目覚めたらまさかの竈門一家の一人で禰豆子となぜか炭治郎が鬼化していた件 作:時長凜祢@二次創作主力垢
煉獄さんとしのぶさんに言い寄られた翌日から、二人の柱による継子お試し期間が始まった。
くじ引きの結果、前半二週は煉獄さんの元でお試しの炎の継子をすることに。
しのぶさんの悔しがる表情は、今でも記憶に焼き付いてる。
で、まぁ、今日から炎のお試し継子である。
煉獄さん曰く、体力の方は問題ないから呼吸と型を中心的にやるとのことだ。
壱ノ型 不知火。
弐ノ型 昇り炎天。
参ノ型 気炎万象。
肆ノ型 盛炎のうねり。
伍ノ型 炎虎。
女の身である私には、この五つを一旦教えるとのことだ。
陸以降は、少しだけ難しいかもしれないと彼は言っていた。
玖ノ型に至っては、今回私がぶっ倒れたこともあり、危険と判断したらしい。
元々煉獄さん自身が自分用に独自に生み出して使えるようにしたものなため、筋肉の付き方が違う私がやったら、体に負担がかかりすぎて倒れてしまうだろうと言われた。
うん、それには全くの同意である。
多分、私があれ使ったら確実にぶっ倒れると思う。
体に負担かかりすぎて。
だけど、教えないつもりではないようで、負担がかからないように調節した煉獄を場合によっては教えるとのこと。
使えるかどうかは知らないけど、まぁ、使えそうなら学ぶべきか……?
……と、それは置いといて。
この二週間で煉獄まで行き着くのは難しいだろうとのことだ。
だからとりあえず伍ノ型までは教えてくれるらしい。
……さて、ここからはちょっとしたダイジェスト。
二週間で何をしたか教えるよ。
……と言っても、ずっと炎の呼吸と型を教えてもらって打ち込み稽古して、指令が入った時は、煉獄さんと一緒に指令に赴いて炎の呼吸を使っていただけなんだけど。
そうだなぁ……言えるとしたらまぁ煉獄さんはとにかく強かったしパワーが桁違いだった。
木刀による基本稽古や、日輪刀を使った真剣による炎の呼吸の訓練をしていたんだけど、女相手にも容赦なくフルパワーで鍛錬つけてくるもんだから最初の一週間は毎回木刀も刀も吹っ飛ばされてたよ。
なんとか飛ばされないようにしても手は痺れるし、訓練にすらならなかった。
少しくらい手加減してくれてもと口にしたら鬼は手加減などしてくれない!の一点張りで、本気でやってこその鍛錬だという熱血思考。
勘弁してくれと思ったし、炎の継子、断った方がよくね?的な考えなんて何回したことか。
でもお試し期間中とはいえ、逃げ出すわけにもいかないし、ちゃんと二週間訓練したよ。
そしたらさ……煉獄さんに普通に押し返すことや、煉獄さんを少しくらい吹っ飛ばせるくらいにはなったよね。
マジかと思ったよ。
最終的には押し負けるけど。
対鬼に炎の呼吸を使用する実戦訓練も普通に熟せてた。
多分、それなりに鬼を狩っていたと思う。
日の呼吸に比べたら少しだけ体力の消費が激しかったが、極めることはおそらくだが可能だと思う。
水の呼吸に比べたら、かなり楽だったし、申し分ない威力も出ていたから、二番目くらいに合ってるんじゃないかな。
そのせいで煉獄さんにやはり君は俺の継子になるべきだ!って騒がれたけど。
そりゃね?
