遠くに聞こえる蝉の声、、、。
川のせせらぎ、、、。
木々を抜ける風の音色、、、。
縁側で奏でられる風鈴の音、、、。
そして、、、、、、。
チリーン
心地よい風鈴の音色。
心地よい風に起こされる。
窓から見える青い青い空と海。
大きくそびえる入道雲、、、。
何処かで見たかのような夏の風景にふと蘇る思い出、、、。
だけど、、、。足りない、、、。
なければならないのに思い出せない、、、。
キングギドラ「起きてすぐなんでそんな湿気た顔してんだよ。マスター。」
蓮司「ギドラ、、、。いや、ちょっとな、、、。」
立ち上がり、部屋を出る。
ちょっと歩いてこよう。
キングギドラ「、、、。」
食堂
キングギドラ「って、事があったんだが、、、。どう思う?」
ゴジラ「どって言われてもなぁー、、、。」
モスラ「馬鹿にしては良い着目点だと思いますけどねー。」
バトラ「ちょっ、モスラ!そんなこと言っちゃダメだろ?すまねぇ、ギドラ。」
轟「でもよぉー、コイツが普通そんなこと気がつく奴か?」
クモンガ「それ言っちゃうとねー。」
ビオランテ「、、、。蓮司さんって、なんで捕まってたんでしたっけ?」
轟「それ今必要か?」
ビオランテ「必要かと。」
キングギドラ「35人殺しの殺人罪で死刑判決だったな。」
ゴジラ「へぇー、あいつ、、、。強いとは思っていたが、、、。殺り合いてぇなぁ。」
バトラ「暴れないで下さいね!補修するの大変なんですから!」
ビオランテ「、、、。エミヤさんはどう思います?」
エミヤ「ここで横で聞いてた私に話題を振るか、、、。まぁ、私もなんとなくうっすらだが分かる気がするな。」
クモンガ「あるぇ?人間に近い方が分かりやすいのかな?」
轟「そのようだな。」
チリーン
キングギドラ「ん?あれ?食堂にも風鈴付けてんのか?」
エミヤ「あぁ、夏の風物詩だからな。だが、私も誰が付けたか知らないんだよな。まぁ、信勝じゃないかな?今日は朝から姿を見てないが。」
キングギドラ「ふーん。」
キングギドラは風鈴を見つめる。
何故、風鈴が気になるのかは彼にも分からない。
埠頭
時雨「え?蓮司の様子がおかしい?」
流斗「あぁ。声をかけても上の空でよ。なんか心当たりないか?」
時雨「僕は、、、無いかな?」
天津風「私もないわね。シンタロウーは?」
シンタロウー「、、、。えっ?なんか言った?」
天津風「なにあんたも上の空になってんのよ!」
シンタロウー「あっ、、、。その、、、。ちょっと1人にしてくれ。」
シンタロウーはその場を離れる。
流斗「なんだ?あいつもかよ?」
チリーン
時雨「え?なんで?」
天津風「時雨?どうしたの?」
時雨「いや、なんであんなところに風鈴がってね。」
時雨が見つけた風鈴。
ドラム缶に枝を付けてその先に吊るされている。
流斗「誰がこんなところに?」
中庭
シンオウ「花を見ながら飲むアイスティーは絶品ですね。」
リオレイア「そうね~。でも、もうちょっと色んな旬の花があればね~。」
中庭の花壇は向日葵で埋め尽くされていた。
ネルスキュラ「まぁ、贅沢は言ってられないでしょ?」
シンオウ「まぁ、そうだな。にしても、見事な向日葵だな、、、。いきなりソーラービームとかウェザーボールとか打ってこないよね?」
ネルスキュラ「シンオウが持つ向日葵のイメージはどうなってますの?」
チリーン
リオレイア「あっ、風鈴。」
ネルスキュラ「心地良いですよねー。風鈴の音色って。」
シンオウ「風鈴は、、、ふむ、特に無いな。」
ネルスキュラ「シンオウ!あなたのイメージはどうなってるの?」
シンオウ「蜘蛛は弱い。」
ネルスキュラ「あ?喧嘩売ってる?毒まみれにするわよ!」
シンオウ「残念だが、私には毒は効かない。」
喧嘩する二人を見ながらふと、リオレイアは考える。
リオレイア「なんでパラソルに風鈴が吊られてるのかしら?」
何処かに続く地下通路
信勝「じゃあ、時間通りに開始できるな。」
