銀色暗号 ~落ちて 堕ちてく あなたのすべてに~ 作:ENDLICHERI
「うぅ・・・・・・!」
駅前で回りをキョロキョロしながら落ち着かなそうな雰囲気を
《大丈夫よ、何年芸能界にいると思っているの?変装のことなら任せてちょうだい。》
いや、心配なのはそこじゃ──まぁいいや。駅前で蓮くんを待っている花音ちゃん。それを少し離れたところから見守る──という感じでストーカー行為をしていて罪悪感を抱いている僕:黒崎晴斗と、罪悪感が一切ない僕の彼女:白鷺千聖が、花音ちゃんたちのデートのナレーションをすることになっちゃった・・・。
《それよりも花音、集合時間の30分前に着くって、どれだけ健気なのかしら?》
ちょっと千聖、うるさい。まったく、花音ちゃんのことになるとめんどくさく──あ、来たみたいだね。
「おはようございます、花音さん。」
「蓮くん・・・!おはよう。」
一瞬で花音ちゃんの顔から緊張や不安の色が消えたんですけど?
「もしかして僕、遅刻でした?」
「う、ううん!私が早く来すぎちゃっただけだから・・・!」
「待たせてしまってすみません・・・・・・。」
「ううん、気にしないで・・・!」
《花音、なんて優しいの・・・・・・!?》
もう・・・・・・千聖、黙ってて。そういえば、僕も花音ちゃんが今日どこに行くのか聞いてないんだよね・・・?
「それじゃあ、行こ?」
「良いですけど・・・・・・どこに行くんですか?」
「それは・・・・・・えっと・・・・・・行ってからのお楽しみってことで・・・。」
「はぁ・・・。」
あ、動き始めた。僕たちも行こう。
《私もあれくらい彩ちゃんたちに優しくした方がいいのかしら?》
そのくだりはもういいから!行くよ!
気付かれないように追いかけてきたけど・・・・・・公園?なんで?
「ここは・・・・・・?」
「実は、友利ちゃんに聞いたんだ。蓮くんが昔遊んだり、よく行ってた場所を。」
「なんで、そんなことを?」
「だって、この街に来たのって、記憶を取り戻すためでしょ・・・・・・?私、蓮くんの力になりたくて・・・・・・。」
「そうでしたか・・・。花音さん、ありがとうございます。」
そうだったんだ・・・。花音ちゃん、意外と優しいからな~。
《そうよ!花音は本当に──》
オーケーオーケー、どうどう。まったく、少しは落ち着きなさいよ。
「でも、意外だったな~。」
「何がですか?」
「だって、蓮くんがよく遊んでいた場所が、私も昔よく遊んでいた場所だったから。」
「へぇ~、奇遇ですね。」
「うん。あの頃は、同い年の男の子とここでよく遊んだんだ。その子はね、あまり活発な子じゃなくて、男の子たちとじゃなくて、私に合わせてくれるような感じで遊んだの。」
「そう、なんですね・・・・・・っ!」
「でもね、親の仕事の都合で引っ越しちゃったんだ。元気にしてる、かな──」
どうしたんだろう?蓮くんはちょっと顔をしかめ始めて、花音ちゃんは言葉を途切れさせて・・・・・・?
「・・・・・・蓮くんって、ここでどんな遊びしてたの?」
「っ・・・・・・僕は、ここで同い年の女の子と、遊んで──もしかして・・・・・・っ!?」
「蓮くんって、もしかして・・・・・・!?」
「まさか──ぐっ!?うぅ・・・!?」
「れ、蓮くん・・・!?だ、大丈夫・・・・・・!?」
蓮くんが苦しみだした。千聖!尾行は終了だ!行くよ!!
《分かったわ!!》
「ぐっ・・・・・・!?」
「れ、蓮くん・・・!?」
「かの、ちゃん・・・・・・っ。」
「・・・・・・っ!」
僕たちが駆けつけた頃には、もう気を失ってしまった。
「晴斗、彼は!?」
「・・・・・・大丈夫、気を失ってるだけだ。花音ちゃん、妹さんに連絡を!・・・・・・花音ちゃん?」
「花音?大丈夫・・・・・・?」
「そんな・・・・・・蓮くんが・・・・・・!?」
この二人、もしかして・・・・・・?
そんなことより、早め蓮くんを連れていかないと。そう思った僕たちは、妹の友利ちゃんに連絡して、蓮くんを病院へ連れていった。
どや~!デートのイチャイチャ展開になると思ったやろ~?残念で~した!・・・・・・やっぱ、『生命の灯火』以上のストーリーを書こうと思ってもなかなか書けないな。こんだけ恋愛もの書いてると、どうにもストーリーが似てきちゃって・・・・・・。
んじゃな~。