グラブル!~クールボケな団長とゆかいな仲間たち~    作:黒猫館長

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第五話「水の美姫」

 グランは仲間たちとともに日の六龍「ウィルナス」を狩っていった。杉玉の奥義で幻影をかけ、攻撃力の高い単体攻撃をよけつつ確定クリティカルの超火力で体力を削っていく。

 

カリオストロ「げ、やべぇぞ団長!全体攻撃が来る!今の体力じゃガードしても削り切られるぞ!」

 

リリィ「リリィの回復も間に合わないのー。」

 

グラン「そうか。少々まずいか。」

 

 ルシフェルもリキャストタイムが足りない。万事休すかとも思ったが、

 

エウロペ「テュロス・アジリス!」

 

 神秘的な光の結界が三人を包んだ。展開したのは水の聖晶獣であり、天司「ガブリエル」の使徒、「エウロペ」だ。

 

エウロペ「皆さんのことは私が守ります。ご安心ください。」

 

グラン「よし、全員ガードだ。」

 

ウィルナス「ぐオオオアアアアア!」

 

 ウィルナスの放つ灼熱の咆哮が炸裂する。炎が消えた先にはすでに誰もいない。

 

ウィルナス「!!!?」

 

 すでに彼の背後はとられていたのだ。

 

グラン「終わりだ。ベイルアウト!」

 

 

 戦闘が終わりグランは地面へと寝転がった。宝箱からは大したものも出ない。自分の運のなさにあきれていたのだが、上を見上げればエウロペがこちらを見下げていた。

 

グラン「どうした?」

 

エウロペ「そんなところで眠っては首を痛めますよ団長様。」

 

グラン「眠るつもりはないが…。?」

 

 するとエウロペは地に足を折り、自らの太ももにグランの頭を乗せた。

 

エウロペ「よろしければ、このエウロペをお使いください。」

 

グラン「この岩盤地帯では足を痛めるぞ?」

 

エウロペ「星の獣はこの程度では傷つきませんゆえ。団長様が嫌でなければ。」

 

グラン「…ではしばらくこうしているか。」

 

 目を閉じるグランの頬を撫でながらエウロペは聖母のように笑顔を咲かせるのだった。

 

 それを敵意の目で見つめる双眸が二つ。

 

ゾーイ「何をやっているんだ団長は!?」

 

シャレム「打つか?ケイオスレギオン撃つか!?」

 

カリオストロ「何やってんだよお前ら。」

 

ゾーイ「それを言うべきは団長へだ!こんな荒々しい岩盤地帯でいちゃいちゃ…イチャイチャしやがってぇ!」

 

カリオストロ「なんかキャラが崩れかけてるぞ…。」

 

 するとシャレムがずかずかと地面を踏み鳴らしながらグラン達のもとへ向かった。ゾーイもさすがに止めようとしたが、それを悪い顔したカリオストロに止められる。

 

ゾーイ「止めないでくれカリオストロ!あのままじゃシャレムが本当にケイオスレギオンを…。」

 

カリオストロ「久々の修羅場じゃねえか。団長がどうするか見ものだぜぇ。」

 

 シャレムは二人の目の前に仁王立ちした。

 

シャレム「おい。何を腑抜けたことをしているのだ。」

 

エウロペ「シャレム様。団長様は今小休止をしているところですよ。」

 

シャレム「起きろ。まだやることが残っている。」

 

エウロペ「ですが…。」

 

シャレム「はやくし…。」

 

グラン「くかー…スピ―…。」

 

エウロペ「どうやら疲れがたまっておられたようです。今ならこうして頬に触れても…ご一緒にいかがですか?」

 

シャレム「…。」

 

 シャレムはしゃがむとグランの頬をつつきだした。そして起きないことがわかると両手を使っていじりだす。

 

エウロペ「うふふ。」

 

シャレム「なんだ?わたチの頭を撫でて?」

 

エウロペ「あまりにかわいらしくてつい。」

 

シャレム「かわっ…今だけだからな。」

 

エウロペ「はい。」

 

 

ゾーイ「何も起きないどころかエウロペが二人の母親に見えてきたぞ。」

 

カリオストロ「あれが水の美姫の実力か…。天才美少女の俺様でもああはいかねえ。」

 

 ほんわかとした世界が三人のいる場所に展開していた。先ほどまで死闘を繰り広げた灼熱の岩盤地帯にもかかわらず、団長とシャレムをあんなにも安寧にいざなう彼女はまさに癒しの女神だろう。ゾーイは入り込める気がしないのでしばらく見守ったのちに仕事を片付けに戻ったのだった。

 

ゾーイ「あとで懲らしめてやる。」

 

 団長分の仕事を倍にする計画を立てるのだった。

 

後日

 

グラン「ということで俺がいないときのシャレムの世話係にエウロペを任命することにした。」

 

ゾーイ「まあ本人たちがいいならいいが具体的に何をするんだ?」

 

グラン「何か決まったことがあるわけではないが、この碧瑠璃の杯に魔力が込められるからこれを使って食事をとったり歯磨きさせたり、寝癖を直したり、悪さをしたらしかったりとかだな。団員が増えてきたこともあって手が回らない時も頼もうかと思う。何やら最近仲がよさそうだしな。」

 

ゾーイ「今までそんなことまでやってたのか…。」

 

グラン「まあそれは置いておいて、菓子作りを急ぐぞ。このままでは団全員分が作れん。」

 

ゾーイ「ラジャー。」

 

 もうすぐハロウィンである。団長特性のチョコクッキーは美味しいだけでなく元気になる危ないお薬入り(エリクシール)の特別性だ。今年は大分団員が多いからどうなるだろうか?ちょっと楽しみだ。




次回「やらないか?(ルナール回)」
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