炎の呼吸はどことなく日の呼吸に類似してる部分があるせいか、水の呼吸程威力を落とすことなんてなかったし、むしろ炎は意外に体にも合ってる感じだけど。
でも、師範のパワーが強すぎるというか……うーん……。
まぁ、そんな二週間だったな。
意外と炎は合ってるけど煉獄さんの訓練についていけんのかな……って考えた。
次に後半の二週間。
今度は花と蟲の呼吸だ。
過去に花の呼吸を学んだ最初の一週間のうち、四日程使って、しのぶさんは私にまずは花の呼吸を教えてくれた。
型の方はカナヲが使えるからと言う理由で、カナヲの真似をして型を体に馴染ませる感じだった。
花の呼吸の派生元である水の呼吸を(最近は使ってないが)知っていたためか、それとも花の呼吸の知識があるからか、型は四日で身についた。
けど、実戦に使ってみたらかなり威力落ちてんだよね。
雑魚鬼は狩れるけど、これから先ぶつかるであろう相手を考えるとな……ちょっと難しい気がしてならない。
で、その後の蟲の呼吸に関してなんだけど、毒の知識を身につけるところから入って型も覚えなくてはならないというなかなかハードな訓練になった。
そしてやはりというか体に合わない。
ここまで差が出る?ってくらい炎や水、日の呼吸に比べて使いにくさが半端なかった。
毒は便利なんだよ?
しのぶさんが自分が使用する毒について懇切丁寧に教えてくれるから、知識としてしっかり得ることができたし、どのように混ぜればこの毒になるとかも覚えることができたし。
……型は一応身につけたけどさ、やっぱ実戦には向いていない感じがした。
どうも私に水や蟲、花は合わないみたいだ。
「これで四週間経ったな!」
「そうですね。では、優緋さん。どちらの継子になるか決めてくれますか?」
「うーん……」
正直、決まったようなもんだ。
不安がないわけではないけど、どちらの呼吸が体に合ってるのかと聞かれたら間違いなく炎の方だ。
知識の関係上、一番極めているの日の呼吸だけど、サブとして使用するならば炎の方が圧倒的に強力だ。
水の呼吸は……鱗滝さんや義勇には申し訳ないけど、極められる限界が近すぎる。
だから、水の派生である花や、水の派生の派生である蟲も、極めるには少々難しいところがあるだろう。
それに比べて炎はまだ伸び代がある感じだ。
だとしたら……
「……正直、継子ってめんどくさそうだな、って思ってたんで、断りたいと考えて、はぐらかし続けていました。でも、試しに継子をやってみて、そうでもないなと思ったんで、継子を引き受けます。……私が選ぶ柱は……」
私は煉獄さんに目を向けて、彼に向かって頭を下げる。
「よろしくお願いします、煉獄さん。炎の継子、引き受けさせていただきます。」
彼の継子を引き受けることを、はっきりと伝えるために。
「……うむ! 君なら俺を選んでくれると思っていた! これからは俺の継子としてよろしく頼む!!」
私が継子を引き受けると口にすれば、煉獄さんはどこをみてるかわからない顔で、継子になる私によろしくと告げてくる。
「はい。」
その言葉に小さく頷けば、満面の笑顔が向けられた。
煉獄さんからはすごく嬉しそうな匂いがした。
「本当に、煉獄さんでいいんですか? 彼、女にも容赦なく訓練つけてくると思うんですけど。」
しのぶさんからは少しだけ不満そうな匂いがする。
煉獄さんの性格上、女相手にも容赦なく訓練をつけることを察しているようだ。
「まぁ……不安がないといえば嘘になりますね。炎の継子お試し期間の最初の一週間はしょっちゅう刀や木刀吹っ飛ばされるわ容赦なく私自身も吹っ飛ばされるわ手にしてる刀や木刀を吹っ飛ばされないようにしたら手が痺れてしばらく動かせないわで大変でしたから。でも、二週目に入るとある程度対応できるようになって、煉獄さんを軽く吹っ飛ばす程度には力がついてましたから、行けるところまで行ってみるかと思ったので、炎の継子を選択します。」
「………………。」
「……ってしのぶさん!! 何で引いてるんですか!?」
「いえ、すみません……まさか、煉獄さんが一回りも小さな体をした優緋さんに吹っ飛ばされるとは思わなかったので……。ですが、それだけの力があるなら、確かに私が使う蟲の呼吸や姉さんとカナヲが使う花の呼吸よりかは合ってるかもしれませんね。」
ようやく諦めがつきましたと呟くしのぶさん。
私は苦笑いを溢しながらも、彼女にすみません、と謝罪する。
しのぶさんは、気にしなくてもいいと笑っていた。