目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件 作:時長凜祢@二次創作主力垢
禰豆子と一緒にゆっくりと温泉を堪能し、坂道を歩いて下へ向かえば、すでに玄弥はいなくなっており、炭治郎と獪岳の2人が私たちを待っていた。
話を聞くと、玄弥は用事があるからと先に温泉から出ており、なおかつ、夕飯は別で食べるから気にしなくていいと言う伝言を私に残して立ち去ったと教えられた。
まぁ、おそらくだが玄弥は自身の武器である銃を取りに行ったのと、呼吸ではなく鬼喰いによる肉体強化を施して戦闘するスタイルを持ち合わせているため、あまり食事をしないのだろうと思いながらも、獪岳の言葉に短く返事だけをして、温泉に向かうための道のりを教えてくれた人に言われた場所へと足を運んだ。
そこにはすでに蜜璃ちゃんが座っており、私たちを笑顔で出迎えてくれた。
・・・・・・うん。すでに器の山ができている気がするが、気にしないでおこう。
出された食事はすごくおいしかった。つやつやほかほかの出来立てな松茸ご飯に、いいつけ加減の沢庵のお漬け物。
焼き魚は塩加減が完成されている上、程よくしっかり焼かれており、しっかりとお出汁の味も感じ取れるお味噌汁は、松茸ご飯とすごく相性がいい。
他にも沢山の料理があるようだが、私はそこまで沢山食べるような人間ではないので、獪岳と物足りなさそうな蜜璃ちゃんに食べてもらわなくてはならない料理がかなりあったため、作ってくれた方には申し訳ない・・・・・・。
「・・・・・・優緋ちゃん、それだけで大丈夫?夜中にお腹空いたりしない?もしかして具合が悪いのかしら!?だったらすぐにお医者様に・・・・・・」
「あ、いや、蜜璃ちゃん。大丈夫。ものすごく大丈夫だから。」
「優緋ってかなり少食なんですよ。最近はよく優緋と一緒に行動を取ってますけど、握り飯を二つか三つ食ったらもう腹一杯になるらしくて。」
「え?そうなの?」
「うん。昔からあまり食べれない体質でね。鬼殺隊に入ってから多少は食べる量も増えて来たけど、それでもみんなみたいに多く食べれないんだよ。
多分、体質的な問題なのかもね。食べられる量が、常人より少なめなんだ。」
「そうだったのね・・・・・・ごめんなさい、私ったら勘違いしちゃって・・・・・・」
「大丈夫だよ。杏寿郎さんたちだけじゃなく、宇髄さんと宇髄さんのお嫁さん3人組にすら驚かれたくらいだから、自身が普通の女の人より少食すぎる自覚はあるしね。」
申し訳なさそうな表情を見せる蜜璃ちゃんに、笑顔で気にしなくても大丈夫であることを伝えた私は、出された料理から少しだけ自身のお皿に料理を取ったあと、獪岳と蜜璃ちゃんに視線を向ける。
「食べる?残すの勿体無いから。」
「ああ、もらう。甘露寺さんは?」
「それじゃあ、私ももらうわね!」
入らないからと二人に声をかければ、どちらもすぐにその料理を食べ始めた。
沢山の食事は、沢山食べることができる人が食べたらいいと思っていたから、二人が食べてくれるのはかなりありがたかった。
「そうだ、蜜璃ちゃん。蜜璃ちゃんが挨拶をした隊士さんだけど、不死川玄弥って言う名前の私の同期だったよ。」
「えっ!!そうだったの〜〜〜・・・・・・」
そんなことを思いながら、私は蜜璃ちゃんに温泉で出会った人が誰だったのかを教える。
私から話を聞いた蜜璃ちゃんは、少しだけ考え込むような様子を見せたあと、静かに口を開いた。
「確か、不死川さんの弟さんよね?前に蝶屋敷のしのぶちゃんに仕事の都合で会いに行った時に、他の隊士の子が、不死川が感じ悪いって話をしてて、もしかして、他の隊士の子と不死川さんがぶつかるようなことがあったのかなって思って話を聞いたら、どうも不死川さんの話じゃない様子だったのよ。
それでね、不死川さんに弟がいるのか聞いたことがあるんだけど、不死川さん自身は弟はいないって言ってたの。
でも、不死川ってあまり聞きなれない苗字でしょ?だから、しのぶちゃんに話を聞いてみたの。
そしたら、不死川さんには弟がいて、他の隊士と比べてかなり独特な戦い方をしている子なのって話を聞いたのよ。」