慧音「あぁ、やっぱり夏と言えばこれをやらないとだからな。そろそろ他の鎮守府の面子も来るんじゃないか?」
オルトリンデ「オーエス!オーエス!オーエス!」
ヒルド「もうやだー!つーかーれーたー!」
スルーズ「泣き言言わない!」
CEO「お前達だらしなくないか?」
ヒルド「ペンテシレイアみたいにそんなに鍛えてないもん!!」
CEO「ほう、そんなに文句を言う元気があるならもっと重たいもの持つか?」
ヒルド「え、遠慮しときます。」
ザザミ「でも、結構重たいのは認めるよ。」
信勝「そう軽々持ちながら言うことじゃないと思うけど?」
バグ「はぁー、こりゃトロッコでも造るしかねぇな。今後とも使う予定の場所だからな。」
ブラキ「そう言やぁ、鎮守府のみんなには伝えたのか?今日の事を。」
信勝「それなら、エミヤに13時頃食堂前、中庭、中央エントランス、訓練所前、工廠前の掲示板に張ってもらうようにしてるよ。」
ブラキ「13時ってあと五、六分ってところか?」
チリーン
信勝「ん?なんでこの通路に風鈴が?」
慧音「こんなところに吊るしても意味ないと思うが、風が吹くなら心地よい音色が聞ける。良いことと捉えればいいのでは?」
信勝「そう、、、だよな、、、。」
中央エントランス
妖夢「鶴島鎮守府とエムデン鎮守府の皆さんですね。ご案内致します。」
傑「まさか、ドイツ海軍まで来るなんてね。しかもそんな大所帯で。鎮守府を空けてきて良かったのかい?」
クィネラ「それは貴方にも言えるのでは?まぁ、近くの鎮守府に留守を任せてるから大丈夫ですわよ。」
夕子「クィネラ、、、。それ、私の台詞。」
キリシュタリア「ふふふ、せっかくお呼ばれしたんだ。礼節を保ちながら存分に楽しむとしよう。」
デイビッド「つまり、ハッチャけると言う意味だな。」
キリシュタリア「その通り!」
オフェリア「ごめんなさい。馬鹿でアホな兄と父と同居人が場を掻き乱しそうだわ。」
(鶴)暁「つ、強そうな人だ、、、。」
ゲブラー「なんだ?私の顔に何か付いているか?」
(鶴)暁「いえ、すごく強そうな人だなーと、、、。」
笑死山「実際強いからね~。俺も何回かやられたから~。」
ヴァルハザク「じー。」
笑死山「どしたのー?」
ヴァルハザク「いえ、貴方から私と同じような気配がしましたので。」
(鶴)電「どっちも死体繋がりなんじゃねぇーか?なのです。」
チリーン
傑「あれ?なんでこんなところに?」
傑が見つけたのはエントランスの窓に付けられた風鈴。
キリシュタリア「こんなところに風鈴とはね。」
妖夢「あれ?こんなところに風鈴なんて付けたっけかな?」
大百足「、、、。あの風鈴、、、。」
ロマニー「あの風鈴が気になるのかい?」
大百足「あぁ、なんか、、、。ゾワッとするんだよなー。」
マーリン「こんな風にかい?」
ゾワッ
大百足「ッッッ~!!てめぇ!マーリン!!」
マーリン「アハハハハ!今の表情!カメラにでも納めれば良かったかなぁ~。君もそう思うだろ?ソ「マーリンシスベシフォー!」グハッ!」
ロマニー「巨悪は倒れた。めでたしめでたし。」
玉藻前「そうですわね。あと燃えるごみの日にでも出しておきましょうか。」
ロマニー「うん、それがいいね。」
蒼炎家 宿泊室 カドック?の部屋
カドック「よし、冷静に話し合おう。君は今、僕のサーヴァントじゃない。そこは理解してるな?」
アナスタシア「勿論よ!私を誰だと思ってるの?」
カドック「じゃあ、なんでこの部屋にいるのかを説明してくれ!!」
アナスタシア「だって私はカドックの彼女だもん!」
カドック「んな訳ないだろ!」
タシュケント「うわー、引くわー。彼女に向かってそれは無いわー。」
黒レミリア「最低ね、、、。死んでやり直すべきじゃない?」
カドック「うるさいな!そもそも!ここは僕の部屋だろ?信勝に頼んで1人部屋にしてレミリアも別の部屋に宿泊する筈だったろ?なのにどうして!!こうなった!!」
