マギレコRTA ワルプルギス撃破ルート脳筋傭兵チャート 作:スパークリング
よく整備されておる。
神浜に到着して、最初の感想がそれじゃった。
九つの区に分かれておるが、どこに行っても一定数の魔法少女がいて、しっかり縄張りを守って行動していた。
新西区から始まって東に向かって見物しながら魔女狩りをしていた私は、神浜の現状を見て感心した。
魔女が多いとは聞いてはいたが、確かに他の地域に比べれば圧倒的じゃった。大都市ほど、たくさんの魔女が集まるという話は本当じゃったらしい。
チームを組んでいる子たちもおったし、東西の昔からある
じゃがやはり、一部の魔法少女たちは相当危なっかしい。
魔法少女になる覚悟が足りないまま契約してしまった弱い魔法少女たちはいたし、同じ縄張り内でグリーフシードの取り合いをしている現場にも遭遇したこともあった。
決めた。私はここで活動することにしよう。
この神浜をもっと魔法少女たちの住みやすい地域に改善して、死ぬまで救いの手を差し伸べ続けよう。
まずは西と東、どちらを拠点にするかじゃが、迷わず西を選んだ。
西にはリーダー格がふたりもいるらしいから、取り入ってしまえば私の好き勝手に動けそうじゃ。なに、決して悪いことをしようとしているわけではないのじゃから問題はなかろうて。
色々と調べた結果、西のナンバーワンは七海やちよという神浜市立大附属学校に通う中学三年生。奇しくも私と同い年じゃし、少し愛想良くすれば受け入れてくれるじゃろう。
そんな軽い気持ちを抱きつつ地盤を固めるために
どうも伊達に西のリーダーとして魔法少女たちを纏め上げているわけではなさそうじゃった。神浜に起きている異変に敏感で、リーダー自ら積極的に動くとはなるほど、なかなか優秀な人物のようじゃった。
なおさら仲良くせにゃいかんくなった。じゃから私はそれなりの対応をさせてもらったのじゃ。
しっかりと私は優秀なんじゃぞと、味方につけた方がお得じゃぞというアピールをこれでもかとしたし、それに加えて言葉遊びもできた。とても満足な結果に終われたわい。
初めての中学生活が三年生から始まってしまったのは残念じゃが、やちよが一緒のクラスじゃったし、一年と二年の内容は夏休み中に頭に叩き込んだから授業には普通に付いて行ける。
契約したあの日から身長が伸びなかったせいで不本意ながらマスコットか珍獣、妹扱いとはいえクラスに馴染むことができて、久しぶりに普通の学校生活というものを送ることができて嬉しかった。
それから私は地道に成果を上げ続けることに専念した。
今以上に有名になれば、今まで助けることができなかった魔法少女たちを助けることができるし、高い地位に着くことができれば発言力が増してコントロールすることだってできるのじゃから。
時には過激なこともやった。
私のことを受け入れない魔法少女もいることは知っておったが、かかってこないならそれでいいと放置した。そういった子たちが出てくることは予想していたことじゃし、仕方のないことじゃったからの。
とはいえ、面と向かって盾突いてきたおいたが過ぎる子たちには容赦なく制裁を下した。もちろん手加減はしたがの。
でもそのおかげで、みんな私を丁度良い感じで恐れてくれた。
優しさを振りまいて人望を集めるだけでは人の上には立てない。ある程度の恐怖を植え付ける必要もあったんじゃ。
こうして私は、『神浜の傭兵』という地位を築き上げて今に至ったというわけじゃ。
善意百パーセントで活動しているかと思っていたかの? 違うのじゃよ。私はの、下心百パーセントで活動していたのじゃ。
ずっとずっと頭の中で色んなことを計算して、そしてしっかり自分が望む展開になるように狙って行動していたんじゃ。
だってそれしか、私が生きる意味がなかったのじゃから。
生体兵器として生み出された私は、理由はどうあれ望んではいなかったとはいえ結果的に姉を殺し、妹達を殺し、たくさんの人を私は殺した。結局父を語る男の言う通り、私はひとりで戦争を起こしてひとりで終わらせたんじゃ。
殺して殺して、もう殺すものがなくなってしまった今、私ができることは自分が手を掛けた命と同じ分だけの罪を一生かけて償い続けることだけじゃった。
それが魔法少女の救済じゃった。
私が生み出された最大の要因である魔法少女というシステム。その残酷な運命から出来る限りの魔法少女を助け、私と同じような目に遭わせないこと。それが私の最後に残った道しるべじゃった。
じゃが私ひとりの手で助けられる魔法少女には限度がある。せいぜいひとつの街くらいで精一杯じゃ。じゃから多くの魔法少女がいる神浜に来た。
神浜の魔法少女たちが魔女にならないように、そして魔女と戦っても戦死しないようにする。そんな独りよがりな義務感だけで私は手を差し伸べ続けた。
これでわかったじゃろう?
