目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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 少しだけ独自設定として、獪岳の刀を作っているのは鉄穴森さんにしました。
 彼の刀を作ってる人が誰かわからなかったので、とりあえずの対処としております。


158. 鋼鐵塚との再会

 小鉄君が困惑しながら見せてきたのは、古びた一本の刀。

 私は、それが何かすぐに把握することができたが、獪岳は小鉄君と同じで困惑しているような様子を見せている。

 

「随分と汚ねぇ刀だな。」

 

「汚いとか言ったらダメですよ獪岳さん!確かに、かなり古いもので、一瞬僕も困惑しましたけど!」

 

 初見の印象をサラッと口にする獪岳に、小鉄君はすぐにそんなこと言ったらダメだろとツッコミを入れる。

 とは言え、小鉄君自身も似たような感想を抱いてしまっていたようで、真っ向から否定はできないけどと告げる。

 そんな中、私は小鉄君が見せてくれた刀に視線を落とし、マジマジとそれを見つめた。

 

「・・・・・・歴代の中で、壊れたことがあったのだとしたら、かなり近い時代の物の可能性も十分あるけど、少なくとも、戦国時代から入り込んでいた可能性はある・・・・・・のかな?」

 

「はい!僕も資料を完全に見つけたわけじゃないので何とも言えませんが、三百年以上前の刀である可能性も否めません!」

 

「・・・・・・だよね。三百年も前の刀だとしたら、刀鍛冶の里にとってもかなり貴重な物になる可能性が高いし、鉄珍様にお伝えした方がいいんじゃないかな?」

 

「確かに、それもありだと思いますが、折角ですし、優緋さんか獪岳さんが持って行っちゃってもいいんじゃないでしょうか?」

 

「「は?」」

 

 現実的な意見として、鉄珍様にお見せすることを推奨すると、小鉄君はサラッと私か獪岳に持って行っちゃったらどうかと聞いてきた。

 まさかの返答に、獪岳と揃って声を上げると、小鉄君は獪岳の方に刀を差し出す。

 

「確かに、優緋さんが言ってることは最もだと思いますけど、お二人は刀を今打ち直してもらってるんでしょ?

 あ、でも、優緋さんはあの癇癪持ちな鋼鐵塚さんなんでしたっけ。里長から一応聞いてますよ!

 何でも、ずっと刀を大切に使ってくれていたけど、つい最近折れちゃって、その話を聞いて、鋼鐵塚さん、拗ねて引きこもってるって話でしたよね?」

 

「鋼鐵塚さん、里の内部じゃ有名な癇癪持ちなんかい・・・・・・。小さい子にまでそれ言われちゃうとか相当だな・・・・・・。」

 

 私の担当者が鋼鐵塚さんであることを思い出した小鉄君が、私の方に刀を差し出してくる。

 鋼鐵塚さんの癇癪話に関して軽く引きつつ、私は差し出された刀を受け取り、獪岳の方へとそれを見せる。

 

「でも、この絡繰から刀を見つけたのは獪岳だし、獪岳が持って行った方がいいんじゃないかな?私はただ、こうした方がいいとか、ここをこう使えとか、そんな助言をしただけだしね。」

 

 “この刀を見つけたのは獪岳だ”・・・・・・そう伝えながら、獪岳が所持しても問題はないのではないかと口にする。

 獪岳は一瞬目を丸くしたが、すぐに刀を見つめたのち、私にそれを押し返してきた。

 

「俺の方は、もうすでに刀はある程度できてるって聞いてるから、それはお前が持っていけよ。

 お前の担当って、話を聞く限りかなり気難しいみたいだしな。だったら、もうすぐ刀ができるって聞いてる俺より、未だ取り掛かってんのかわかってねぇ優緋が持っとけ。」

 

 そして、私の刀を担当してる人の状況がわからない今、出てきた刀は私が所持するように告げてくる。

 

「え・・・・・・でも・・・・・・いいの?」

 

「当たり前だろ。俺は二本も刀はいらねぇって。」

 

「・・・・・・ありがとう、獪岳。」

 

「別に・・・・・・。現実的に考えたらそれが最善だって思っただけだ。」

 

 ・・・・・・これは、ある種の軌道修正なのか、それともたまたまなのか。

 できればたまたまであれと言うのが本音だが、軌道修正とかだとしたら、かなり不安と言うかなんと言うか・・・・・・。

 そんなことを思いながら、こちらの手に渡った刀に視線を落とす。

 

 ・・・・・・原作では、かなり錆びていたはずだが、これもやっぱり錆びてるのだろうか・・・・・・。

 

「持ち主が決まったところで、折角ですし、刀を抜いてみたらどうですか?三百年前の刀なんて、滅多にお目にかかれませんよ!