カドック、レミリア・オルタ、タシュケント、アナスタシアの部屋
黒レミリア「あら?男なら喜ぶべきじゃないのかしら?ハーレムなんてね。」
カドック「僕が子供に欲情するとでも?それに、いたずら三昧の我が儘お嬢様なんて眼中にないね。」
アナスタシア「へぇー、、、そーなんだー、、、。」
タシュケント「アハハ、、、粛清しなきゃ、、、。」
黒レミリア「へぇー、私が子供ねぇー、、、。一度処さなきゃだめね。」
カドック「あ、いや、、、。逃げな、、、。」
アナスタシア「ニ・ガ・サ・ナ・イ!!」
カドック「あっ、あっ、あっ、、、。あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
アルトリア「おいたわしや、カドック(モキュモキュ)。それにしてもこのおにぎりは美味しいですねー(モキュモキュ)。」
チリーン
アルトリア「風鈴ですか。風流ですねー。廊下を吹き抜ける風はなんとも心地(バーーーン!!)モキュッッ!!」
カドック「つ、捕まってたまるか!!」
黒レミリア「待ちなさい!」
アナスタシア「ニガサナイ!ニガサナイ!ニガサナイ!ニガサナイ!!」
タシュケント「二人とも頑張れ~。」
工廠前
響「へぇー、打ち上げ花火か。」
三笠「まぁ、夏の風物詩だからなー。」
響「三笠提督も来てたんだね。と言うことは、、、。」
三笠「あぁ、瑠璃も来ている。来ているんだが、、、。」
瑠璃「お兄ちゃんが、、、いない?」
霞「なんでいないのよ、、、。」
アンチテーゼ「マスター!!お気を確かに!!」
ゴーヤ「瑠璃戻って来るでち!!」
風魔「霞隊長殿も瑠璃さんもメンタルブレイクしてる!!」
瑠璃「霞ちゃん、、、。お兄ちゃん、、、。私達の事嫌いになったのかな?」
霞「あのクズが私達の事嫌いになるわけ、、、なってるかも、、、。」
アンチテーゼ「これが、俗に言うあれか?」
アルビオン「なんて事だ!もう助からないぞ!」
響「向こうは向こうで楽しそうだね。」
三笠「そ、そのように見えるのですか?」
響「うん、見えるね。あ、そうだ、、、。花火も良いけどこっちの事も気にならない?」
三笠「夏祭り?でしょうか?普通は打ち上げ花火と一緒にやるものなのでは?」
響「提督の事だから何考えてるのか分からないんだよね~。」
三笠(それは貴女が言っていいことではないのでは?)
チリーン
響「風鈴?何処から?」
三笠「この辺りには無さそうですね。」
チリーン
響「でも近い、、、。あっ、、、。」
三笠「響さん?どうしました?」
響「あんたところに吊るされてる。」
響が見つけた風鈴は工廠の屋根に吊るされていた。
三笠「あんな高いところに、、、。一体誰が?」
響「飛べる誰かだね。うちには候補が多すぎて分かんないや。」
チリーン
チリーン、、、
チリーン、、、
太陽は沈み、綺麗な夕焼けが空を染める。
夏は夕暮れとは言ったものだ。
ヒグラシが告げる夜の始まり。
フォニィ「フォォォォォォォォ!!!!」
ルシファー「マスターカワイイヤッタァァァァァ!!」
ダッチマン「カメラ、、、探さな、、、きゃ、、、。」
姫菜「ふふふ、このはだけた浴衣でカッツを悩殺、、、。フフフ!フハハハ!」
雪花「暑いー!!」
クィネラ「あら?悩殺なら私も自信があるわ。」
ハイゼンベルク「マスターやめろ!!」
雨牙「姉さんやめっブハッ!!」
Sアリス「、、、処します。」
清音「フフフ、楽しみですわねー。」
歌「楽しみだねー。」
蕨「幽子ちゃんは花火見たことある?」
幽子「見たことないから楽しみ!」
隼人「やべぇー、滅茶苦茶ほのぼのしてやがる。」
バレット「うんうん!あれぐらいがちょうどいいんだ!」
コヤン「では、カメラを。」
夏の最後に浴衣を着る少女達。
それを見て大興奮なサーヴァントともいる。
だが、そんな鎮守府の喧騒から少し離れたところに蓮司はいた。
鎮守府敷地内竹林
パキパキ…パキンッ!
