目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件 作:時長凜祢@二次創作主力垢
無一郎君から、一緒にいると頭のモヤモヤが取れそうだと言う理由から、同行されることになった私は、少しだけ困惑しながらも、無一郎君を引き連れて、獪岳達との合流場所へと足を運ぶ。
移動中、無一郎君の鎹鴉と、私の鎹鴉が何やら言い争っていたが、気にしたところでどうにもならないため、とりあえず無視をして。
「あ、優緋・・・・・・と、柱・・・・・・!?」
「・・・・・・マジで柱の協力得たのかよ。」
「うん。なんか協力してくれることになった。」
「だって、優緋がいれば、忘れていること思い出しそうだから・・・・・・」
私と無一郎君の反応に、獪岳と玄弥は困惑した様子を見せる。
忘れてることってなんだよ・・・・・・と言わんばかりの表情をしているが、こればかりは私も答えられる物じゃない。
なんせ無一郎君にとって、かなり大切なことだ。原作で知ってるだけの人間が、答えていい話じゃない。
「まぁ、柱の人がいるのはかなりありがたいからいいけどよ。」
「だな。俺達より強いのは確実だし。」
そんなことを思っていると、獪岳と玄弥の二人は、困惑を拭いきれているわけではないが、とりあえず戦力や巡回範囲を広げることができるのは確かであるため、これ以上は言及しない趣旨を口にする。
そのことに安堵しながら、無一郎君に目を向けてみると、彼は相変わらずボーッとしているような様子を見せながらも、私の方を見つめていた。
「で?見廻の言い出しっぺは優緋なわけだけど、どうするつもりなの?」
「え?私の提案でいいの?」
不意に、私と視線を合わせた無一郎君が口を開き、どのように見回りをするつもりであるのかを問いかけて来た。
こっちの考えでいいのかと、驚きを隠さず伝え返せば、無一郎君はその場で首を傾げた。
「だって、優緋が考えたんだろ?念の為に見廻をしようって。里は隠されているわけだし、滅多なことで鬼に見つかるとは思えない俺からすると、見廻に関しては正直どっちでもいいし。」
「あー・・・・・・確かにね。ただ、私が念入りにしておきたいだけだし、時透君からしたら、鉄穴森さん探しのついでだもんね。」
私が口にした言葉に、無一郎君は小さく頷く。
私は原作を知っているから、今日か明日に上弦の肆と伍の襲来が起こるとわかっているが、私と言うイレギュラーではなく、この世界に最初から生きていて、他の世界など知らない彼らからしたら、なんのための見廻になるんだと言う疑問しか出てこない。
となると、必然的に言い出しっぺとなる私が、この場で指揮を取ることになる。
「この場には、四人の鬼殺隊がいる。となると、二手に分かれて、片方は西側から南を、片方は東から北を探した方がいいと思ってる。
場合によっては、さらに分かれて、一人一人が東西南北を探すと効率は上がると思うけど、そこら辺の判断は、各自で決めよう。
分かれ方だけど、私は時透君と一緒に、鉄穴森さんの捜索も行うつもりだから、私と時透君。獪岳と玄弥の二つに分けようと思ってるんだけど、どう思う?」
柱の人にまで指示をすることになろうとは・・・・・・と少しだけ思わなくもないが、一先ずの分け方として、私と時透君のチームと獪岳と玄弥のチームにしたいことを伝え、彼らに視線を向けてみれば、獪岳と玄弥が小さく頷いた。
「俺はそれで構わねーぜ。」
「俺も問題ねーな。」
「俺はどっちでも。まぁ、優緋がいてくれた方が、もう一つの目的も果たせそうだから、それでいいけど。」
・・・・・・無一郎君が言う、もう一つの目的とは、間違いなく記憶に関してだろう。
だから、私はたまたまきっかけを作ることができるだけであって、実際の記憶の鍵ではないんだってば・・・・・・とツッコミを入れたくなりながらも、反対意見がないとわかり、静かに頷いた。
「私と時透君は、広範囲を探せるだけ探そう。獪岳と玄弥の二人は、無理をしない程度に。
もし、少しでも怪しいものが見つかったら、すぐに臨戦態勢を取り、警戒を。
鬼の気配があったら、それだけで違和感はあると思うし、何より、さまざまな手を使って隠されている隠れ里だから、鬼の嫌な気配は感じ取りやすいと思う。
隠れ里に入り込むとしたら、多分、十二鬼月か、それに近しい鬼だと思うから、余計に嫌な感じはあるんじゃないかな?」
私の言葉に、獪岳と玄弥がピリッとした気配を纏う。
