みんなの頼れるスタッフさん 作:SUN
「あ、もっぶ〜」
「あ、モブくん」
「んあ?」
お金を集めたあの日から数日。
新たな機材や備品が届きその設置をしているモブへ2つの声が聞こえてきた。
「お前らかい。何か用?」
犬耳が生えた少女と猫耳が生えた少女。
その2人は開いたドアから顔をひょっこり出してこちらを見ていた。
「いやなんでもないよ〜。ただ明かりついてたから覗いただけ〜」
「何してるの?」
犬耳の少女がそう聞いてくる。
「新しい機材やら備品が届いたから設置中」
「へー大変だね」
そんな会話をしていると猫耳を生やした少女は部屋の中をキョロキョロと見渡した。
「……ダンボール多いね」
「まあ、どちゃくそ届いたからな。一人でやるとなかなか終わらん」
「ふーん。……あ」
「どうし━━わっ!」
猫耳の少女が犬耳の少女の腕を引き引っ込んで行った。
なんだったんだ?と思いつつも作業を続けるモブ。
数秒後、
「お困りのようだね」
「ころね達が手伝ってあげるよ」
サングラスをかけた2人がモブのすぐ横までやってきた。
「………」
それを無言で見つめるモブ。
そして、
「え、やだ」
「さ、頑張ろー」
「おー」
「……話聞かないやつ増えてきたなぁ」
遠い目をするモブだった。
◆◆◆
犬耳が生えた少女、『戌神ころね』。
彼女は基本マイペースで独特の方言の目立つ少女である。
さらに、あのるしあと並ぶ『圧』の2大トップの一角である。
るしあとは違う方面での圧がとてつもなくすごい。
そして、もう1人、猫耳の生えた少女、『猫又おかゆ』。
彼女もこれまたマイペースであり、名前、見た目通り猫のような性格の少女だ。
一言で言うとトラブルメーカーである。
そんな彼女らは今、
「ころさんころさん」
「ん?何〜?」
「蛇〜。うにょうにょ〜」
「うわぁー、ころねもやる〜」
備品のコードで遊んでいた。
「………」
「ころさーん、縛っちゃうぞー」
「うわぁー逃げろー」
それを無視して黙々と作業を進めるモブ。
「おかゆ〜おかゆ〜」
「ん?なぁに、ころさん」
「縄跳びしよ〜」
「いいよ〜」
「………」
背後でわちゃわちゃしている2人を無視する。
「この机おっきいね〜。僕が横になってもまだ余裕があるよ」
「ころねもおかゆと一緒に寝る〜」
「………」
無視する。
「あ、これ新しいマイクだ」
「どれどれ〜?」
「………」
む、無視す━━
「あ、ころさんおにぎり食べる?」
「食べる〜」
「……フゥ」
一息ついたモブは2人の方を向き、2人の方へ歩き出した。
そして2人の前まで来た時、
「「?」」
事務所に鈍い音が2つ響いた。
◆◆◆
「終わったな」
「「お、終わりました〜」」
時刻はもうすぐで17時を回りそうな時間帯。
頭に大きなたんこぶを生やした2人が涙目でそう言ってきた。
「よし、このあとは報告書書いて明日の会議の資料まとめて………お前ら手伝え」
「「えーーーー」」
「………何か言った?」
「「いえ、なんでもないです!」」
ビシッと姿勢を正して敬礼する2人だった。
「終わったぁぁぁぁ」
「あーーー」
「つ、疲れたねぇ」
あれから2時間程、19時にさしかかろうとする時間。
3人は今日の業務を終え、休憩スペースのソファでダラっとしていた。
「……もう19時か」
「夜だね〜」
「夜になっちゃったねぇ」
「……飯食いに行くか?」
モブがそう聞くと、
「ほんと?やったー!」
ころねがソファから立ち上がりジャンプして喜んだ。
「ちなみになに奢ってくれるの〜?」
「ラーメン。………あと奢る事確定してるの私?」
そうおかゆに聞くモブだったが、ラーメンかぁ……と呟くおかゆには聞こえてなかった。
「……まずいいや。ほら行くなら早く行くぞ」
「うわーい!」
「あ、待って待って〜」
そう言ってモブの後を追いかける2人。
その光景はさながら飼い主の後を追いかける犬と猫だった。
おかころは見てるだけで心にゆとりが出来ます
ありがとうございます
あ、推しとかを感想欄に書いて貰えたらその人の話を優先するのでぜひよろしくお願いします
………誰の番外編書くかな…