目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件 作:時長凜祢@二次創作主力垢
蜜璃ちゃんの合流により、今回の鬼は、柱を派遣するレベルだったことを知った私と獪岳は、合流した蜜璃ちゃんと一緒に、こちらで行方知れずとなってしまった隊士たちの痕跡を探した。
それにより、私と獪岳で討伐した鬼の棲家と思わしき洞窟を見つけることができた。
同時に、複数の刀の鍔が、雑に植物の蔦で括られ、入口付近に晒されているのも見つけてしまった。
様々な個性を感じさせる刀の鍔・・・・・・間違いなく、私たちの前にここの鬼を討伐するために向かった鬼殺隊隊士の物だ。
雨風にさらされているためか、若干錆びてしまったものもある。
「・・・・・・日輪刀を、戦利品扱いかよ。」
「そうみたいだね。どれも、日輪刀の鍔のようだし、奥の方には、日輪刀の刃も転がってる。」
洞窟の奥の方へと目を向けながら、獪岳の呟きに言葉を返す。
この洞窟の鬼にとって、鬼殺隊の隊士である私たちの誇りの一つである日輪刀は、トロフィーやメダル扱いだったようだ。
「どうりで、やけに刀を狙ってきていたわけだ。流れとしてあげるとしたら、刀の一部を溶解液で溶かし、自身の頚を狙ってきたところで折れるように仕込み、刃が破壊されて動揺しているところを攻撃・・・・・・そのまま鬼殺隊を捕食、刀をお持ち帰りってところかな。」
ここにいた鬼がどのような流れで鬼殺隊を捕食していたのかを分析し、獪岳にそれを教えれば、彼は舌打ちを一つこぼした。
獪岳にとって、日輪刀や剣士としての誇りは、原作でもかなりのものだった。
血鬼術を併用しながらも、雷の呼吸と刀を使って戦う程に。
だからこそ、最期まで刀と呼吸を手放せなかった獪岳からしたら、この有り様は堪えるものがあるだろう。
「・・・・・・遅くなってごめんなさい、みんな。迎えに来たよ。」
苦しげに、悔しげに、少しの間表情を歪めた蜜璃ちゃん。
しかし、すぐにその表情は泣きそうな笑みに変わり、吊るされている刀の鍔を、彼女は静かに回収する。
「隠の子たちにも手伝ってもらって、刀の刃と鍔を全部集めましょう。せめて、この子たちが頑張ったことをお館様に伝えて、ゆっくりと休ませてあげないといけないもの。」
「・・・・・・そうだね。獪岳も、それでいい?」
「・・・・・・ああ。」
蜜璃ちゃんと言葉を交わしながら、獪岳に声をかければ、彼は静かに頷いた後、洞窟の中へと足を進める。
それに続くようにして、一緒に洞窟の中に入れば、折れた刀の刃と、刀の柄が無造作に投げ捨てられていた。
この様子から、洞窟に暮らしていたのであろうあの鬼は、鍔だけは飾りに使えると思っていたのがよくわかる。
まぁ、だからと言って、碌に手入れもされておらず、手に入れたらそれでいいと考えていたのも把握できてしまったが。
「・・・・・・蜜璃ちゃん。洞窟の内部・・・・・・錆だらけの鍔が投げ捨てられてるみたいだよ。
どうやら、ここの鬼は、錆びた戦利品には興味がないらしいね。」
「なんてひどい・・・・・・!!この子たちも、ちゃんと、帰るべきところに連れて帰ってあげましょう。」
「・・・・・・うん。」
地面に転がされている錆びた鍔を手に取り、隠の人が持ってきてくれた巾着袋の中へとそれを入れていく。
洞窟の中と、外にあった隊士たちの命の証、十数個を、私たちは無言のまま回収するのだった。
☽❀☾
「2人ともお疲れ様。今日は・・・・・・大変だったね。」
藤の花の家紋の屋敷。
近場にあったそこに向かい、休むことになった私たちは、湯浴みを済ませ、夕飯を食べることになった。
夕飯が用意されている部屋の席に座ったところ、蜜璃ちゃんが話しかけてきた。
その声音には私たちに対する心配が含まれており、こちらを気遣っているのがよくわかる。
「いや・・・・・・鬼殺隊にいるなら、これくらいのことは覚悟していたんで・・・・・・」
私はともかく、獪岳はどうだろうかと思っていると、彼は少しだけ表情を曇らせながらも、今回のことは覚悟の上だったと口にする。
