目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件 作:時長凜祢@二次創作主力垢
半天狗たちを相手にする中、優緋に言われて走り続けた玄弥は、ようやく鬼の本体を見つけだす。
しかし、その大きさはあまりにも小さく、思わず固まってしまっていた。
「ヒィィ!!」
対する半天狗の本体は、自身の姿を捉える玄弥を見て悲鳴をあげる。
そして、その場から早く立ち去ろうと、踵を返して走り出した。
すかさず玄弥は、手にしていた南蛮銃の銃口を半天狗へと向け、何度か弾を発砲する。
しかし、その弾丸は半天狗を捉えることなく、地面に反れ、半天狗は悲鳴をあげながら、かなりの速さで茂みの中を走り始めた。
─────・・・・・・小さすぎだろ!!これが本体だ!?本気で言ってんのか!?
それを見るなり、玄弥は地面を強く蹴り上げて、半天狗の後を追う。
しかし、半天狗の速さはかなりのもので、少しずつ引き離されていく。
─────・・・・・・くそったれが!!こんなの見つけられるか普通!!
─────・・・・・・野ネズミかそれ以下の大きさだし、どうやって目で見つけろってんだよ!!
─────・・・・・・つーか、あの四体の強さがおかし過ぎんだよ!!いや、それを普通に相手してる優緋もおかしいけどな!!
─────・・・・・・だが、優緋みたいに敵を引きつけることができねー奴がいなかっなら、このネズミ取りがさらにめんどくさくなってたのか・・・・・・!!
本体を探せと指示を出してきた優緋の力と、彼女の鋭い判断が、どれだけこの戦場を楽にしているのかを改めて玄弥は思い知る。
しかし、もし、優緋がいなかった場合、この戦闘がさらに難関と化していた可能性が高いと言う事実は確かなもので、一瞬だけ表情を歪めた。
─────・・・・・・まぁ、いい。優緋が、こっちを任せてくれたんだ!!だったら俺は!!
“それをこなすまでだ”・・・・・・鋭い光を瞳に宿し、そこまで考えた玄弥は、走る速さを急いで上げる。
それにより近づいた半天狗の本体との距離に、これなら自身が持つ日輪刀を届かせることができると判断し、勢いよくそれを振り抜いた。
彼が振り抜いた刀は、鋭い軌跡を描きながら、目の前にいる鬼の頚へと叩き込まれる。
「ギャッ!!?」
目の前にいる鬼は、自身の頚へとぶつかる刃の気配に、短い悲鳴を上げる。
それを見た玄弥は、これなら鬼の頚を斬れる、勝てると考える。
だが、その思考は、すぐに現実に否定されることとなった。
辺りに響くは無機質に、そして、無力に叩き折られる刃物の音。
その音が響くと同時に、玄弥が鬼に叩き込んだ刃は、触れたい力二つに砕ける。
それを見た玄弥は、思わず目を見開いた。
目の前にいる鬼は、相変わらず走り回っており、損傷を負ってる様子はない。
─────・・・・・・きっ・・・斬れねえ!?なんでだ!?こんな・・・・・・こんな指一本の太さしかねー頚なのに!!
反射的に、玄弥は再び南蛮銃を発砲する。
かなりの至近距離からのそれは、確かに鬼を捉えていた・・・・・・はずだった。
「ヒィィ!!」
煙が晴れて見えたその姿は、穴一つすら空いていない。
そのまま悲鳴を上げ続けて、怯えて逃げ回るだけだった。
「なんで効かねーんだよクソが!!!!」
怒鳴り散らすように言葉を吐き捨て、すぐに玄弥は走り出す。
自分の刀が折れていようとも、残りの刃だけで斬り捨てるために。
だが、その意識は背後から距離を詰めてくる鬼の気配により遮られる。
「しまっ・・・・・・」
気配を感じて振り返った先にいたのは、錫杖を持つ怒り鬼。
その鬼越しに見えた優緋は、3体の鬼による集中攻撃を受けているのか、焦りの表情を玄弥へと向けていた。
彼女が怪我を負っている様子はない。しかし、分身体とは言え、強力な力を持つ鬼が、3体もまとめて一斉に攻撃してきたとしたら、わずかな隙を見せてしまうのがわかるものだった。
─────・・・・・・しまった・・・・・・もたつき過ぎた!!
─────・・・・・・折角優緋が任せてくれたのに、避けられねぇ・・・・・・!!
自身に突きつけられそうになる錫杖の先。
それを視界に捉える玄弥は、脳裏に過去が過っていく。
鬼殺隊になろうと決めた日の記憶、自身の家族に訪れた悲劇。
自身の兄である柱の青年との約束、自身が柱になろうとしたきっかけとなった目的・・・・・・走馬灯のように、全ての記憶が走り抜ける。
─────・・・・・・あの時のこと、謝りたかったのに
─────・・・・・・このままじゃ・・・・・・
流れゆくかつての時間の記憶に、涙をこぼしそうになる。
このまま貫かれて自分は死ぬのか・・・・・・そう、諦めかけたところだった。
「玄弥!!諦めるな!!」
「!!?」
「な!?貴様・・・・・・!!」
背後から聞こえた斬り裂く音と、鋭く響く炭治郎の声。
顔を上げた玄弥の視界に映り込んだのは、自身の刀に炎を纏わせる炭治郎の姿だった。
「姉ちゃんから呼吸を教えてもらってた!!だから俺も刀を持ってる!!禰豆子と一緒に、少しでも姉ちゃんを助けるために、俺も力をつけてたんだ!!
俺がちゃんと、玄弥を守るから!!だから、諦めるな!!」
それは、炭治郎の血鬼術と、優緋から教えられていた呼吸を合わせたものだった。
まさかの力を見せる炭治郎に、玄弥は思わず言葉を失う。しかし、すぐに彼の言葉に頷いて、玄弥は再び走り出した。
その隣に並ぶように、炭治郎も走る。炎が燃え盛る刀を携えて。
「どうなってんだそれ!?」
「姉ちゃんと煉獄さんから呼吸を教えてもらって、禰豆子に炎の出し方を教わった!!ほぼ感覚みたいなものだけど、俺にできる戦い方はこれだったんだ!!
これも血鬼術だよ、禰豆子と同じ、爆血を俺なりに使えるようにした!!
禰豆子みたいに、相手に飛ばしてかけて火をつけることは難しかったけど、これなら俺もできた!!」
「・・・・・・本当に、お前は鬼だったんだな」
「うん、姉ちゃんからも苦笑いされた。血鬼術はこれまで使ってなかったから」
少しだけ苦笑いをこぼしながらも、自身の隣に並ぶ炭治郎。
その姿を見た玄弥は、少しだけ心を鎮めるように目を閉じて、彼の方へと再び視線を向ける。
「炭治郎。少しだけ、頼みたいことがある」
「なんだ?俺にできることならなんでも言ってくれ。玄弥が柱になれるように、協力するよ!」
玄弥から告げられた言葉に、炭治郎は笑顔を見せながら、言葉を返す。
それを見た玄弥は、少しだけ小さく笑い、すぐに真剣な表情を見せた。
今、この場で自身ができること・・・・・・それを伝えるために。
最近の傾向から、話が獪岳VS煉獄さんの流れになりそうなのでここで一つアンケート。最終的な√は・・・
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これまで通り煉獄さん√へ
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獪岳が巻き返す獪岳√へ