トゥルーヴァンパイア(凍結)   作:飛魚

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2日に1話のペースで投稿します〜


危機

 

 

 

 

 

おはようございます。

ベッド硬いなーって思ったけど異世界来たからだよな。どうりで硬いわけだ。

あと、泣きまくったせいでおねしょみたいになってるわ。

どうしよ。

 

とりあえず、仕事でも探すか。

このままじゃどれだけ節約しても来月には無一文に逆戻り。まあ僕には、地球での知識がある。これを活用すれば何とかなるだろう。 そして、何がどれだけ役立ち、稼げるのか知るためには情報が必要。僕が唯一欠けている物だ。

いや、ネガティブになるな。逆に考えろ。

情報がある程度手に入れば、充分やっていける。

 

うーん。情報がある所か。昨日みたいに人に聞くのは少し無理がある。偶然、あの男定員さんが親切だっただから何時間も色々教えてもらったし、何より僕の英語は下手だ。

そう考えるとなるべく人に頼らずに情報が得られることが最優先だ。

でもそんなにうまくいくかなぁ。

 

あ、そういえば!

貰った地図があったわ。いやー、本当に男定員さんに感謝だわ。次行く時は名前でも聞いておこう。

 

 

えーっと、どれどれ。【国立神聖図書館】って建物が書いてあるわ。

そういえばこの国の名前って何なんだろうな。それも含めて調べておこうか。

 

そして悠二は【国立神聖図書館】へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「まさか本当に予言が当たるとはね。居るだけで気分が悪いこの国で何ヶ月も待っていた甲斐があるよ。」

 

 

そこは暗い部屋であった。そしてその男の肩には紫色の模様が目立ち4つの目がある猫がいた。

 

 

「だから言ったじゃないか。あたしの予言を舐めるなとね。そして予言が始まった今、次にとる行動は分かってるだろうね」

 

 

「ああ、もちろんさ。貴女には本当に感謝している。俺たちの力になって下さっただけでなく、あの忌々しい狂信者(クソッタレ)共のおもしろそうな物を見られるのだから」

 

 

その光景は極めて不気味であった。殺気をこれでもかとさらけ出す男と人の言葉を話す4つ目の猫。これを見た心の弱い者は恐怖で動けなくなるほどに恐ろしかった。

 

「じゃあ、俺は予定通り行ってくるよ」

 

 

「あんたなら大丈夫だろうが、ヘマかますんじゃないよ」

 

 

「言われなくても、ちゃんと救っておくよ」

 

 

そうして男が部屋から出てしばらくすると、猫はどこかへ消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここ、だよな?」

 

 

悠二は巨大な直方体の建物の前にいた。 その建物は眩しい銀色で一層存在感が溢れていた。

 

 

うん。多分あってるな。よし、それじゃあ入ろうか。

 

 

中は建物の外見よりもすばらしかった。それは正に、神聖と言ってもいいほどの美しさを放つ天井や、美術品などの装飾で見るものを圧倒する内装だった。

 

 

これは、本当に凄いな...一体何冊あるんだろう。それこそ、僕が一生この図書館で本を読み続けても読み切れないだろう。

 

 

はっ。いけないいけない。

僕は図書館を鑑賞しに来たんじゃなくて情報を手に入れるために来たんだ。

 

 

でもこんなに本が多いのは予想外だな。司書の人がいたら案内してもらおう。

というか、受付の人がいないなんて、不思議だな。異世界ってこれが普通なのかな。

 

 

そうして司書の人を探していると、他よりも大きく本が一切ない部屋に女性がいた。

その女性は目と髪の色が緑の穏やかそうな美女だった。

 

 

「あのー、すいません。国についての本って本って、どこに、」

 

 

「貴方ですね。予言で言われた災厄の者!」

 

 

その女性が悠二を認識した瞬間、彼女から膨大な殺気を出した。

さらにさっきまでの穏やかな表情が一転、親の仇のように悠二を睨み付ける。

 

 

え?なんか僕めっちゃ睨まれてるんですけど!?一体どういうことなんだ・・・。

落ち着け、とりあえず相手を冷静にさせないと。

なぜか僕を悪い人だと勘違いしているようだし。

 

 

「すいません!多分、その人は僕じゃないです!」

 

 

よし。英語が下手なりによくこの状況で言えたな。

これでもうだいじょ、

 

 

「お前、この状況でなぜそんなに分かりやすい嘘をつくのですか!?舐めてるのですか?煽ってるのですか?ええい、もういいです!捕まえて拷問して晒してやろうと思っていましたが、やはり生きているだけで不快で、有害です。お前にはここで死んでもらいます。」

 

 

なんでさっきよりも怒ってんだよ!しかもなんでこうも悪い事が連続して続くんだよ!

どうすればいい。説得しようにもまた逆上されたら余計取り返しがつかなそうだ。

これだけ怒ってるのだと、違う機会に話した方が良いかもしれない。

逃げるのが得策だな。

 

 

そう思った悠二はすぐに図書館から出るためドアまで走り、開けようとして触れた瞬間、痛みが全身を襲った。

 

 

「アアアアァァァァァァァ!!」

 

 

痛い!なんて痛みだよ!?いったいどういう原理なんだ!?