私はな、みんなの為に戦ってきたのではない。
他でもない、私自身のために、戦い続けてきたのじゃよ。
そうして戦い続けていくうちにの……だんだんと私は神浜の傭兵として働くことが楽しくなっていってしまった。
たくさんの魔法少女とかかわりを持ち、季節がうつろいでいくうちにの、ごまかしが利かなくなったのじゃ。
これしか自分に出来ることはないと思っていた生き様が、自分にぴったりと合っていることに。いつの間にか本気になってしまっていた。
本当はダメじゃと思った。
これは罰なのじゃから苦しまないといけないと思った。じゃからわざとオーバーワークに近い量の仕事を受け持ってもみた。じゃがなんの苦もなくこなしてしまった。むしろ楽しいと思ってしまった。命を奪い続けていた自分が人を助けることができて嬉しく感じてしまった。
同時に、神浜の魔法少女たちのことも好きになっていた。
こんな外面だけの醜い私を頼ってくれて、慕ってくれて、好いてくれて……そんな彼女たちを好きにならないはずがなかろう。
私を嫌う子たちも含めてみんなかわいく見えたし、仕事とは別に色々してあげたいと思った。余計かもしれないがお節介も焼きたいと思った。心の底から、愛おしく思っていたんじゃ。
死と隣り合わせの過酷な日々じゃったが、同時にそれは幸せな時間でもあった。
守りたいと思える子たちと触れ合えて、笑い合って、やちよがいる学校に通うのも楽しくて……。
ずっと続けばいいなと、不覚ながらも思ってしまったのじゃ。
じゃが、運命は私に牙を剥いた。
私自らの魔法が私を蝕み始めたのじゃ。
私の願いは『力が欲しい』。
じゃが本当はその前に『今を生きる』の文字が付く。この五文字が致命的じゃった。
私がこんな馬鹿みたいに強くて、そして日々力が上がっていったのは、未来に割くはずじゃったリソースを前借りしてしまっていたからなのじゃ。
私の命はもう長くない。力もどんどんと衰えて行くせいで、二十歳になったときには魔法少女として戦うことすらできない体になっている可能性がある。
キュゥべえにその宣告をされたとき……私はな、少し喜んだのじゃ。
ああ、やっと裁かれる時が来たんじゃなって。
一気に心が軽くなったんじゃ。
おかしいじゃろう?
