前半リムル、後半オリ主視点です
「先程は失礼!」
声がしたかと思えば、テントに先程の4人がやってきた。
カレンは女の人の腕の中で眠っている。
きょうは洞窟で訓練…もとい、実戦をしたから疲れたのだろう。
女の人はカレンを俺に引渡し、3人と並んで座った。
隣で静かに横たわるカレン。
静かすぎて心配になるが、寝ているだけだ。
「では、改めて。俺はリムルという。」
4人は予め決めていたかのような流れで自己紹介をしていく。
まず、3人はそれぞれ、エレン、カバル、ギド。
Bランク…そこそこ強い冒険者らしい。
それから、もう1人はシズさん。
判断し難い声であったが、女性である。
そして恐らく日本人。
3人と違って正座をしているからだ。
この世界には詳しくないので正座は珍しいのか分からないが、お茶を飲む仕草は日本人のそれであった。
「これはご丁寧に。それで?」
話…というか愚痴に近いものを聞くところによると洞窟で邪竜の気配が消えたから調査に来たのだとか。
邪竜とはもしかしなくてもヴェルドラのことだろう。
とにかく、色々な話…というか愚痴を聞いて、その日は4人に泊まってもらうことにした。
◇◇◇
落ち着かない感覚で目が覚める。
何だか地面がぷよぷよしていて不安定なのだ。
どこだ、ここは。
まだ少し眠さの残る頭で考える。
ぷよぷよとし触り心地の良い地面……ではないな。
まるでスライムのような…
………え?
「スライム!?」
「うわぁっ!?」
飛び起きようとしたせいでバランスを崩し、本当の地面に落ちそうになる。
地面だと思っていたぷよぷよの物体からリムルの声がする。
今、理解した。私はリムルの上にいる。
寝ている間に登ったのだろうか。
そうだとしたら申し訳ない。
目が覚めたら推しの上で寝ていた件。
うん。洒落にならない。
リムルの方を見やると、やべぇ…みたいな顔をしている。
私が登ったと言うより、リムルが乗せた、と言う方が可能性が高い。
ちょっとだけからかってみよう。
「…リムルさん、」
「は、はいっ!」
さん付けで呼ぶと、分かりにくいがリムルが背筋を正した。
「どうして私がリムルさんの上にいたんですか?」
少し
静かな人ならこう怒ると聞いたことがあるので少し真似をしたのだが、予想以上に恥ずかしい。
だが、リムルには効いたようで
「お、俺が乗せました!すいませんでしたぁ!」
慌てて謝られた。
スライムだから分からないけど頭を下げていそうだ。
「ほんの出来心なんだ、許してくれ…」
リムルの話によると、あまりにも熟睡しているので頭に乗せたらどうなるか気になったらしい。
乗せられたはともかく、人前で熟睡なんてショックだ。
この世界は前居た世界と違うのだ。
こんな戦いの多い世界で物音に気づかない程熟睡していたら待っているのは死だ。
思わぬ所で課題が出てきたのであった。