「我々は艦娘達の保護を優先とし、特捜三課は座礁輸送船の捜索を」
俺は会議室に並ぶ捜査員艦娘に指示を出した。
「了解です」
捜査員艦娘が会議室から出ようとした時、
「特捜本部より各局…特捜本部より各局」
特捜本部からの緊急無線が入った。
「………全員そのまま!」
俺達は各々その場で内容を聞いた、
「当該被疑者職業住所不定『猪戸 高揚』並びに同『猪の倉 久良』、『丈競山 海斗』の身柄を横須賀駅にて確保………繰り返す………」
俺は通信が終わると、
「聞いてのとおりだが、引き続き一課は背後関係、三課は被害者艦娘の救助にあたってくれ以上!」
俺は改めて指示を出すと、会議室を出た。
「警部、猿渡警視から緊急の帰庁命令です、一体何が………」
間宮が追加の通信を俺に伝えた。
「俺にもわからん………」
俺は明石経由で全員の撤収指示を出した。
「全員そのまま聞いてくれ、先程猿渡警視から俺達二課から三課へ捜査を引き継いで豊洲庁舎へ戻る旨の命令がきた、速やかに機材を纏めて撤収準備に掛かってくれ」
俺は全員に指示を出すと、ホテル関係者や民間協力者にその旨を話し、引き続き三課が捜査にあたることを伝えた。
「警部、撤収準備完了です」
明石が報告に来た。
「そうか…それじゃ撤収しますか、総員乗車!」
明石以下の二課員達が一斉に捜査車両に乗り込んだ。
「支配人、お世話になりました、この事件が完全に解決するまでは三課と一課が残りますので、引き続きお願いします」
俺はホテルの支配人に挨拶をすると、明石と東京行きの新幹線に飛び乗った。
「一体何が………」
俺は駅で待っていた県警の捜査課長から一通の封筒を受け取っていた。
「………………こいつらか!」
そう封筒の中身は今回の事件の背後にあった非合法組織とそこが運営する特殊風俗の詳細だった。
「艦娘は人間と性行為しても妊娠しにくく、年齢もある程度固定化………」
俺は資料を読んでいるうちにあることに気がついた。
「この内容、一般人には知らされていないはずなのにどうして………まさか!そうとしか………」
俺の予想では海軍内それも高官が関わっているとみた、実際にそれしか考えられなかったのだ。
「問題は、〇〇鎮守府の被疑者が何処まで知ってるかだな」
俺は資料に目を通しながらコーヒーを口に含んだ。
隣では俺の手渡した資料を明石も読んでいた。
「警部、やはり」
「あぁそこに行き着くな」
明石も内部の協力者に考えが行き着いたようだった。
「まぁあとは豊洲庁舎に帰ってからだな、今は呑むか」
俺は車内販売の売り子を呼び止めるとつまみとビール二人分を買った、
「明石ほれ」
俺は明石にビールとツマミを渡した。
「いただきます」
明石がビールのプルトップを開けた。
「たまりませんね、この一口が!」
俺と明石は新橋迄の一時の安らぎに浸っていた。