死刑宣告をされたのに、私は喜んだんじゃ。
あぁ、そうじゃ。
もう私はな、だいぶ前からおかしくなってしまっていたんじゃよ。
そして十九歳の誕生日を皮切りに、私の力の上昇はなくなった。
未来という薪がなくなれば力という炎は燃え上がらない。薪がないまま燃え続け、いつ鎮火するかもわからない不安定な炎。それが私の命じゃった。
さらに弱体化は目に見える形で顕現し始めた。
髪の毛は真っ白になった。体を思うように動かせなくなった。少しずつじゃが皴が増えて、今はもう両腕、それから見えなかったと思うが両足が完全にばあちゃんのそれになってしもうた。戦う度に老化が進む体になってしもうたんじゃ。
じゃがの、弱体化はそれだけに留まらなかったのじゃ。
最初はささやかなものじゃった。
楽しそうに話をしている子たちがいたから混ざりたくなったのじゃ。
幸いにも神浜の魔法少女の子たちは私を受け入れてくれていたから、すんなりとその子たちに混ざることができた。なんでもないおしゃべりをした。
いつもの私ならなにか目的がないとこういう時間を取ることはなかった。勉強やら仕事やら家事やらで忙しかったからのう、これでも時間に追われていたんじゃ。じゃから、こんななんでもないおしゃべりばかりをして時間を潰すことは、実は初めてじゃった。
楽しかった。
恋愛の話やら学校の話やら将来の話やら新しいスイーツの話やらの、いわゆるガールズトークというやつをするのは。
そして……帰らないといけない時間になったときに、こんなに寂しく感じてしまうなんて思いもしなかった。
もう四年も住んでいるはずの私の家。
ひとり暮らしには慣れているはずなのに、ふいに寂しくなってしまうのじゃ。
そして思い出すようになった。運命に引き裂かれる前までの、楽しかった姉との記憶を。
でも思い出す度に余計に寂しくなってしまって……。
仕事も少なくなった。
キュゥべえに言われる前から私の後継として育てていた愛弟子のかりんのおかげで、より多くの魔法少女を助けることができた。ふたりになったおかげで私の負担も減った。それに加えて、私たちを頼ってきた子たちもどんどん自立していった。じゃから相対的に、私の仕事は減った。
良いことじゃった。
残り寿命僅かな私にやれることは少ない。じゃから、こうなってくれて私は嬉しかった。
これで安心して引退することができる。私がいなくとも、神浜の魔法少女たちは救われる。私の役目は終わった。やり遂げられた。そう思った。
じゃがのう……そう思えたのは最初だけじゃった。
私は自分の寿命が尽きて魔女になる前にソウルジェムを砕くつもりじゃったが、もしもその前に魔女になってしまったら?
自分が強い自覚はあるし、魔女になったつくも以上に強い魔女なんてこれまで遭遇したことがないのじゃ。
じゃから百番目の私が魔女になったら間違いなくつくも以上、ワルプルギスの夜には及ばずとも紛れもない災禍となる。神浜の魔法少女総出でかからないといけないほどのとんでもない魔女になるじゃろうな。
私に頼ることをやめて、そして、魔女になった私を殺しに来るであろう……私が愛した魔法少女たち。
それらをな、重ねてしまったのじゃ。
あの男に必要ないと言われて、つくもの手にかかったクズハの成れの果てに。
そうしたら怖くなった。
もう私は神浜に必要ない。
必要なくなって……害悪にしかならなくなったとき、クズハと同じように処分されるかと思うと背筋が凍った。
わかっておるのじゃ。
みんなそんなことしないと。私が愛した神浜の魔法少女たちはあの男と違うと。そんなことはわかってはおるのじゃ。頭では理解しているのじゃ。
じゃがのう……それでも怖くなってしまう。一度重ねてしまったら、もうそれを払拭することができなくなってしまったのじゃ。
じゃからな……私は誰かに必要とされたくなってしまったのじゃ。
お払い箱にするにはまだ早いと、限界が来てもまだ私はやれるぞというところを見せたかった。私は必死じゃったのじゃ。
