SIDE:灰原哀
「さぁて、今日からキミにはこの病院で看護師として働いてもらうよ?色々と覚える事が多いけれど、頑張ってね」
「は、はい!よろしくお願いします!」
カエル先生のその言葉に、お姉ちゃんは少し緊張しながらもそう返答し、大きく頭を下げた。
幼児化している私は、組織の目からある程度逃れられる。まさか血眼になって追っている人間が小さくなってるだなんて普通思わないしね。
でも、お姉ちゃんは違う。私とは違い、むやみに外を出歩く事なんてできない。
しばらくはこの病院で缶詰生活になるだろう。
そこで、カエル先生の提案で晴れて完治したお姉ちゃんは身分、
長かった髪を肩くらいにまでバッサリと切り落とし、髪型も軽く変え、頬には化粧品を使って『そばかす』を描き、最後に度の入っていない丸い伊達眼鏡をかけたお姉ちゃんはもうぱっと見、以前の姿とは似ても似つかなくなっていた。
これなら組織の目も欺けるかもしれない。しれないのだが……。
「ねぇ、偽名の方、もう少し何とかならなかったの?」
「あ、あははは……」
ジト目でそう指摘する私に、お姉ちゃんは空笑いを浮かべる。
「うーん、まぁ僕も、もう少し捻るべきだとは思ったけどね?」
カエル先生も同感だったらしく少し複雑そうにそう言ってお姉ちゃんの看護服の胸元についているネームプレートへと視線を向けた。
――『
何て事は無い。ただ単に以前のお姉ちゃんの偽名だった、広田雅美の『広』と『雅』を入れ替えただけの安直なモノであった。
「駄目……でしょうか?私にとってこの名は
しんみりとそう響くお姉ちゃんに私もカエル先生も二の句が継げなくなる。
お姉ちゃんにとって『広田雅美』はただの使い捨てのいい偽名なんかじゃない。
大学時代の恩師である『広田正巳』教授の名をもじっているのだ。恩師の名を偽名に使うくらいだ、お姉ちゃんはあの人の事を余程尊敬していたのだろう。
しかしその教授も、先日帰らぬ人となり、この病院から出られないお姉ちゃんはお葬式にもお墓に行くことも出来ないのだ。
だからこそ、あの人の名にあやかった『広田雅美』という偽名だけはどうしても捨てる事が出来なかったのだろう。もしかしたら、『雅田広美』と改変する事にも抵抗があったのかもしれない。
空気が重たくなりかけるも、そこにカエル先生は静かに首を振る。
「いや、僕は構わないよ?キミが最終的に判断して、それがいいと決めたのなら、誰も文句なんて言わないさ。……もちろん、キミの妹さんも反対なんて絶対しないだろうし、ね?」
そう言ってカエル先生は私に視線を飛ばしてくる。この人、少し性格悪くないかしら?
私は小さくため息をつくとそれに答える。
「当たり前じゃない。私は何があってもお姉ちゃんの味方よ?お姉ちゃんが決めた事に反対なんてするわけないじゃない」
「志保……」
「……ただし、ダメ出しはするけどね?」
「あぅ」
私に上げて落とされたお姉ちゃんはがっくりと肩も落とした――。
早速、指導を受けるお姉ちゃんとカエル先生に別れを告げ、私は病院の地下にある
例の薬の解毒剤開発に、カエル先生がわざわざ私のために用意してくれた場所だ。
最先端の設備が整っており、その上カエル先生が作った解毒剤の試験品のデータも渡してくれたので私は万全の調子で研究に当たることが出来ている。
その道中、私は不意にのどの渇きを感じ、自販機でジュースでも買おうと寄り道をする。
病院の中庭に沿った廊下を歩いていると、不意に視界に映った人物に意識が集中する。
中庭のベンチでくつろぎながら読書をしている中年の男性がいた。
少し前までテレビや新聞で取り沙汰されていたので私にも見おぼえがあった。確か結構過激な発言で場を凍り付かせていた大物政治家だ。ここには
だが直ぐに興味を失った私は、再び歩こうとし――廊下の向こうから大人数でこちらにやって来る集団を目にし、またもや足を止めた。
患者衣を纏った
私は廊下の端に身を寄せると、その集団をやり過ごす。
通り過ぎる直前、その集団の内の一人がチラリとこちらを見てくると。
「……おう、嬢ちゃん。迷惑かけたな」
と、一言言ってそのまま他の『ヤ』のつく職業の人たちと一緒に立ち去って行った。
それを見送った私は小さくため息をつく。
(……確か先頭に立って歩いてたの、関東広域を牛耳る大親分さんだったわね。……ここには対抗組織とのいざこざでそこからやってきた『鉄砲玉』に刺されて入院してるんだっけ?)
