞いた私は、少しだけ無言で彼を見つめたのち、口元に小さく笑みを浮かべた。
「本気ではあったさ。ただ、多少なりとも体力の消費を抑えるために、こっちの呼吸は控えさせてもらっていた。
もう一つの呼吸はかなり体力を持っていかれるんでね。そっちに体力を回すためにも抑える必要があったんだよ。
だが、彼が合流してくれたなら、全力で刀を振うことができるってもんさ!!」
妓夫太郎さんの問いかけに答えながら、私は控える必要がなくなった炎の呼吸を全力で解放していく。
多少なりとも控えていた戦闘時に比べ、その火力は誰がどう見ても凄まじく、それに合わせるようにして煉獄さんの炎の呼吸も放たれるため、妓夫太郎さんに防戦一本を強いる。
“炎の呼吸 弐ノ型 昇り炎天!!”
“炎の呼吸 参ノ型 気炎万象!!”
弧を描くようにして上に振り上げ一閃を放つ弐ノ型と、対になる振り下ろし一閃を放つ参ノ型を繋げるようにして刀を振るえば、防御するために鎌を前に出してきていた妓夫太郎さんのバランスを大きく崩す。
“炎の呼吸 伍ノ型 炎虎!!”
それに合わせるかのように、煉獄さんは強く踏み込み、獲物の息の根を止めるために噛み付かんとする虎の如き斬撃を放つ。
反射的に妓夫太郎さんは鎌による防御行動に移すが、煉獄さんの斬撃は、その鎌すらも腕ごと砕くように襲いかかった。
硬いものが破壊されるような音と共に、妓夫太郎さんの腕が吹き飛ぶ。しかし、やはり流石は上弦か、頚に凶刃が食い込む前に、勢いよく距離を取ると同時に、手元に腕を生やし直し、血鎌も復活させた。
すかさず煉獄さんと共に不知火を使用することで距離を詰めるが、“透き通る世界”で見えた筋肉や血液の動きから、血鬼術が飛んでくることがわかった。
“炎の呼吸 肆ノ型 盛炎のうねり!!”
防御行動を取るために、盛炎のうねりを使用すれば、煉獄さんも私の足の動きや刀の持ち方から判断したのか、同じ型を使用する。
“血鬼術 円斬旋回・飛び血鎌!!”
同時に発動した妓夫太郎さんの飛び血鎌だったが、防御にも使える前方広範囲の型を二人が一緒に先出し発動をさせたおかげで、全てをその場で薙ぎ払えた。
妓夫太郎さんは、大きな舌打ちを漏らす。
「このままじゃあっちの方が先に頚斬っちまうじゃねぇか!!さっさと頚やるぞ権八郎!!紋一!!」
「だからごんぱちろうじゃない!!たんじろうだ!!」
「いい加減名前覚えろよ伊之助!!」
「むー!!」
「ねずこもおこってるぞ!!」
「ひゅ〜!さっすが優緋と煉獄だぜ!!ド派手にやりやがらぁなぁ!!さっさとこっちも済ませんぞお前ら!!」
「「はい!!」」
「言われなくともやるっつーの!!」
「むん!!」
背後の方から、宇髄さんたちの声が聞こえてくる。
私と煉獄さんが連携を取り、確実に妓夫太郎さんを追い込んでいるからか、闘争心や、戦意に火がついているようだ。
そんなことを思いながら、私は煉獄さんに合わせるように自身の炎の呼吸を使い続ける。
“透き通る世界”はまだ維持できている。でも、そう長くは持ちそうにない。
よくて一時間、もしくは三十分前後と言ったところか。
「煉獄さん!!援護をするので思いっきり行ってください!!自身の体力の維持が怪しくなってきました!!」
「ああ!任された!援護を頼むぞ優緋!!」
煉獄さんの言葉に返事をするように、私はしっかりとその場で頷き、不知火を使って妓夫太郎さんとの距離を詰める。
すかさず血鎌による攻撃が放たれたが、“透き通る世界”に入っているおかげで、その全てを見ることができていた。
そのまま斬撃を食らわぬように全て捌き、距離を詰めた私は、妓夫太郎さんが攻撃を放つ前に、両腕と両足を素早く斬り飛ばし、宇髄さんから受け取った巾着に入っていた火薬丸を投げつける。
離脱すると同時に、剣先で素早く火薬丸を斬りつければ、大きな多段の爆発音が鳴り響く。
“炎の呼吸 奥義 玖ノ型 煉獄!!”
