グラブル!~クールボケな団長とゆかいな仲間たち~ 作:黒猫館長
サンダルフォン、かつてはグランたちと敵対していたが、尊敬するルシフェルを殺した墜天司ベリアルと黒衣の男ベルゼブブへの復讐とルシフェルから託させた思いを胸に今はグランの団に所属している。そんな彼は
グラン「しばらくこの仕事はお前に任せる。」
今日からグランに重要な仕事を任された。
サンダルフォン「ここはいったいなんだ?」
騎空艇のある一室の扉を開けるとそこは全く違う世界だった。多くの人間又それ以外の者たちでにぎわっている。どう考えても普通じゃない。
グラン「ここはある多次元空間の一つだ。多くの者はここをサポ石選択と呼んでいる。」
サンダルフォン「サポ石選択?」
グラン「俺たちの持つ召喚石、この力を貸し出して報酬を得るいわばサイドビジネスだ。ほかの次元の強力な召喚石を持つ者との縁も結べる。やって損のない仕事だ。サンダルにはここで光属性の召喚石の管理を頼みたい。あの変態堕天司が現れるまでまだ時間もあるし、ここで見聞を広げるがいい。」
サンダルフォン「団長、そのサンダルって呼び方やめてくれないか?」
グラン「そうか。で、サンちゃんお前に管理を任せる召喚石だが…。」
サンダルフォン「待て団長!なぜそうなる?」
グラン「なんだサンディ。まだ不満か?」
サンダルフォン「あの変態を思い出すから…それは…。」
グラン「泣くな。前から思ってたけどお前は結構豆腐メンタルだな。(それにベリアルのこと嫌いすぎだろ)…まあいい。お前の呼び方については次回の議題に挙げておく。で、本題だ。手を出せ。」
グランから手渡されたものは縄だった。
サンダルフォン「なんだこれは?召喚石は確か星晶のような…。」
ルシフェル「やあ。」
サンダルフォン「る、ルシフェル様あ!?」
縄の先には拘束されたルシフェルの姿があった。
サンダルフォン「だだだだ団長!どういうことだなんでルシフェル様がそれもなぜ縄で拘束されている!?」
グラン「この空間では召喚石は実体化している。お前に渡したのがルシフェルの召喚石だったそれだけだ。」
確かにグランに星晶獣の力の一部を譲り受け召喚石にすることでその力を行使できる。ルシフェルの召喚石があることは知っていたがまさかこのような形で再開することになるとは…。
グラン「実体化すると逃げ出す馬鹿が一定数いるからな。それを阻止するためにこの縄がある。いいか絶対に逃がすなよ?逃がせばお前のコアはすぐにエレメント化だ。では、頼むぞ。」
サンダルフォン「おい団長!」
それを言い残してグランは立ち去ってしまった。サンダルフォンは改めてルシフェルに向き直る。
サンダルフォン「ルシフェル様…俺…俺は…。」
いわなければならないことがある。たくさんあるはずなのにそれをうまく紡ぐことができない。かつての過ちの謝罪、気づけなかった愛情への感謝そんな思いたちが心を駆け巡って形を成してくれないのだ。
ルシフェル「サンダルフォン。」
サンダルフォン「…はい。」
ルシフェル「どうだ今の生活は?」
サンダルフォン「大変です。団長はあんな感じでいつも振り回されて、団員達も変な奴らばかりで。」
ルシフェル「楽しいかい?」
サンダルフォン「………はい。」
ルシフェル「そうか。そうだろうな。君のあんな顔はあの場所では見たことがなかった。」
サンダルフォン「ですが、ずっと寂しかったです。ルシフェル様を失って…あなたに最期まで報いることができずに、ただ仇を返しました。本当に…本当に申し訳ありません!」
ルシフェル「それは私も同じだ。ずっと悲しい思いをさせてすまなかった。」
ルシフェルはサンダルフォンの手を握る。涙ぐむサンダルフォンは顔を上げ彼を見た。
ルシフェル「団長には感謝しているんだ。こうして君と又言葉を交わすことができるのだから。」
サンダルフォン「俺も…本当にうれしいです。」
ルシフェル「きっと団長たちとならどんな苦難であっても乗り越えられる。どうかこの世界を彼らから守ってほしい。」
サンダルフォン「はい!今度こそルシフェル様のお役に立てるよう全力を尽くします。」
ルシフェル「期待しているよサンダルフォン。」
サンダルフォン「はい!」
女の冒険者「あのー盛り上がっているところ悪いんですけど、ルシフェルさん貸してください。」
ルシフェル「まいど!行こうかサンダルフォン。」
サンダルフォン「え、えええええええ!?」
当然態度の豹変するルシフェルにサンダルフォンは驚愕するほかなかった。
それから二人は客の要望に沿って力をふるった。
ルシフェル「行くぞ!パラダイスロスト!」
ドッカーン!
ルシフェル「パラダイスロスト!」
ドッカーン!
ルシフェル「パラダイスロスト!」
ルシフェル「パラダイスロスト!
ルシフェル「パラダイスロスト!」
ルシフェル「パラダイスロスト!
………
ルシフェル「まいどあり!」
冒険者「あのこれフレンド申請なんですけど。」
ルシフェル「わかりましたお返事は後日、お返しいたします。」
一通りの仕事を終え、二人は息をついた。
サンダルフォン「お疲れさまでしたルシフェル様。これ…。」
ルシフェル「君のコーヒーか。ずいぶん久しぶりだ。」
サンダルフォンから渡されたコーヒーを口にする。
ルシフェル「美味しい。これに関して君にはかなわないな。本当においしい。」
サンダルフォン「ルシフェル様…。」
ネモネ「お熱いとこ悪いけど、もう帰る時間なのよさー。」
サンダルフォン「うお!いつからいた!?」
ネモネ「ついさっきさ。サンダルンもちゃんと仕事できてえらいえらい!ネモ姉はなまる上げちゃう!」
サンダルフォン「本当に顔に書こうとするな!やめろ撫でるな!」
ネモネ「はっはっは!じゃあサンダルンご飯の時間には遅れちゃダメなのさー。行けティターン!」
ティターン「グおおおおお!」
ネモネは巨大なマッチョ(縄付き)の肩に乗って戻っていった。
サンダルフォン「まったく。」
ルシフェル「いい仲間たちができたんだね。」
サンダルフォン「…はい。」
ルシフェル「帰ろうか。」
サンダルフォン「はい!あのルシフェル様、実は最近キリマンジャロという酸味の強い…。」
この再会はきっとただの偶然で望んだ形のものではなかったのかもしれない。だけどこの日はサンダルフォンの2000年以上にわたる人生の中で最上の日であったのは間違いないだろう。もう二度と約束はたがわない。素晴らしい奇跡をくれた団長たちとこの世界を守ることを胸に誓いサンダルフォンの新しい人生は始まるのだった。
数日後
グラン「厳粛なる討議の結果、お前の呼び名が決まった。」
サンダルフォン「なんだ?」
グラン「ダル君だ。」
サンダルフォン「却下。」
グラン「ダルく…」
サンダルフォン「却下!」
だが新しい生活は苦労も多そうだ。