さっきの政治家といい今の人たちといい、この病院には一般人だけでなくとんでもない肩書を背負った人たちも多く入院している。
それを聞いた当初は本当にこんな魔窟にお姉ちゃんを勤めさせていいものなのかと不安になったが、カエル先生がそれは大丈夫だと太鼓判を押していた。
『……確かにここには善人、悪人関係なく多くの人が訪れて来るけれど、この病院が建った直後ならまだしも今じゃ皆、余計な波風をたてず大人しく自分たちの治療に専念してくれてるよ?……少し前に
『いやぁ、あの時は内心肝を冷やしたけど助かったよ』と、ホッとした顔を浮かべるカエル先生に比べ、それを聞いた私は内心血の気が引くような思いだった。
この病院は医院長であるカエル先生の方針から裏表問わずどんな人間だろうと病気や怪我で助けを求めてきたら必ず手を差し伸べて治療している。
そのため、治療を受けた者やその関係者、善悪問わずあらゆる組織がこの病院に注目し、お世話になったカエル先生に迷惑をかけぬよう、互いが互いに牽制、抑制しあっているのだ。
それゆえに、院内には裏表のある患者がひしめき合い混沌としているのにもかかわらず、平穏な日常が流れているのだろう。何て皮肉だ。
だが逆にこういった混沌とした場所だからこそ、組織が例えここを突き止めることが出来たとしても、なかなかお姉ちゃんに手を出す事は出来ないだろう。
そんな事を思いながら、やがて私は病院の一角にある喫煙コーナーも備えた休憩所へとやって来る。
そこにある自販機からジュースを買おうとし――そこに見知った看護師がいる事に気づいた。
切り揃えられた短い髪を揺らしながら、喫煙コーナーのベンチにドカリと座っているその女性は、煙草をぷかぷかと吐きながらくつろいている。
そんな彼女に私は呆れた目を向けながら彼女に声をかけた。
「……貴女今、仕事している時間じゃないの?看護師がこんな所で煙草なんて吸ってていいの?」
「……私今、休憩中。ここ喫煙所。なんも問題無いわ」
私の言葉に看護師は素っ気なくそう答える。
初めて会った時から思っていたけれど、彼女はこの病院で勤務している看護師の中で――いや、看護師のみならず医師やスタッフ全てを合わせた中でもダントツに性格が悪い。
美人と呼ばれてもおかしくない整った顔立ちをしているというのに、口を開けば歯に衣着せぬ物言いの連続。おまけに仕事以外ではこうやって人目をはばからず院内で平気に煙草を吹かしている。
呆れている私に気づいていないのか、その看護師は気さくに私に話しかけてきた。
「あんたこそ、こんな所で何してんのよ?」
「のど乾いたからジュースを買いに来たのよ。悪い?」
「そ。まぁ、地下に籠りっきりじゃあ外の空気も吸いたくなるわよね。……あのカエル医院長とあそこで何こそこそやってんのか知んないけど、子供は子供らしく外でたわいなく遊んでなよ」
「私、生まれついてのインドア派」
「ほんと可愛くない子供ねぇ、あんた」
素っ気なく言い返す私に、彼女も呆れた顔を浮かべた。
可愛くないのはお互い様でしょうに。
「……前々から思ってたけど、貴女何でここで看護師なんてやってるの?」
「あら、悪い?」
何故か面白そうなものを見たと言いたげな表情を浮かべてそう聞き返す彼女に、私はツイッと顔を背けて「別に」と一言言うと、途端に彼女はフフッと笑って見せる。
「……まぁそうね、私こんな性格だもん。看護師仕事が似合わないってことくらい自分が一番よく分かってるわよ」
「あら、じゃあどうして?」
「別に。ただの
それを聞いて私は唖然となった。彼女にしては意外過ぎる理由だ。てっきりもっと下らない理由が口から飛び出すものとばかり思っていた。
そんな私の顔を見て彼女は心外と言わんばかりに口をとがらせる。
