俺は霞が関の特捜本部に戻ってきている。
そしてここは取調室……周辺の複数ある取調室から艦娘達の喚き散らす声や取調官(艦娘)の怒声が響いている。
「さてと、羽黒もうわかるな、知っている事を話せ」
俺は背後に完全武装の元長門型だった警務兵2名を待機させて尋問を始めた。
「…………」
羽黒はただ下を向いて終始無言だった。
「姉妹艦…妙高、那智、足柄…」
俺は羽黒の姉妹艦娘の名前を上げてカマをかけてみた。
「!」
羽黒の表情に変化現れた。
「やはりな、姉妹艦娘に対してなにかすると脅されてか?」
やっと羽黒が小さく頷いた。
俺は背後に控える警務兵に一言二言話すと別の取調室へと羽黒をその場に残し退室した。
「こっちはどうか?」
俺は妙高が取り調べを受けている取調室へと入室した。
「妙高型は士官候補生暴行案件には関与していないようですし、暴行について知らなかったようです」
俺は取調官からだいたいを聞くと妙高の前に座った。
「妙高、確認する…羽黒が秘書官になってから変わったことは無かったか?」
俺の質問に妙高は少し考える仕草をすると答えた。
「変化というのでしょうか…羽黒が落ち込んでいる時は必ずと言っていいほど私達は激戦海域の作戦に駆り出されていました…それくらいでしょうか」
妙高の言葉である程度は予想ができた、つまり激戦地に派遣して沈めると脅していたのであろう。
俺は妙高の取調室をあとにし、羽黒を残した取調室へと戻った。
「さてと、羽黒……妙高から話は聞いた、全て話せ」
俺は出来る限り静かに問い掛けた。
「…………、もし話せば姉さん達をと脅されて」
やはりであった、そこからは羽黒は協力的に話しだした。
取り調べも一通り終わり、後は刑が確定するのを待つだけだった。
俺は自分の執務室に戻ると、青葉と話した。
「士官候補生暴行案件には関与していない艦娘を探す方が難しいですね」
青葉が調書を見ながら言った、確かに未関与といえたのは間宮、伊良湖、鳳翔、瑞鶴、翔鶴、天龍、龍田、川内、神通、那珂青葉、衣笠、妙高、那智、足柄、羽黒位しかいなかった。
「実際、羽黒は執務面しか知らなかったしな…元凶はやはりあいつか……」
俺は元提督の資料をテーブルの上に置いた。
数日後刑が確定した。
元提督……任務放棄、艦娘への脅迫行為などから軍籍剥奪の上で極刑が言い渡された。
艦娘……最前線への配置転換が言い渡された、事実上死刑(生還しても別の激戦地ヘ異動)が言い渡された。
間宮、伊良湖、鳳翔、瑞鶴、翔鶴、天龍、龍田、青葉、衣笠、妙高、那智、足柄についてはそのまま鎮守府に残留となり、川内型三姉妹が特捜に配属となったか、ただ一人羽黒は責任を感じたのか退官した。
……俺はこの結果を元士官候補生とその家族に伝えた。