「隊長、海軍本部に着きました」
俺は大淀と海軍本部へとやってきた、警備基地司令への事情聴取が目的だ。
「特捜の東雲と大淀だ、連絡は来ているはずだ」
俺は警察手帳を入り口に立つ警備兵に提示した。
「はっ、伺っております、只今案内の者が参りますのでお待ちを」
俺は暫し待つことにした。
「東雲警部お待たせ致しました」
2名の憲兵と思しき男が二人こちらにやってきた。
「こちらが我々の聴き出した調書です」
俺は男からファイルを受け取ると中を確認した。
「成程………聞いている内容と然程違わないようだな」
俺は歩きながらパラパラと資料を捲っていった。
「やはり現場で調べるのが最短か………」
等と考えていると、
「東雲警部、大淀警備補こちらの部屋でお待ち下さい」
俺達はこじんまりとした応接室に案内された。
「隊長…まさかこの部屋で?」
大淀が小声で聞いてきた。
「あくまでも事情聴取っていうことだからな」
俺は大淀に答えた。
「お待たせ致しました」
先程の背広姿の憲兵が一人の制服姿の男を連れてきた。
「私に何か…?」
男性は俺達に警戒している様子だった。
「申し遅れました、自分は特捜の東雲と大淀です、今回の艦娘蒸発事件の調査を担当することになりました、それで我々は司令からお話を伺うためにきました」
「そうですか………何処から話せば?」
何とか話してくれそうな雰囲気になった。
「それでは二人が行方不明になった事を知った状況からお願いします」
「分かりました、二人が消えたと報告を受けたのは確か0時を少し過ぎたくらいだったと………夕張から報告を受けました、その後総員起こしをかけて基地内の捜索を行いました」
俺は手元の資料と比べながら聞いた、
「23時頃までの他の艦娘の行動は?」
「睦月、如月、弥生、卯月、皐月、水無月、文月、長月、菊月、初霜、子の日、雷、電の13名は私の部屋で23時頃迄映画を見ていました、三日月、望月の2名は部屋で寝ていたと聞いています」
大淀がメモを取りながら資料と見比べていた。
「夕張の話では23時頃に阿賀野がコンビニに行くと部屋から出てきた所で会ったそうです…そのときに夕張が序にカップ麺を頼んだのが最後の姿だったらしい…」
司令が俯きながら証言を続けた。
「一つ確認したいのですが、その時夕張は二人を見ているのですか?」
俺は夕張が見たのは阿賀野だけなのかそれとも二人揃って見ているのかを確認した。
「其処までは聞いていません………」
声が小さくなってった。
「成程、すみませんが一度警備基地ヘご同行願えますか、司令立ち会いのもとで調査をする必要があります」
「分かりました…二人が見つかるなら協力致します」
俺は憲兵に司令を連れ出すことを伝えた。
「問題ありません、我々からも早期の解決をお願いします」
憲兵が頭を下げた。
「分かりました、解決に向けて努力します」
俺はそのまま大淀に車を運転させるとK警備基地へと向かった。