「何よ、確かに意外かもしんないけど、そんなに驚かなくてもいいじゃない」
「……人は見かけによらないわね。……恩返しってカエル先生に?家族か誰かが患者だったの?」
「私が患者だったの」
意外性その二だ。派手な喧嘩でもして重傷を負ったクチなのだろうか。
そんな疑問が顔に出ていたのか、彼女は聞いてもいないのにそれにすんなりと答えてくれた。
「心臓の病気。……私ね、昔から心臓が弱くて、大学出てからしばらくの間入院していた時期があったのよ。普通なら長い時間をかけて治療していくことになるはずの病気だったんだけどね。あのカエル医院長が治療してくれたおかげで短期間で治っちゃったってわけ。今じゃこの通り、煙草を吹かしてもまるで平気♪」
「それでその恩返しにカエル先生のいるこの病院に看護師として入ったって訳?」
「それもあるけど……それだけじゃ理由としては弱いでしょ?私がここに入った最大の理由は、あのカエル医院長は私の『彼』の
どういうこと?と、私が首をかしげる。彼女は言葉を続けた。
「さっきも言ったけど、私が入院してた当時、既に両親とも死別してて友達もこんな性格だからできなくてね。唯一お見舞いに来てくれていたのが付き合っていた『彼』一人だけだったのよ。……フフッ、今日一番の驚きでしょう?こんな私に恋人がいたなんて」
「……まぁ、そうね。その人、貴女のどこに惹かれたのかすごく気になるわ」
「私が聞きたいわよ、そんなの」
苦笑しながらそう答えた私に、彼女はカラカラと笑いながらそう言う。
しかし直ぐに困ったような顔を彼女は浮かべる。
「……でも、そんな『彼』も超が付くほどのお人好しでね。入院している私のために、その入院費と治療費の一切の支払いを抱え込んでいたのよ。私が早期退院したおかげで『彼』の貯金は半分も減らなかったけれど、もし私が普通の医師の治療を受けて長期入院していたら、確実に『彼』の全財産は底をついていたでしょうね。……それどころか、私を助けるためにあげく闇金にまで手を出して、最後には首でも吊ってたんじゃないかしら?……そういう人なのよ、『彼』って」
「…………」
「だから……私を早くに治して『彼』の愚行を止めてくれたあのカエル医院長には、ほんと感謝してんのよ」
私はふと、脳裏にお姉ちゃんの顔が浮かんだ。お姉ちゃんも、私を組織から解放させるためにたった一人で組織と対立した人だったから……。
「ほんとに、馬鹿なお姉ちゃん……」
「ん?何か言った?」
「……何でもないわよ。で?その『彼』って今どうしてるの?」
話を変えようと私がそう言うと、彼女は何故かにんまり笑って、おもむろに
「これなーんだ?」
「!」
驚いた。彼女の左手の薬指には飾り気のないシンプルながらも光り輝く指輪がはまっていたのだ。
「ンフフッ、驚いた?しかもこれプラチナよ?私のために随分と奮発したもんよね?……全く、私の事となると後先考えないんだから、ほんと困りものよ」
「いいじゃない、愛されてる証拠でしょ?」
「愛が重いって」
そう言ってどちらともなくお互いにクックと笑った。ほんと……誰かのために躊躇いなく自分を投げ出す人がそばにいると苦労が絶えないわね。
「――ま。そういうわけで、私はその恩返しでこの病院で今も働いてるわけだけど……でも、私に限らずそう言った理由でこの病院に勤めてる人って割かし多いみたいよ?」
「へぇ……」
あのカエル先生に助けられてここで働きだした人たち、か……。ちょっと興味あるわね。もう少し踏み込んで聞いてみようかしら。
「……例えばどんな人がいるの?」
「んー、そうねぇ。副医院長やってる白井や、最近入ったばかりの中原香織って女医も理由は違えどあの医院長に恩義感じてここにやって来たクチだし……。大和田の野郎は……あいつは憧れっぽいから違うか。……あ、あと医院長に続く腕のいい外科医の