すれ違い兄弟ぇ・・・・・・・・・と思わず頭を抱えそうになる。
原作で彼らのことを知っているからこそ、不死川さんは玄弥にただ穏やかで普通の幸せな生活を送ってほしかったと思っていたことも、玄弥が穏やかに暮らせるならば、それを守るために鬼を狩ると考えていたことも知っているし、玄弥は玄弥で幼い頃に、自分を守ろうとしてくれていた兄に対して酷いことを言ってしまったことを後悔して、謝りたいと願っているから焦り過ぎていたことも、最後の最後でそのすれ違いを修正することになってしまったことも知っている。
だからこそ、側から見たら仲の悪い兄弟にしか見えない二人の様子に溜め息しか出てこなかった。
どちらの言い分もわからなくもないし、その行動原理も理解できる。
でも、だからこそ、もっと早く和解することができたら、違う未来があるかもしれないと思ってしまうのは仕方ないだろう。
だが、そのすれ違いを彼らに指摘しようにも、不死川兄の方が話を聞いてくれない可能性が高過ぎて、どうしたものかと考える。
まぁ、そもそもの話、そのすれ違いを知ってる理由が明かせない以上、どうにもできないような気もするが・・・・・・。
匂いでそれに気づいていると言えばワンチャン・・・・・・?いや、不死川さんから間違いなく拳が飛んできそうだな。やっぱ却下か?
「・・・・・・兄弟ならば、仲良くした方がいいと思いたいけど、こればかりはご家庭の事情によるものがほとんどだから、口出しできないよなぁ・・・・・・」
「そうよね・・・・・・。私も、五人姉弟だし、みんな仲良くしていたから、思うところが沢山あるけど、それを言ってますます仲が悪くなったりしたら嫌だもの。
なんだか歯痒くて複雑な気持ちになっちゃうわね・・・・・・」
蜜璃ちゃんの言葉に静かに頷き、気まずい空気がその場に広がる。
私たちの会話を聞いていた獪岳はと言うと、しばらくの間無言になったあと、静かに口を開いた。
「優緋なら、何か話せるかもしれないぜ?玄弥の奴、優緋と普通に話してただろ?」
「まぁね。だから、できることなら話を聞きたいところだけど、玄弥が素直に話してくれるかわからない。
感情を匂いで悟ることができるからこそ、触れることができるか否かもわかってしまうから、難しいところだよ。」
「あー・・・・・・それは確かに言えてるな。だが、俺と善逸にあったように、不死川兄弟にも何かしらの確執があることはわかってんだろ?
お館様からの手紙にも、人に馴染めていなかった俺に対する心配の声が記されていたし、お館様も二人のことは心配してるんじゃねーか?」
「それはあり得るだろうね。お館様はとても優しい人だからね。鬼化した家族を連れている私のことすらも受け入れてしまう程に。
だから、心苦しさも持ち合わせている可能性は十分にあると思うよ。」
そこまで口にした私は、原作でお館様が自身と自身の家族を数人巻き込み、自らの命を賭して最後の決め手となるパズルのピースを埋めた姿を思い出す。
お館様は優しい人ではあるけど、合理的な人でもある。ここからは、合理性の話だ。
「それに、鬼舞辻や上弦の鬼と戦うとなると、どうしても連携が必要になってくるから、少しでも心を通わせ合える関係は築いてほしいと思っているんじゃないかな?
いくら上弦の陸が欠けているとはいえ、あと五体は確実にいるし、鬼を増やせる鬼舞辻なら、新たな上弦を補充することも可能なはず。
鬼舞辻を討つには、これらの障害も排除しなくてはならないから、連携も重要視している可能性は十分あるよね?」
「確かにな。」
私の言葉に、獪岳はすぐに同意の言葉を口にする。
蜜璃ちゃんは、お館様の優しさを知っているからか、少しだけ複雑そうな表情をしているが、否定できるような言葉もないため、何かを言うことはなかった。
最近の傾向から、話が獪岳VS煉獄さんの流れになりそうなのでここで一つアンケート。最終的な√は・・・
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これまで通り煉獄さん√へ
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獪岳が巻き返す獪岳√へ