 

熱くて、冷たくて、痺れて僕を内側から溶かすような気持ち悪い痛みが悠二を襲った。

 

 

「やはり、特性の融聖結界はすばらしい!まだ不活性状態であるのに、それすら関係ないほど通用するとは。さあ、これで貴方はもう言い逃れできませんよ。足掻こうとせず、大人しく死になさいな。」

 

 

魔を滅する光線(ペリシュ・レイ)

 

 

突如、空中から魔法陣が出現した。

 

 

悠二は嫌な予感がして痛みが残る体に鞭を打ち、咄嗟に右に飛んだ。

その予感は的中し、魔法陣からとんでもない速さで光り輝く光線が一直線に撃たれた。

光線の直撃を避けるも、壁にぶつかり爆発し、全身を傷つける。

 

 

これじゃあまるで魔法じゃないか。こんなの防げるわけないだろ。

ああ、もうダメかもしれない。僕は彼女がなぜ僕に敵意を抱くのかも分からず死ぬのか。

 

 

悠二は死を覚悟して目を閉じた。

 

 

「次で終わりにしてやる。」

 

 

魔を滅する炎(ペリシュ・ファイア)

 

 

魔法陣から呼び出された白い炎は悠二に放たれ、しかし当たるはずのそれは蒸発してしまった。

 

 

「ふぅ、少し手こずったけど何とか壊せたね。」

 

 

悠二が目を開けると、赤いマントを羽織った男が悠二の前に立っていた。

 

 

「君を救いに来たんだ。もう大丈夫だよ。」

 

 

「あんたは!なんで定員さんがここに!?」

 

 

その男はカフェで悠二を助けた男定員であった。

 

 

しかし、あの時のように優しそうな表情をしつつも、相対する彼女に対する怒りが感じられた。

 

 

「誰だお前は?この図書館は聖気が充満されている。その上特性の融聖結界も貼っていたはずなのになぜ無傷で立っている!?」

 

 

「たしかに、それを破るのは意外と骨が折れたよ。さすがは若くして大司教(アーチビショップ)に至ったまであるね。と、賞賛はここまでにして、今なら見逃してあげるからもう関わらないでくれないかい?君の得意の結界がなくなったんじゃ俺と戦っても結末はすでに決まってるはずだ。」

 

 

「ふふふ。たしかに私の最高傑作が破られるというのは、私はすでに負けているように見えるでしょうね。でも私の得意は結界だけじゃないのよ。」

 

 

その瞬間、彼女の周りからおびただしい量の魔法陣が現れた。

 

 

「これは驚いたな。もうそんな魔力は残っていなかったはずなのに、どうやってこれほどまで特級魔法を発動できたんだい?」

 

 

「敵に教えるのは癪だけど、冥土の土産にでも教えてあげるわ。。特性の融聖結界は、発動の維持に膨大な魔力を必要とするのよ。それこそ、蓄魔槽じゃ足りないほどにね。」

 

 

「ふーむ、興味深いね。まあ、こっちも冥土の土産に教えてあげようかな。最年少の結界の大司教(バリア・アーチビショップ)、エーミン・アントニー。気づいていないようだから教えてあげよう。君はもう死んでるよ。」

 

 

「おもしろい冗談を言うようだが、私はしっかり生きてい、がはっ。」

 

 

彼女は口から大量の血を吐き、その胸には大きな穴が空いていた。

 

 

「魔法の腕はいいようだけど、油断が多いよ。これだから教徒の連中は意外とやりやすいんだよねぇ。」

 

 

そう言った男は霧のようになって消え、彼女の真後ろから手から顔にかけて血で赤く染まったた彼があらわれた。

 

 

「とりあえず、お疲れ様。よく俺がここに来るまで耐えてくれた。自己紹介は移動中にでもしようか。」

 

 

男はそう言ってフードを深く被り、悠二を両腕で抱きかかえ、人外じみた速さで走った。

 

 

「あの、男定員さんですよね?また助けてくれてありがとうございます。僕、あの女性に殺されそうでした。何か知っていますか?」

 

 

やっぱり、もっと英語を話せるようにしておくべきだった!

あとこの人、明らかに人間じゃないよな。人間がこんなに早く走れるわけないし、さっきも平然と殺したし、元から彼女の後ろにいたかのように何も無い所から現れるし。

でも、僕を守っていくれたから悪い人には思えないな。

 

 

「そうだよ。あと、そんなに畏まらなくてもいいよ。いちいち面倒だし。そして最後の質問に答えようかな。君が分かるように簡潔にね。よく聞いてくれ。まず、この国で強い権力を持つ宗教が君を怪物として殺そうとしているんだ。」

 

 

 

 

 

どうやら、僕は運気を前いた世界に置いていったらしい。

 

 

 

 

 




ちなみに作者はストラホフ修道院図書館という図書館の内装をイメージしています
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