目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件   作:時長凜祢@二次創作主力垢

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177. 赫き刃

 四人の分身体と戦闘する中、優緋は一つの方法を脳裏に過らせる。

 その方法は、原作内では分身体の一人である可楽がやったものだったが、数人を相手にするのではなく、一人を四人で相手にすると言う展開になっているからこそ起きなくなっている出来事だった。

 

 ─────・・・・・・四人で一人を相手にするとなると、広いフィールドに発展させるのではなく、狭いフィールドで力任せに叩き潰す方が早いのは目に見えている。

 

 ─────・・・・・・なんせ相手は人間で、半天狗は四体の鬼・・・・・・しかも、上弦の肆と言う立場に居座れるほどの実力がある。

 

 ─────・・・・・・そうなると、体力の量も計り知れないし、狭い中で常に攻撃を仕掛けることで、私を追い詰める方が殺害率は遥かに上がる。

 

 ─────・・・・・・何より、こっちが使ってるのは打刀で、今いる建物は、そこまで高さがない。

 

 ─────・・・・・・振れない高さというわけではないけど、狭いことにより、型の威力はかなり落ちてしまっている。

 

 冷静に状況を分析しながら、優緋は分身体からの攻撃を回避し続ける。

 だが、制限された動きにより、少しずつそれは単調になり始めており、四体の分身の攻撃も、少しずつ距離が近くなっている気がした。

 

「カカカッ!!今までで一番近かったぞ!!なぁ可楽!!」

 

「ああ!!近かったな空喜!!これまでよく粘れたものだな!!」

 

「ようやくこちら側が追い詰められるようになったか・・・・・・!!だがまだまだ躱しよる・・・・・・なんと腹立たしい!!」

 

「やはり人間。四体の鬼相手に粘れる時間など限られている。苦しさがただ長引くだけだというのに、どこまでも哀しい娘じゃ。」

 

 自身を憐んでくる哀絶に、優緋は一瞬舌打ちをこぼしかけるが、すぐにその苛立ちを鎮め、自身の鼻に感じる禰豆子の匂いをたどる。

 それにより、炭治郎と禰豆子の二人は、一緒に行動を取っていると把握した優緋は、すぐにこの場でやるべきことを考えては、団扇を持つ可楽に狙いを定めた。

 

 その間も、空喜、積怒、哀絶の攻撃は止まず、可楽の攻撃も放たれる。

 その一つ一つを捌きながら、優緋は“透き通る世界”から見た四体の動きに合わせて、すべての腕と首、そして手足へと斬撃を放った。

 一瞬にして四肢と頚を斬り裂いた優緋は、四体の半天狗の分身たちの再生が終わる前に、最初から狙いを定めていた可楽の腕をさらに刃で斬り飛ばし、その勢いを使って自身の方へとその腕を手繰り寄せる。

 

「そろそろ狭い中でやるのはめんどくさいから、状況を変えさせてもらうよ。」

 

 呟くように言葉を口にして、自身の足に力を込める。

 

 “炎の呼吸 壱ノ型 不知火”

 

 爆発音にも似た大きな音を立て、切り裂かれた分身体の間を通り抜け、さらに追撃の斬撃を放った優緋は、一番風が通り抜けやすい場所にまで移動し、自身が手にした団扇を構える。

 

「この建物の持ち主の人には申し訳ないけどね・・・・・・!!」

 

 小さく呟いたのち、勢いよく腕を振り抜いた優緋。

 それにより発生した強風が、建物を一瞬にして吹き飛ばし、大量の木材へと変わってしまう。

 

「「「「!!!?」」」」

 

「見晴らし良くなったね。これで全力で動き回れる。」

 

 まさか、鬼殺隊である存在が、人間の建物を崩壊させることを考えるとは思っていなかった半天狗の分身たちは、驚きを隠せない様子を見せる。

 

「優緋!?お前、何を!?」

 

「あ、玄弥・・・・・・。ごめん、驚かせたね。あいつら四体を相手にするには、ちょっと限界が来たんだ、狭さに。」

 

「・・・・・・言われてみりゃ、お前、あいつら四体相手にしてたな・・・・・・。」

 

 だからって建物壊すなよ・・・・・・とツッコミを入れそうになる玄弥だが、視界に入った四体の半天狗の分身体を見るなり目を見開く。

 そこには、再生を行ってる状態ではあるが、五体満足ではなく、手足も頚も、全て斬り裂かれ、その部分を修復する分身体の姿があり、思わず優緋と分身体たちへと視線を行き来させてしまう。

 

「嘘だろ・・・・・・?」

 

「嘘じゃないんだよな、これ・・・・・・」

 

 サラッと言葉を口にする玄弥に対して、優緋は冷静に言葉を返しながら、団扇を捨てて刀を握り直す。

 同時に彼女の手元から離れた団扇は姿を消し、可楽の再生と同時に再びその団扇も現れる。

 

「玄弥、少しだけ日輪刀を構えて、勢いよく振り下ろしてもらえる?」

 

「は?なんで・・・・・・」

 

「有効打、相手にぶつけたいからね。」

 

「?」

 

 優緋の言葉に、玄弥は一瞬頸を傾げる。

 しかし、すぐに、彼女の指示に従うように、自身のありったけの力を込めて、玄弥は刀を振り下ろした。

 優緋は、そんな玄弥の姿を見ては、“透き通る世界”から、どれだけの力が込められているのかを把握したのち、同じ力が入るようにと勢いよく刀を振り上げ、刃通しをぶつけた。

 

「な!?何をしやが・・・・・・・・・!!?」

 

 まさか、自身の刀に優緋の刀がぶつけられるとは思わず、玄弥は声を張り上げる。

 しかし、すぐにその言葉は、彼女が手にしている刀により失うこととなった。

 

「刀が・・・・・・赫く・・・・・・!?」

 

「ああ、できたんだ。一か八かだったからできるかわかんなかったんだけど・・・・・・。」

 

「はぁ!?」

 

 一か八かの実験だったことに思わず怒鳴りそうになった玄弥だが、優緋はそんな玄弥のことなど気にせず、地面についている足に力を込める。

 

 “炎の呼吸 壱ノ型 不知火”

 

 そして、再び炎の呼吸を使用した優緋は、目の前にいる半天狗の分身体との距離を詰め、赤い瞳にその姿を捉えながら、手にした刀を勢いよく振り抜く。

 真っ先に彼女に狙われた積怒は、現れた目の前の剣士の姿に、底知れぬ寒気を感じ取るのだった。

 

 

 

最近の傾向から、話が獪岳VS煉獄さんの流れになりそうなのでここで一つアンケート。最終的な√は・・・

  • これまで通り煉獄さん√へ
  • 獪岳が巻き返す獪岳√へ
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