 特に、戦国の世の時代の鉄は、すごく質がいいですからね!」

 

「そんなに時代によって変わるもんなの?」

 

「変わりますよ!採掘され始めた時の鉄は、質の高いものがほとんどですからね!時代によって、採掘できる鉄の量も変わってきて、次第に純度が高い鉄は少なくなって行ってしまったり、別のものを混ぜることで作るための費用等を抑えてしまうことがありますからね。」

 

「なるほど。時代によって採掘量も変わるのか・・・・・・。それなら納得のいく話だね。」

 

 ちょっとした雑学を聞きながらも、私は手にしていた刀を鞘から引き抜く。

 ・・・・・・結論、原作通り錆びていた。

 

「うっわ、めちゃくちゃ錆びてるじゃねぇか・・・・・・」

 

「・・・・・・だね。」

 

「あ〜・・・・・・ですが、よくよく考えてみたら、少なくとも三百年以上も手入れされてない刀になりますよね・・・・・・これ。」

 

「まぁ、血液を振り払ったり、残らないように拭き取ったり、しっかりと手入れをしていたとしても、流れ続ける年月には逆らえないからね。

 ・・・・・・にしても、錆びていても、いつの時代のものか鑑定できたりしないのかな?」

 

「うーん・・・・・・どうなんでしょうか?人によっては鑑定できるかもしれませんね。」

 

「相当、目利き出来るやつじゃなきゃ無理だろ。」

 

「「確かに。」」

 

 錆びてしまった刀を見据えながら、会話をこなしながらも、手にしていた刀を鞘に戻す。

 

「・・・・・・やっぱり、鉄珍様にも協力してもらって、鋼鐵塚さんを説得するしかないかな。

 あの人、今も家にいるのかな?だとしたら、鉄珍様に鋼鐵塚さんの家を教えてもらって・・・・・・」

 

 そこまで口にした私は、辺りに広がる硫黄の匂いに紛れ込むようにして、何度か嗅いだことがある匂いが混ざり込んでいることに気づく。

 そのことに一瞬、目を丸くしてしまうが、すぐに頭を切り替えて、匂いがする方角へと視線を向けた。

 

「話しは聞かせてもらった。後は、任せろ。」

 

「うおあ!?いきなり背後に現れんじゃねぇ!!」

 

「鋼鐵塚さん!?拗ねて引きこもっていたんじゃないんですか!?」

 

 急に現れた鋼鐵塚さんに、獪岳と小鉄君が驚いて声をかける。

 私はと言うと、彼が近づいてきていたことに気づいていたため、無言で鋼鐵塚さんを見つめる。

 

「お久しぶりです、鋼鐵塚さん。刀の件、本当に申し訳ありませんでした。ところで、何をお任せしたらよろしいのでしょうか?」

 

 原作で理由を知っているからと言って、すぐに刀を手渡した場合、なんでわかったんだと二人に言われかねないため、冷静に彼に質問をする。

 しかし、鋼鐵塚さんの目が、ひょっとこ越しにこっちが手にしている刀に向いてることに気づき、真っ直ぐと彼を見据える。

 同時に、彼がこちらが手にしている刀へと向かって手を伸ばしてきたため、すぐにそれをひらりと躱し、彼の背後に回ると同時に、その背中に腰をかける流れで地面に倒す。

 

「ぶ!?」

 

「いきなり飛びかかってこないでくださいよ、全く。」

 

 軽く腕や足を自身の足や腕で固定して、急に飛びかかってくるなとツッコミを入れる。

 獪岳と小鉄君の二人から、まさかの事態に対して唖然とした表情を向けられたが、私は気にせず鋼鐵塚さんを見下ろした。

 

「おい、竈門優緋!俺の上に乗るな!!その刀をさっさと渡せ!!」

 