じゃから、やちよやななかから連絡が来たときは嬉しかった。
まだ私は必要なんじゃと奮い立たせられたから。
帆奈が私の家に来てくれて嬉しかった。
楽しかったし、なにより寂しくなくなったから。
一時はの、帆奈を甘やかして私に依存させようと考えたこともある。そうすればもう寂しくない。監視が終わってもここにいてくれると思ったから。まぁでも、そんなバカな考えはすぐに消えたがの。
私の勝手に帆奈を巻き込むわけにはいかんかったし、私がもっとしっかりしていればあんな事件を起こすこともなかったのじゃから。私には帆奈を無事に外の世界に送り出す責任があったし、それが私の帆奈のためにしてあげられることじゃった。
立派になった帆奈が出て行って、また寂しいひとり暮らしの日々が戻ってくるかと思うと心が重くなった。あの寂しい家に帰りたくないと思ってしまった。そんなときにみふゆ、お主は私を『マギウスの翼』に誘ってくれた。
本当はの、内心舞い上がっていたんじゃ。たくさんの魔法少女たちを連れて、私を頼ってきてくれたのじゃから。そしてその目的が、魔法少女の解放という私の生き甲斐そのものじゃったのじゃから。これが本当に、私の最後の仕事になると思った。身を粉にしてでも実現させて、そして誇り高く死のうと思った。
じゃがそれでも、一度は断る必要があった。
飛びつきたい気持ちはあったが私にも立場がある。完全中立を謳っている手前、たとえ高尚な理念を掲げている組織に属することはできなかったからの。
それに雰囲気からして交渉してでも私を雇おうとしてくるじゃろうなと予想していた。じゃから敢えて一度断ったのじゃ。羽根たちの忠誠など、どうでも良かった。ただ私が『マギウスの翼』に協力する理由が欲しかっただけなのじゃよ。まったく、自分本位の嫌なやつじゃよな。
そうして私は、『マギウスの翼』の頭になったのじゃ。
私の人生最後の大仕事、必ずこなして見せると意気込んで組織改革を行い、なんとか私が動けるうちに実現させようと思った。
じゃが……『マギウス』たちのやり方は、私の許容できる範疇を越していた。
魔女を育てるのはいい。ウワサで人々を不幸にするのも……まだ許せる。じゃがアレだけは……エンブリオ・イブを見た時は理性が飛びそうになった。
魔法少女を半魔女にして、それを利用して自らの目的を果たそうとしているじゃと? 冗談じゃない。
我慢できなくなって、思わず『マギウス』のひとりの首を刎ねそうになってしもうた。彼女が神浜の魔法少女でなければ、そして仕事でなければ、きっと吹き飛ばしていたじゃろうな。
結局私は、全てを聞き出した上でその計画に乗ることにした。それしか魔法少女を救う手立てがなかったからの。
そして思ったのじゃ。ああ、私はやっぱりあの男の娘なのじゃな、と。
なにかを救うためには多少の犠牲を厭わない。それが例え、外法なものであったとしても。今になって、私は自分にそんな考えができることに気付いてしもうたんじゃ。私も『マギウス』たちのことを強く責められんな。
じゃがそれでもな、私は非情になり切ることはできなかった。
鶴乃たちを洗脳して利用しようという『マギウス』の計画を耳にしたとき、何が何でも止めようと思ったのじゃ。イブのほかに犠牲者を出すわけにはいかんかったし、鶴乃を人殺しにしたくなかった。じゃから私は『マギウス』に盾突いた。その結果がこれじゃ。
見事に『マギウス』たちに私の弱点を突かれて、ウワサを憑依させられてしもうた。そして今、お主たちに迷惑を掛けさせてしまっている。情けない限りじゃな。
さて、これで全部じゃ。全部話した。
どうじゃったかな。きっと失望したじゃろうな。自分でもな、嫌なやつじゃと思っているのじゃ。きっとお主らはそれ以上じゃと思う。じゃがこれで心置きなく私と戦えるじゃろう。もはや今の私は害悪でしかないのじゃから。
最後に、な。
ここまで来てくれたお主たちに感謝の気持ちを伝えたいと思う。
まず、みたま。