しかし、やはり一般隊士であり、尚且つ、私や善逸、伊之助や柱を担う人々に比べたら、今回のような大量虐殺とオマケにしては笑えない晒し首のような扱いを受けた死亡隊士の鍔などに耐性がないせいか、表情に疲労と暗さが目立った。
「それでも、一般の隊士の子だし、かなり辛かったんじゃないかしら?」
「それは・・・・・・・・・」
蜜璃ちゃんの言葉に、獪岳が言葉を詰まらせる。
きっと、否定しようにもできないからだろう。事実、獪岳からはマイナスの感情が渦巻いている匂いがしていた。
「・・・・・・隊士としての位が上がれば上がる程、今回のような場所を見てしまうもんだよ。
上弦や下弦と言った呼称持ちに関しては、もっと酷いことをしている時があるし、その下になんらかのカタチでついている鬼もひどい鬼が多かった。
私が対峙した下弦の伍の下についていた鬼は、隊士たちに同士討ちをさせるかの如く、自身が使う蜘蛛の糸で、縄張りに入り込んだ鬼殺隊の体を操り、仲間に斬りかかるようにしていた。
斬りかかった隊士の腕が、おかしな方向に向いて折れようとも御構いなしにね。
その上、自身の絡繰を見抜かれたことに気づいては、操っていた隊士の首をあらぬ方向へと折り曲げて始末していた。
同じ山に任務として赴いた善逸は、猛毒を吐く鬼と出会したらしいんだけど、その鬼もひどい鬼だったらしいよ。」
「善逸が出会した鬼?どんな鬼だったんだ?」
「自身の猛毒を浴びせ、蜘蛛の体に頭がついたような化け物を作り出し、同時に自身の仲間を増やすべく、その化け物に隊士を襲わせていた。
最初は手足の痺れや毛髪の脱毛などが発生し、最終的には人間ですらなくなる毒だったみたいだね。
生存はしている状態だったから、蟲柱である胡蝶殿が蜘蛛化した隊士たちに寄り添って、なんとかしたって話だよ。
善逸は、運良く蜘蛛化の進行度が軽度だったから、五体満足で薬物治療の末、早く動けるようになっていたけどね。」
「・・・・・・アイツが、そんな鬼に出会していたのか。」
「うん。まぁ、なんとか霹靂一閃を派生させた技術で倒すことができたみたいだけど、相当参ってたよ。」
「だろうな。」
私の話を聞き、獪岳は表情をさらに曇らせた。
善逸がそんな鬼を倒していたことに関して、自分より先に難易度の高い鬼を倒していたことに対する不満もあるようだが、それ以上に、鬼が行った隊士たちに対する攻撃や扱いに苛立ちを覚えているようだった。
「私についてくるってことは、今回のように、実力を持ち合わせている上、同情の余地もない非道な鬼と出会すってこと。
なんせ、私はすでに甲の隊士になってしまっている。その分、柱が対処することになる可能性がある鬼や、十二鬼月のような呼称持ちの鬼になってもおかしくない鬼を任されることがある。
獪岳には、少しばかり厳しいことを言うけど、今回のような鬼には、度々出会すことになると思うよ。」
これからの獪岳のためにも、自分がどのような鬼の対処に出向かなくてはならないのかを伝える。
まぁ、彼のことだから、それでも私についていこうとするのだろうけど。
「・・・・・・それでも、俺は優緋に同行するぜ。確かに、今回みたいな鬼に出会すことになるんだろうが、それでも、俺は本当の意味で雷の呼吸を使いこなせるようになりてーし、優緋に頼られてーからな。
今更、お前から離れるなんざ言わねぇよ。むしろ、優緋がそんな奴らとしょっちゅうぶつかるって知れたんだ。
俺は、優緋に協力するし、優緋の負担を減らしてぇ。カスみたいに情けなく守られるなんざごめんだ。」
獪岳は予想通り、私にこれからもついてくることを口にした。
その姿を見て、小さく笑った私は、すぐに自分たちの刀の現状を思い出す。
「・・・・・・まぁ、その前に、折れた刀・・・・・・なんとかしないといけないけどね。」
「・・・・・・そうだな。」
遠い目をしながら、折れた刀をどうするか口にすれば、獪岳もすぐに同意した。
うーん・・・・・・折れた刀、打ち直してもらわないとなぁ・・・・・・。
「あ、それなら優緋ちゃんたちも私と一緒に刀鍛冶の里に行きましょ?刀鍛冶の里に行けば、打ち直してもらったらすぐに受け取れるの!