私が離脱した瞬間、私と入れ替わるようにして、とてつもないスピードで猛進してきた煉獄さんの姿を捉える。
私が使う物とは明らかに威力も速さも桁違いなそれを間近で見ることになり、思わず目を見開く。
煉獄杏寿郎と言う存在が、どれ程強大な力を持ち合わせている存在なのかを改めて痛感した。
「っ─────!!!?」
爆撃により立ち込めた煙が晴れると同時に、視界に映り込んだ煉獄さんを見て、完全にこちらの攻撃で怯んでいた妓夫太郎さんが目を見開く。
・・・・・・彼からは、自身の敗北を悟った匂いがした。
☽❀☾
新たな柱の乱入により、完全に兄と分離させられてしまった堕姫は、自身の兄の様子が一気に変わったことを悟る。
もう一人の柱と、その柱についてきた二人の鬼狩りと、鬼となってなおも人間と共に戦うために力を振るっている二匹のはぐれ鬼と戦闘していることなど関係ないと言わんばかりに、その視線を兄の方へと向けた。
そこには、炎のような羽織を靡かせ、人間とは思えない程の機動力で自身の兄と距離を詰め、灼熱の業火のごとき凶刃を放つ炎の剣士が存在していた。
何もかもが遅く見える中、視界に映り込んだ自身の兄は、敗北を悟ったような表情を見せている。
「待って・・・・・・いや・・・・・・いやぁあぁあ!!」
堕姫から悲痛な声が吐き出される。
その目には大粒の涙が浮かんでおり、表情は絶望に塗り潰される。
─────・・・・・・どうしてそんな顔をしてるの!?いつものお兄ちゃんならそんな顔をしないじゃない!!
─────・・・・・・やめて、やめて、やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて!!
─────・・・・・・そんな顔をしないで!!いつもみたいに笑って!!柱なんてどうってことないって言ってよ!!
─────・・・・・・なんで反撃しないの!?お兄ちゃんならなんとかできるでしょ!?
─────・・・・・・そんな奴らに負けないでよ!!アタシたちなら柱にだって勝てるんでしょ!?
─────・・・・・・お願いだから!!アタシを置いていかないで!!
─────・・・・・・アタシからお兄ちゃんを取らないでよぉ!!!!
自身の兄の様子を見て、普段以上の力を出した堕姫は、ほとんど反射とも言っていい程に、自身の兄を守らんとして、兄に斬りかかる炎の剣士の元に攻撃を繰り出そうと力を振り絞る。
だが・・・・・・
“炎の呼吸 奥義 玖ノ型 煉獄!!”
「あ・・・・・・・・・っ」
自身の兄に襲いかかる炎の剣士と同じ技を使い、姿を現した女剣士の姿に、彼女もまた、自身の敗北を悟る。
「・・・・・・家族を奪われるのは本当に嫌だよね。その気持ちはわかるよ。でも、だからと言って、これまで沢山の命を手にかけてきた君たちを、私たちは見過ごすわけにはいかないんだ。
これまで君たちが積み重ねてきた罪を、私たちは許さない。」
自身の体を大きく抉られながら、頚と胴体を切り離される堕姫。
彼女の視界には、どこか悲しげな表情を浮かべる女剣士の姿と、炎の剣士により自身と同じように大きく体を抉られながら、頚を斬られた兄の姿が映り込んだ。
なんとなく思ったのですが、皆さんはキメ学時空の優緋はどんな立場で想像しますか?
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キメ学高等部(しのぶと同級生)
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キメ学教師陣営
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煉獄杏寿郎の恋人or嫁(教師陣営)