本当はな、お主の調整を初めて受けた時、私は神浜を追われる覚悟をしておったのじゃよ。
このままじゃダメじゃとは思っておったが、私はこの生活に満足してしまって手放したくないと思ってしまっていたのじゃ。じゃからなにかのきっかけで自分を戒めようと思った。そんな時じゃ、お主の話を十七夜から聞いたのは。渡りに船じゃと思った。お主は神浜を滅ぼす存在になりたいと願ったらしいからの。私の弱みを見せれば、私を利用して神浜を滅茶苦茶にしようと画策してくれるかもしれない。そう思ったから私はお主に自分の過去を見せたのじゃ。
じゃがお主は私の全てを知った上で受け入れてくれたな。私を利用すれば願いを成就させられるのに踏ん張って、そして誰にも話さないとずっと秘密にしてくれた。私の苦しみを一緒に背負うと言ってくれた。それが私にとって、どれだけ救いになったことか……。
ずっとずっと、私のために気を遣ってくれてありがとうな。
みふゆ。
こんな私に頼ってくれてありがとうな。お主があの日、『マギウスの翼』に誘ってくれていなかったら、きっと私は今日までまともに生きていけなかったと思う。
そしてお主の望む形の解放を実現させられなくてすまなかったの。結局、私は自分の仕事を全うすることはできなかった。私に付いてきてくれた羽根たちの期待も裏切ってしもうた。ずっとずっと私のフォローをしてくれて、私の意思を尊重してくれて、『マギウス』に目を付けられても私の味方をしてくれたのに本当にすまなかった。
帆奈もすまなかったな、私はお主の大切な友達を助けることができなかった。しかもお主に言われなければ、瀬奈みことという魔法少女の存在すらも気付くことはなかった。本当に情けなく思っておるよ。
私にはお主の気持ちが痛いくらいに分かる。
つらかったよな、大切なものが壊れる瞬間を目の前で見るのは。死んだり狂ったりした方がマシじゃと思えるくらいにつらくて、悲しくて、身が引き裂かれるように痛くて、自分が許せなくて、己の無力さを呪ったことじゃろう。
じゃがお主は頑張ったな。ありのままの自分を出して前に進んでいくお主の姿は見ていて眩しかった。今の今まで、自分の罪を隠していた私とは大違いじゃよ。
二ヶ月の間、一緒に過ごしてくれてありがとうな。お主と過ごした時間は心の底から楽しいものじゃったよ。
かりんよ。
前にも言ったが、お主は私の誇りじゃよ。よくぞ、ここまで自分を磨き上げることができたのう。お主が成長していく姿を見るのは私の楽しみじゃった。そしてそんなお主がいるからこそ、私は心置きなく旅立てるのじゃよ。
それから、の。
ほんの少しとはいえ、私はお主に嫉妬していたのじゃよ。引っ張りだこになっているお主を見て、羨ましいなと思ってしもうたのじゃ。これじゃあ師匠失格じゃな。喜ばないといけないのに、こんな浅ましい感情を抱いてしまったのじゃから。
こんな私を慕ってくれて、こんなところまで来てくれてありがとうな。
ななか。
お主は強い理性の持ち主じゃ。私が知る限り、神浜で一番理性的な魔法少女じゃと思う。そんなお主が激昂したときは正直言って驚いたぞ。
復讐の邪魔をしてしまってすまなかったな。邪魔する資格など、人殺しの私になかったのにな。
じゃがのう、どうしてもお主を人殺しにだけはしたくなかったんじゃ。私と同じ苦しみを味合わせたくなかった。後ろ暗い人生を歩いてほしくなかった。復讐を果たした後に待っている空しいだけで、死ぬまで淡々と過ごすような日々を送ってほしくなかったんじゃよ。
それから……お主は凄いな。
復讐するために魔法少女になったのに、それが終わってもずっと戦い続けている。常人なら燃え尽き症候群になってもおかしくないのに、お主は今も変わらない自分であり続けられている。凄いことじゃと私は思うぞ。
お主はまだ若い魔法少女じゃが持っている器は充分大きいし、持っている人脈だって広い。そのリーダーシップを発揮してこれからも神浜を引っ張っていってほしいのじゃ。