実は、私の刀もそろそろ見てもらわないといけないのよ。」
私と獪岳の話をしばらく聞いていた蜜璃ちゃんが、明るい声音でそう言って、自分の日輪刀を見せてきた。
日輪刀と言うにはもはや鞭としか言いようのないそれに、獪岳は驚いたような表情を見せる。
当然だろう。日輪刀と言うには刀に見えないのだから。しかし、鬼殺隊の柱になってる隊士たちは、義勇、杏寿郎さん、無一郎君、不死川さんの4人以外は、かなり独特なカタチをしている。
悲鳴嶼さんはもはや鉄球だし、しのぶさんは完全にレイピアだし、宇髄さんはクソデカ二刀流(鎖付き)だし、伊黒さんはククリと言うか、刃が完全に波打ってるし・・・・・・。
一般の隊士のような刀ではない特徴的な刀を見る機会など、私と巡り会ってなかったら獪岳にも訪れなかっただろう。
「変わったカタチの刀だね。」
「そうなのよ!でも、私が使ってる呼吸にしっかりと噛み合っていて使いやすいの!
でも、その分手入れも大変だから、定期的に刀鍛冶の里にいらっしゃる鉄珍様にお願いしてるの。
軽い手入れなら私でもできるのだけど、どうしても限界がきちゃってねぇ・・・・・・」
“折れたことはないけど”・・・・・・と小さく呟きながら、自身の刀を収める蜜璃ちゃん。
私と獪岳はそんな彼女の話を聞いて、一時的に顔を見合わせる。
「えっと・・・・・・刀鍛冶の里って行けるものなの?」
実際はかなりの手順はあるが行けることを知っているが、念のため蜜璃ちゃんに刀鍛冶の里には行けるのかと問いかける。
すると、蜜璃ちゃんは笑顔で頷き、緩やかに口を開いた。
「急を要する場合とか、お館様から許可をいただいたら行けるのよ!私やしのぶちゃんみたいに定期的に調整してもらう必要がある日輪刀を使ってる隊士や、優緋ちゃんたちみたいになるべく早く日輪刀を直してもらいたい人とかには許可をくださるし、私からお館様にお手紙を出しておくわね!
あ、でも、優緋ちゃんと獪岳君からも刀に関しての報告はしないと駄目よ?こればかりはみんなに報告義務があるの。」
蜜璃ちゃんの提案を聞き、再び私と獪岳は顔を見合わせる。
しかし、考えていることは一緒だったようで、少しだけ見合わせたのち、その言葉に頷けば、蜜璃ちゃんは笑顔で頷き返してきた。
「それじゃあ、お話もできたことだし、夕飯をいただきましょう!」
蜜璃ちゃんの言葉を合図に、私と獪岳も夕飯を口にする。
この後、私たちではとても食べきれないであろう量の食事を次々とお腹に入れていく蜜璃ちゃんの姿に、驚いてしまったのは言うまでもない。
なんとなく思ったのですが、皆さんはキメ学時空の優緋はどんな立場で想像しますか?
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キメ学高等部(しのぶと同級生)
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