「へぇ……ん?ちょっと待って、手術中の怪我って……手術の腕が落ちるほどの大怪我ってどうすればなるのよ?普通そんなこと起きないでしょう?」
「あーそれねぇ……」
私の最もなその指摘に、彼女は何故か苦虫を噛み潰したような顔をしながらその理由を話し始めた。
「何でも共同執刀していた
「何、そいつ。最低ね」
「同感。私だったらぶっ殺してるね。……まぁそんなクソ野郎も、薬の横流しをやってたのが病院側にばれて今は鉄格子の中みたいよ?ざまぁないわ!真実を知った風戸も最初は憤ってたみたいだけど、その時にはカエル医院長に腕治された後だったからそれ以降はもう仁野に興味すらわいてないっぽいわね。好きの反対は『無関心』とはよく言ったもんだわ」
胸がすっとしたと言わんばかりにカッカと笑う彼女を見て、私は苦笑を浮かばせずにはいられなかった。
その後も彼女は興が乗ったのか、さらに話を進める。
「そうだ、ほら。……この前どっかの料理教室で
あー、あったわねそんな事件。確かその場に工藤君たちもいて巻き込まれたんじゃなかったかしら?まぁ、彼がいたおかげで事件もすぐ解決したみたいだけど。
「そのババアを執刀したのもあのカエル医院長だったんだけどね。一命をとりとめて助かった後のババアの行動がもう傑作だったのよ。殺されかけたのが余程効いたのか一気に丸くなっちゃってさ。恨まれていた料理教室の参加者全員に思いっきり謝り倒していたのよ。もう、自身の助手から高校時代の同級生、息子の嫁に果ては自分の肺に穴開けた犯人にまで全員よ?私その時その場にいたんだけど、笑っちゃうのを必死に我慢したわ!」
その時のことを思い出したのかブフッと噴き出してまた笑う彼女。
そうしてひとしきり笑った彼女は目尻に溜まった涙を拭くとその続きを話し始めた。
「――で、その時のことで踏ん切りがついたのか、息子の嫁で元看護師だった
へぇ……聞けば聞くほど、カエル先生が与える影響って絶大ね。私やお姉ちゃんもあの人に救われた人間な上、そばにいると工藤君とはまた違った安心感もあって良いのだ。
その時ふと、私の脳裏に一人の看護師の姿が浮かび、私は彼女のことについても聞いてみる事にした。
「ねぇ、じゃあ貴女と同じ看護師の
いつもお姉ちゃんみたいに私に世話を焼いてくれる温和な看護師の事を思い出して興味半分で聞いただけだったのだが……どうやら
「………………。あー、美沙の奴……なぁ……」
先程とは一転して歯切れが悪くなる彼女。その言動から、武田美沙には想像を絶する『何か』がある事だけは見て取れた。
「……一応、知ってるっちゃ知ってるんだけど……正直、あれは私でもきっついわ。そう軽々しく誰かに話していい内容じゃないって私でも理解できるし」
「……そんなに、なの?」
「悪いわね。確かにあいつもカエル医院長のおかげで助かった一人なんだけど、あいつ結構ドロドロで複雑な家庭環境にいたから……ここに住み込みで働きに来たのも、その家から離れるためってのが大きいし」
「そう……」
とんでもない地雷を踏みぬいてしまったらしい私と彼女の間に、何とも重たい空気が下りる。
だが、彼女はそんな重たい空気を無理矢理吹っ飛ばすように明るい声を上げた。
「ま、まぁ、あいつにはロバートっていうアメリカ人の恋人がいるし、そいつが支えになってくれてりゃあ問題ないでしょ?」
そう言って彼女は自身の腕時計を見て時間を確認する。
「あ、やっば!もうこんな時間。そろそろ戻んないと。……じゃあね小生意気なお嬢ちゃん。地下で何やってんのか知んないけど、せいぜい根を詰めすぎないようにね」
「ああ、うん。……いろいろ教えてくれて、ありがとう」
そこは素直に感謝する。彼女――
「……今何か失礼なこと考えなかった?」
「いいえ、別に」