最後に、こんな私と協力関係を結んでくれてありがとうな。
まなか先生。
お主に料理を教わっていた時間はとっても楽しいものじゃった。
そしてな、懐かしくも感じたんじゃ。つくもに勉強を教えてもらっていたあの頃を思い出してな。
この歳になって誰かに物事を教わって褒められるなんてことはなかったし、もう二度とそんな体験はできないじゃろうなと思っておった。じゃがなぁ、お主の料理教室に行ったときはあの頃に戻ることができた。楽しくて、嬉しくて、童心に戻ることができたとっても素敵な時間じゃった。
お主の料理もおいしくてなぁ……魔法少女になったあの日から碌な食事をとっていなかったから、気まぐれから始まった料理を本格的に勉強し始めて、自分で料理を作るようになって、唯一ともいえる趣味に出会えることができた。私の人生に彩が戻ったんじゃ。幸せじゃった。
貴重な体験と楽しい時間をくれて、そして丁寧に指導してくれて、本当にありがとう。
このは、そして葉月よ。
最初に会った時のお主らは見ていて危なっかしかったのう。なにせ自分たち以外を一切信用していない目をしていたのじゃから。
つらい思いをしながら今日まで生きてきたのは当然として、それに加えて信じていた誰かに裏切られてしまったかのような、そんな悲しい瞳をしていたんじゃ。
じゃが今はどうじゃ。
私や他の神浜の魔法少女たちを信じて、自分たちを罠に嵌めた帆奈も受け入れて、お主たちは前に進んだ。勇気を出して、自分の殻を破ったんじゃ。凄いことじゃと思う。
私が愛した神浜を、神浜の魔法少女たちを信じて、受け入れてくれてありがとうな。
それからお主たちはよく私の家に遊びに来てくれたな。とっても嬉しかった。お主たちからの連絡を待ってしまうほど、お主たちが来てくれる休日は私の楽しみになっていた。……あやめにおばあちゃん扱いされるのは複雑じゃったがの。
とはいえ、お主たちは私に元気をくれた。
このはと一緒に料理をするのも、葉月と言葉遊びをするのも、あやめと特訓するのも楽しかった。あんまりこうして家に人を招き入れることはなかったからの。新鮮じゃったよ。
そして……やちよ。
お主には色々と言いたいことがあるのう。
そうじゃな……まずは、余所者の私を西の魔法少女として受け入れてずっと助けてくれてありがとうな。
それから、真っ黒な私の本性も見たことがあるのに仲間じゃとも言ってくれてありがとう。近くも遠くもない適切な距離を保ってくれるお主がいてくれたから、私は自分のやりたいようにできた。お主が協力してくれたから、そして神浜での最初に出来た友がお主であったから、私はこの神浜を好きになることができたんじゃ。
安名メルを助けることができなかったのは今でも死ぬほど後悔しておるよ。自分の都合を優先してしまって、本来の自分のやるべきことを怠った結果じゃ。本当にすまなかったな。
じゃがそれでも、こんな私を頼ってきてくれてありがとうな。お主が私を必要としてくれていたから私は救われていたんじゃよ。いつも頼ってきてくれて、本当に嬉しかった。
さて、もうこれで言いたいことは全部言った。もう言い残すことはない。ここまで付き合ってくれてありがとうなのじゃ。
「さぁ、これは私の最後のお願いじゃ。どうか、どうか私を……」
今回の内容
星奈百恵 魔法少女ストーリー 第2話。Battle3ストーリー
開放条件:
八雲みたま・七海やちよ・梓みふゆ・御園かりん・常盤ななか・更紗帆奈・遊佐葉月・静海このは・胡桃まなかの好感度が一定以上
星奈百恵 魔法少女ストーリー 第2話。Battle2ストーリークリア
開放特典:
星奈百恵のコネクト及びマギア公開
コネクト『私が見ていてあげるからの』
攻撃力UP(Ⅹ)&BlastダメージUP(Ⅹ)&回避無効
マギア『双龍波』
敵全体にダメージ(Ⅹ)&必ずマギア不可(敵全/3T)&必ず回避(全/3T)&必ずクリティカル(全/3T)
「私の本気、受けてみるかの?」