十二鬼月・・・・・・鬼舞辻の配下にいる鬼の中で、幹部格と言っても過言ではない鬼達。
まぁ、下弦の皆さんは幹部になる一歩手前って感じの存在だったし、すでに鬼舞辻の手でこの世からバイバイしてるから、十二鬼月が出てくる=上弦確定演出になってしまうわけだけど。
「十二鬼月・・・・・・特に上弦は、陸の段階でかなりの力があった。だから、仮に見つけたとしても、必要とあらば戦略的撤退も視野に入れ、私や時透君に連絡してほしい。」
「ああ。わかった。」
「なるべく無茶はしねーようにするが、接敵した場合は戦闘に入っても問題はねーよな?」
上弦に出会した場合、柱である時透君や、上弦との交戦記録がある私に連絡をしてほしいと口にすれば、獪岳は素直に頷く。
しかし、玄弥だけは素直に承諾はせず、戦闘に入っても構わないかと聞いて来た。
「・・・・・・必要ならば、交戦してもいいけど、本当に無茶だけはしないように。上弦の鬼はどんなカラクリを持ってるかわからない。
私が宇髄さんや煉獄さんと一緒になって交戦した上弦は、二人で一つになっているため、同時に首を斬らなくては滅殺することができない、猛毒と切りにくい帯を使用する鬼と、まるで、こちらの動きを全て把握して、こちらの位置を的確に攻撃することができる鬼だった。
下弦の鬼や、通常の鬼とは全く違う、かなりの強敵になるからね。下手をしたら、玄弥自身、目的を果たすことができないまま、志半ばに終わりを迎えてしまう可能性もあるよ。」
「・・・・・・わかった。気をつける。」
そんな玄弥に、私は必要とあれば交戦して構わないが、絶対に無茶だけはしないようにと念を押す。
下弦の討伐、上弦の撃退・討伐・・・・・・その経験をしているからこそ、どうしてもしておきたかった忠告だった。
私の話を聞いた玄弥は、納得できないと言った表情を見せるが、渋々無茶だけはしないようにすると口にした。
・・・・・・ただ、彼の場合、それでも交戦しようとするだろう。鬼殺隊は、鬼を狩るのが仕事・・・・・・こればかりは、避けられない運命である。
「変なところに物があったり、怪しい物があったら、すぐに警戒を。鬼だと確信できた場合、こちらに連絡をよこしつつ、里にいるみんなを守るためにできることをしよう。
・・・・・・くれぐれも、一人でなんとかしようとはしないでほしい。私も、人を頼ることが、未来を切り開く道になることを、遊郭の時に思い知ったからね。」
宇髄さんがいる方角を把握し、堕姫ちゃんをそっちの方へと誘導したことにより、遊郭での交戦の時、被害は大きくならなかった。
もし、あの時宇髄さんがいる場所まで誘導することなく、交戦し続けていた場合、きっと、原作同様にひどい有様となっていたはずだ。
だからこそ、私と同じように、彼らにも周りを頼ることをしてもらいたい、そう思いながら、言葉を紡げば、二人はすぐに頷いてくれた。
真剣に話しているからこそ、しっかりと私の思いは伝わってくれたようだ。
「話は終わった?じゃあ、さっさと行こうよ。俺と優緋は西から南にかけて。そこの二人は、東から北にかけてでいいよね?」
私達の話にひと段落ついたと判断したのか、無一郎君から、どちらがどこを担当するのか提案される。
獪岳と玄弥は、一瞬そっちが指示出すのかと言いたげな様子を見せたが、すぐに頷く。
それを見た無一郎君は、その場から踵を返し、西の方へと意識を向けた。
「じゃあ、行こうか。鉄穴森さんも早く探さないとだし。」
「わかったよ、時透君。じゃあ、獪岳。玄弥。二人は東の方を任せたよ。」
「おう。」
「ああ。わかった。」
さっさと行動に出ようとする無一郎君に、少しだけ苦笑いをこぼしそうになりながらも、獪岳と玄弥に声をかけ、見廻の開始を告げる。
獪岳と玄弥の二人は、すかさず承諾の言葉を紡ぎ、東の方へと向かい始めた。
それを見送った私は、無一郎君の隣に並びつつ、西の方角へと足を動かす。
無一郎君は、隣に並んできた私を横目で一瞥し、同じく西へと歩き始めるのだった。
最近の傾向から、話が獪岳VS煉獄さんの流れになりそうなのでここで一つアンケート。最終的な√は・・・
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これまで通り煉獄さん√へ
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獪岳が巻き返す獪岳√へ