「隊長、到着しました」
海軍本部を出発してから3時間後、目的地である警備基地に到着した。
「東雲警部こちらへ」
司令が応接室へと案内してくれた。
「基地内の施設は使ってもらって構いません、寮も部屋は余っているので宿泊も可能です」
「寮の使用は辞退します」
俺は宿泊施設の利用を断った。
「なぜです?」
司令の疑問は尤もだった。
「一応事件事故の両方から捜査するから、流石に現場に泊まるはな…」
其処まで聞いた司令ははっとなった。
「配慮が足りずすみません」
「いえ、お気になさらずに」
大淀がすかさずフォローしていた。
「我々専用の車両が後程到着しますので駐車スペースと電源の確保をお願いしたいのですが?」
「大丈夫です駐車スペースと、外部電源は確保できます使ってください…その………専用車両とは?」
「東雲観光と描かれた大型バスが6台です」
車両情報を確認すると司令が何処かに電話して指示を出していた。
「さてと大淀、捜査員全員を会議室に集めてくれ」
「了解です」
大淀が直ぐに呼集をかけていた。
それから直ぐに青葉、衣笠、夕張、川内、神通、天龍、龍田、間宮が会議室にやってきた。
「隊長も来たんですね」
青葉が寄ってきた。
「結局な………全員座ってくれ」
俺は海軍本部で司令から聞いた内容を話した。
「隊長、その夕張からの話だけど、矢矧の姿は見ていないそうです、直接姿を見たのは廊下にいた阿賀野だけだったそうですが、ただ矢矧らしき声は聞こえたようです。」
龍田が報告してきた。
「先ずはカード履歴ですが、阿賀野と矢矧の履歴が23時34分にコンビニアウトでありました…その後の履歴は有りません、次に基地内の監視カメラ映像を確認しました処、此方も寮から出た映像は記録されていません」
青葉が報告した。
「司令寮への立ち入りを許可してもらいたい、それと寮の設計図面とかあれば」
俺は実際に足で捜査することにした。
「構いません、寮の設計図面は…探してみます」
司令は直ぐに手空きの駆逐艦達を動員して書庫を捜索してくれた。
「隊長…一体?」
神通が小声で聞いてきた。
「まだ可能性だが、隠し通路や部屋の類があるのではないかと思ってな………」
だがその可能性は用意された設計図面には記載されていなかった。
「となると………実測してか明石と夕張の出番だな」
俺は二人を呼んだ。
「寮の実測調査をしてくれ、部屋の間取りから総てだ、必要なら豊洲庁舎待機組を招集しても構わない」
「了解です」
二人は直ぐに取り掛かった。
俺は設計図面を見ながら怪しい箇所に印を付けていった。
新たな専用車両について。
宿泊用車両………大型観光バスを改造し12名分の個室を備える(今回は5台60名分)
指揮管制車………大型観光バスを改造し2名分の個室と通信機器、指揮所を備えた車両で今回は1台