暑い夏とは正反対。
凍る竹林。
蓮司は錯乱しているかのようだった。
蓮司「俺は、、、俺はぁ!!あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
その慟哭は悲しくも竹林に響くだけ。
シンタロウー「そんなに叫んでどうした?」
だが、1人。
その慟哭が聞いた者がいた。
蓮司「シン、、、タロウー、、、。俺は、、、俺はぁ!、、、。もう、まともじゃない、、、。」
シンタロウー「だろうな。見れば分かる。」
蓮司「だったら、、、。俺を、、、。殺してくれ、、、。」
シンタロウー「、、、。はぁー、、、。ヒート&ジョーカー。」
シンタロウーの拳が燃え上がる。
シンタロウー「スゥー、、、。はぁー、、、。ふざけんなぁぁぁぁぁ!!」
蓮司「ブハッ!」
おもいっきし蓮司を殴るシンタロウー。
その衝撃で蓮司は気絶している。
シンタロウー「、、、。これで出てこれるだろ?蓮司を狂わせて何をしたかったんだ?そして、てめぇは何者なんだ?」
シンタロウーの背後にはいつの間に鳥居と祠が現れていた。
その鳥居の下には少女のような影が、、、。
影「私は、、、。夏の残滓のようなもの、、、。永遠の夏に囚われた哀れな奴隷、、、。」
シンタロウー「夏の残滓、、、。」
シンタロウーにも心当たりがある夏の残滓。
影「私は、、、永遠の夏に囚われる者、、、。だけど、今を生きる者が夏の残滓に、、、永遠の夏に囚われてはいけない。だから、永遠の夏から解放するために、、、狂わせました、、、。すべての事を、、、何度も時を繰り返し永遠の夏を終わらせた、、、貴方なら解決してくれると、、、信じて、、、。」
シンタロウー「そう言う事だったか、、、。あんたは蓮司の知り合いだったのか?」
影「知り合い、、、。今はそうしておきましょう、、、。私は夏の残滓であり死者なのだから、、、。でも、、、。忘れないでほしい、、、心の何処かでそう思っているのです、、、。私は、、、本当に、、、我が儘です、、、。それに、、、もうすぐ消えてしまいます、、、。」
影は段々と薄れていた。
影「さようなら、そして、ありがとう。」
チリーン
影は完全に消え、それと伴い鳥居と祠も消えていた。
それは風鈴の音色と共に、、、。
シンタロウー「、、、。聞いてたんだろ?蓮司。」
蓮司「、、、。あぁ、、、。」
気絶したふりをしながら話を聞いていた蓮司の頬には涙の後が出来ていた。
シンタロウー「お前の大事な人だったんだな。」
蓮司「あぁ、俺が捕まる前、、、。まだ学生だった時だ。来年は一緒に花火を見に行こうて約束してさぁー、、、。その次の年の梅雨、、、。首吊って死んじまってさ。」
シンタロウー「なるほどな、、、。だから永遠の夏に囚われた者か、、、。」
夜空は既に星空が散りばめられていた。
シンタロウー「さて、悲しいのは終わり!切り替えて花火見に行こうぜ!もうすぐ始まっちまう!」
蓮司「ふふ、そうだな。」
時雨「あっ!二人とも遅かったね!」
天津風「もうすぐ始まるわよ!」
シンタロウー「ごめんごめん!」
蓮司「ちょっと野暮用で、、、。」
ヒュー,,,,ドーーーーン!!
夏の夜空に咲く美しい花々は悲しみを癒し、人々を笑顔にする。
だけど、その花が咲くのは夏の間の夜の一瞬のみ。
数多くの花が咲いては散り、咲いては散り、、、。
次の日も別の場所で咲いては散り、咲いては散り、、、。
また来年も夏の花は咲く、、、。
作者「久々の更新だぁ!!」
信勝「尚、本編ではないと。」
作者「まぁ、いつもの事だしいいでしょ。」
信勝「更新の間に色々あったな。」
作者「いやー、まさかあんなことになるなんてねー。まぁ、それはそうと、次の更新までさようなら~。」