おまけに勘も鋭いと来た。ジト目でそう問いかける藤井に私は気取られないようにそう返す。
やれやれと肩をすくめた藤井は咥えていた煙草を消して捨てると、早々に仕事場に戻ろうとし――その途中何を思ったのか歩みを止めて私の方へと視線を戻してきた。
「……そういやぁさぁ、看護師で思い出したんだけどあんた、この病院で働いている
「……?知ってるけど?」
一応面識だけならある。目の前にいる藤井や武田程では無いにせよ二、三会話した事がある。何か、あまり目立たない印象の女性だったけど。
それを聞いた藤井は私に忠告を言い放ってきた。
「気ぃつけなよ?アイツ、私みたいな大っぴらじゃなく内側に闇抱えてる奴だからさ。しかも、ありゃあ私なんかよりもそうとうドス黒いよ」
「えっ!?」
その言葉に引きつった表情を浮かべる私に、藤井はニヤリと笑って見せると「じゃあね♪」と背中越しに軽く手を振りながら去って行った――。
残された私はしばらくそのまま呆然と佇んでいたものの、休憩所に来た目的を思い出してさっさと自販機からジュースを買って研究室へと向かう。
その途中、先程までの藤井との会話を思い出しながら、この病院に勤務している人や患者は(私やお姉ちゃんを含めて)誰彼問わずほとんどが濃い人間模様を見せているのだと理解する。
そして、そんな人間たちが集まるこの病院の医院長であるカエル先生は、一体どんな心境でそれを見つめているのだろうと、私はそう思わずにはいられなかった――。
軽いキャラ説明。
今回はダイジェスト方式で多くの人名が登場しましたので、長いです。
・藤井孝子
灰原と会話していた看護師の本名であり、単行本15巻、アニメ75話の『金融会社社長殺人事件』の犯人。
この作品では冥土帰しの手によって心臓病が早期完治したことで、恋人が借金してまで治療、入院費を払わなくても済み、その彼と結婚して共働きの生活を送っている。
ちなみに、彼女が入るはずだった肥田金融会社は、かなり悪どいやり方で稼いでいたため、貸していた相手はおろか社員にすら嫌われ、結果自分で自分の首を絞める形となり、会社をたたむこととなる。
・風戸京介
劇場版第4作、『瞳の中の暗殺者』の犯人。
自身の外科医生命を断ち切った仁野を殺害し、その後二人の刑事の殺害と佐藤美和子を死の淵へ追い込んでいる。
しかし、今作では冥土帰しに腕を元通りに治してもらったことで、彼の外科の腕に惚れ込み彼のもとでもっと自身の腕を磨くべく、米花私立病院へとやってくる。
そのため仁野は死なず、その後殺される刑事たちも無事。
また、作中で心臓発作で死亡する
・上森美智
アニメオリジナル回、『料理教室殺人事件』の被害者。
料理教室に参加していた全員から恨みを買っており、その一人に殺されかけるも、冥土帰しの手によって一命をとりとめる。
それが余程効いたのか「もう殺されるのはこりごり」とばかりに参加者たちに謝罪をし、出来る限りの償いをし始める。
参加者の内の一人、上森薫はその事件をきっかけに夫である美智の息子と離婚し、米花私立病院に看護師として働き始めた。
・武田美沙
単行本25巻、及びテレビアニメ166~168話放送の『鳥取クモ屋敷の怪』の回想にて登場。
彼女の母親である
しかし、冥土帰しの登場で紆余曲折の果てに美沙は米花私立病院に看護師として働く事となる。
その詳細な経緯は後日公開予定。
・鳥羽初穂
アニメオリジナル回、『能面屋敷に鬼が躍る』に登場した犯人。
犯行を暴かれた後の豹変のインパクト具合はコナンシリーズでも一、二を争うほどだとか。
貧乏暮らしをしていた時に母親が病気で倒れ、それを助けてくれた冥土帰しに恩義を感じる事となり、原作よりも幾分丸くなっている。
それでも、腹違いの姉たちに対するドス黒い憎悪は消え切ってはいないようだが……。