「任せろとか、刀を渡せとかだけではい、わかりましたなんて言えるわけないでしょうに。簡単なものでいいので、説明してください。ああ、任せろだけはなしですからね。」

 

 こうしたら人って動き難くなるのかと思いながらも、鋼鐵塚さんを座り込む型で拘束し続ける。

 最初はうねうねと動いていたが、次第に鋼鐵塚さんも動くのが難しくなったのか、大人しくなった。

 

「それで?この刀を受け取った場合、何をなさるおつもりで?」

 

「その錆びた刀を鋼鐵塚家に伝わる日輪刀研磨術で磨き上げるだけだ!!」

 

「だったらそれ先に言ってくださいよ全く・・・・・・」

 

 私の言葉に、小鉄君が何度も頷く。

 説明されなきゃどうすればいいかわからないでしょうがとか、これだから嫁の来手がないんですよとか軽く文句を言いながら。

 

「・・・・・・鋼鐵塚さんが急にいなくなったかと思えば、こっちに来ていたんですね。しかも、ちゃっかり女性に拘束されていると言う珍状況下で。」

 

 すると、私達の元に、別の鍛治職人が姿を現す。

 視線をその方角に向けてみれば、そこには鉄穴森さんの姿があった。

 

「!鉄穴森さん!お久しぶりです!」

 

「ええ、お久しぶりです、獪岳君。」

 

「ん?もしかして、獪岳の刀を鍛刀をされてるんですか?」

 

「ええ。他にも何人か担当していますが、獪岳君は、そのうちの一人なんですよ。」

 

 まさかの鉄穴森さんが獪岳の担当を務めていると言う状況に、少しだけ困惑する。

 原作では、伊之助や無一郎君の刀を担当していたが、まさか獪岳のもとは・・・・・・。

 まぁ、いわゆるバタフライエフェクトと呼ばれるものなのだろう。炭治郎の日輪刀を頼んだことが影響して、余計な手間を鋼鐵塚さんにかけてしまったことから、鉄穴森さんと顔を合わせることがなかったからこそ、ここで、顔合わせに発展してしまった可能性もありうる。

 まぁ、全く知らないキャラが出てくるよりはマシかもしれないが、少しだけびっくりしてしまった。

 

「初めまして、優緋さん。鋼鐵塚さんの動きを止めてくださりありがとうございます。

 あ、あまりにも暴れるようでしたら、彼の脇を狙ってくすぐれば大人しくなるんで、参考にしてください。」

 

「はぁ・・・・・・ありがとうございます・・・・・・?」

 

 いや、普通に拘束してるんだが・・・・・・と内心で思いながらも、感謝の言葉を述べれば、鉄穴森さんは、数回頷いてみせる。

 

「鋼鐵塚さんは、優緋さんの刀が折れてしまったことに、かなり思うところがあったようで、大切に使ってくれていたのに、折れる刀のせいで危険に晒してしまったと後悔してしまっていたんですよ。

 もっと丈夫な刀を作っていれば・・・・・・もっと、いい刀を作っていればと考えて、どうすれば折れない刀ができるかと考えあぐねていたみたいで・・・・・・」

 

「おい!!余計なことを言うな!!」

 

 鉄穴森さんから告げられた言葉を、鋼鐵塚さんはすかさず怒鳴るようにして遮る。

 その姿を見つめた私は、肩を一度すくめたのち、鋼鐵塚さんの上から離れた。

 

「と、とにかくだ!!その錆びた刀は俺が預かる!!研ぎ終わるまで待ってろ!!」

 

 私が上から退いたことにより、鋼鐵塚さんはすぐに刀を自分に預けるように言ってきた。

 私と獪岳、そして、小鉄君は、一度顔を見合わせたのち、その場で小さく頷いた。

 

「わかりました。お願いしますね、鋼鐵塚さん。」

 

「・・・・・・ああ。」

 

 そして、刀を預けることを承諾するように言葉を述べれば、鋼鐵塚さんは少しだけ気恥ずかしそうにしながらも、私から刀を受け取るのだった。

 

 

最近の傾向から、話が獪岳VS煉獄さんの流れになりそうなのでここで一つアンケート。最終的な√は・・・

  • これまで通り煉獄さん√へ
  • 獪岳が巻き返す獪岳√へ
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