目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件 作:時長凜祢@二次創作主力垢
活動報告に、一つだけお知らせがありますので、お時間がありましたらお目通しをお願いします。
玉壺が不敵に笑い、水牢に閉じ込められている無一郎を見つめる。
水牢の中にいる無一郎は、自身が手にしてる刀を使い、なんとか水の牢獄から出ようとするが、刀の動きに合わせるように水が動くせいで、それを破ることはできなかった。
「水の中では、呼吸もできまい。鬼狩りの最大の武器である呼吸はこれで止まる。
水獄の中でもがき苦しんで歪む顔を想像すると堪らない。ヒョヒョッ」
水の中から外に出ることができない無一郎を見て、玉壺はニヤリとした嫌な笑みを浮かべる。
同時に、自身の攻撃から素早く離れることにより、それを回避した獪岳へと目を向けた。
「私の前にいる鬼狩りはあと一匹。しかも、能力は柱には到底及ばないお粗末な技巧持ちと来た。
まぁ、一瞬にして距離を取ったり、状況を判断して攻撃ではなく、回避に転じる様は、目を見張るものがありますがねぇ。」
「・・・・・・・・・」
玉壺から目を向けられた獪岳は、その場で無言を返す。
玉壺が口にしたものは、獪岳を評価するものではあったが、そのことばに、彼が気持ちを揺さぶられることはなかった。
なぜなら、獪岳にとって、現在最も欲しいものは、周りからの評価ではなく、優緋からの評価に変化しつつあるために。
もちろん、評価をされることに関して、ありがたいと思うことはある。
優緋からの評価が最優であり、一番嬉しいものではあるが、だからと言って、彼の認められたいと言う気持ちが、完全になくなったわけではない。
だが、それはあくまで、同じ剣の道を歩むものであり、滅殺すべき鬼からのものは、不要とすら思っていた。
鬼から評価されたところで・・・・・・と獪岳は内心で吐き捨てる。
そんな中、感じ取れた一つの視線に応えるように、彼は静かに視線を向ける。
そこには水牢に閉じ込められている無一郎がおり、彼は、涼やかな色合いをした瞳を獪岳へと向けたのち、そのまま小さく頷いた。
それは、水牢から抜け出すまでの時間稼ぎを、獪岳に託すことを意味するものだった。
─────・・・・・・クソ・・・・・・ッ・・・・・・霞柱が鬼の術に閉じ込められちまってる以上、俺が動かねぇといけねぇじゃねぇか・・・・・・!!
─────・・・・・・俺にできるのか!?柱が動けるようになるまでの時間稼ぎを、上弦相手に・・・・・・・・・!!
─────・・・・・・これまで、上弦はおろか、十二鬼月とすら戦ったことなんてねぇんだぞ・・・・・・!!
無一郎から向けられた視線の意味を理解した獪岳は、その場で焦りを浮かべる。
上弦相手に、単騎で動かなくてはならないと言う、これまでの獪岳が経験などしたことがない状況は、雷の呼吸を使いこなすための一歩を踏み出したばかりの彼にとって、かなり荷が重い出来事だった。
しかし、今の彼に、逃げ出すと言う選択を選べるような状況でもなかった。
─────・・・・・・どうすればいい!?俺は、優緋みてぇに、練度が高い剣技はないってのに・・・・・・!!
ぐるぐると思考を回す獪岳。
だが、すぐに自身の方へと距離を詰めてくる玉壺の気配を感じ取るなり、刀を振るう。
「考え事をしてる暇などあるはずはずがないでしょう!!」
「チッ!!」
玉壺の攻撃を防ぎ、その頚を狙うために刀を振るうが、やはり、獪岳ではその頚に自身の刃を届かせることはできない。
しかし、だからと言って彼が劣勢と言い切ることはできない。
確かに獪岳は、優緋と出会ったことにより、雷の呼吸を完璧に身につけるための一歩を踏み出したばかりではあるが、彼女の助言や、彼女の人脈により接触することができた柱たちとの出会い、そして、刀鍛冶の里の中で行うことができた修行のおかげで、上弦の鬼相手にも、生存するための技術の伸び代の長さゆえに、攻撃を食らうことをしない方向へと舵を切ることができた。
もちろん、攻めることができなければ意味はない。自身の命を守ることは大事ではあるが、頚が斬れないようであれば、すぐに敗走してしまうだろう。
それだけは嫌だと、獪岳は内心で叫ぶ。
彼の根本にあるのは、生き存えたいと言う望み。そして、叶うのであれば、優緋とともにこれからも過ごしたいと言う気持ちがある。
─────・・・・・・死ぬわけにはいかねぇ・・・・・・!!まだ俺は勝ちきれてないんだ!!
─────・・・・・・だが、どうやってこれを乗り越えたらいい!?俺にできることは、素早さを活かして動くことくらいだ・・・・・・!!
─────・・・・・・まだ、俺の霹靂一閃は、鬼相手に通用するかもわからねぇ・・・・・・!!
どうすればいい・・・・・・何度目かわからない疑問を浮かべる。そんな中、獪岳は、ある一つの言葉を思い出す。
「何も別に、霹靂一閃を主力で使う必要はない。獪岳と善逸は、得意なことと不得意なことがハッキリとしてるからね。」
「善逸は、霹靂一閃を極めることができているから、連発することができる。だけど、宇髄さんの指導の下、なんとか使えるようになった他の型は、火力がどうしても落っこちる。」
「だから、善逸は、霹靂一閃を主力にしつつ、時折他の型を使うことで、相手の隙を作り出し、頚を狙って斬るようにしている。」
「それなら獪岳はどうだろう?霹靂一閃を使えるようにはなったけど、火力はどうしても善逸に劣り、他の型が善逸を遥かに凌ぐ強火力を持ち合わせている。」
「それならば、獪岳は翻弄するように戦えばいい。まぁ、すぐにできるかと言われたら微妙なところではあるけど、大丈夫。私が使いこなせるようになるまで協力する。」
「だから獪岳は、霹靂一閃を切り札として隠し持ち、他の型を中心に使い、ここぞと言う時に使用する流れを作ればいい。」
「普段の獪岳の動きに目が慣れた辺りで、その切り札を切るようにしてね。」
訓練する中で、優緋から告げられたものだった。
善逸のような、素早さと一閃を中心にした攻撃ではなく、複数の技術を使いこなす自分なりの戦い方に、一筋の光を突き刺すように、霹靂一閃を放つ・・・・・・獪岳ならできると考えた、彼女からの助言だった。
「・・・・・・っはは・・・・・・本当、俺はお前に教えられてばっかだな・・・・・・!!」
暗闇の中を照らす太陽のような少女の言葉を思い出しながら、獪岳は刀を握る手に力を込める。
そして、真っ直ぐと玉壺に目を向けて、使い慣れた呼吸を使用するのだった。
最近の傾向から、話が獪岳VS煉獄さんの流れになりそうなのでここで一つアンケート。最終的な√は・・・
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これまで通り煉獄さん√へ
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獪岳が巻き返す獪岳√へ