翌日
「此れより被疑者移送を行う、但し念の為道中のSAに交換車両と人員を配置するこれは大淀任せた」
「了解…観光バスに偽装した1号指揮車を高速入り口より2つ目のSAで待機させておきます」
大淀が速やかに手配をしていた。
それから数時間後、俺は天龍姉妹と明石分隊から2名の運転手担当を連れ赤城移送の為に、九十九泊地へとやって来ていた。
「特捜の東雲です、被疑者移送の為に参りました」
俺は泊地入り口で警務隊員に必要書類を提示し、泊地内へと車を進めた。
「東雲警部、お待ちしていました」
警務隊長が赤城を連行してきた。
「では、宜しくお願いします」
俺は警務隊長から赤城の身柄を引き受けると、車に載せた。
「赤城は天龍と龍田の間に座れ」
俺は3人が乗り込むのを確認してセカンドシートに座った、
「出してくれ」
俺の合図で車は特捜の庁舎へと走り出した。
「なぁ…さっきから後ろに…」
天龍が俺達を尾行してきている車に気が付いた。
「あぁ…俺も気付いている、酒田、車を変えるぞ」
俺は運転手の女性捜査員に指示を出した。
「警部、都合よく並走する大型トレーラーに隠れていますので、この隙にSAで車を乗り換えます」
「そうしてくれ、指揮車が停めてある」
「了解」
俺達は予め決めてあったSAに停車している偽装観光バスの近くに止まっていたコンテナトレーラーの陰に車を停めた。
「今のうちに…」
俺達は車を残し偽装観光バスへと乗り込んだ、勿論赤城は下着から総て着替えさせ変装させておいた。
「少し様子をみる」
俺はバスの後方モニターをみていた。
「やはりか…」
如何にもと云う背広の似合わなそうな屈強な野郎共がワゴン車を取り囲むと…車は数秒後には銃撃された。
「其処までやるか…」
彼等は車を自動小銃で蜂の巣にしたのだった。
「出してくれ」
俺はガソリンに引火し燃え上がる捜査車両をモニター越しに見ながらSAを後にした。
「猿渡警視…捜査車両が襲撃されました、けが人は無しです」
俺は上司である猿渡警視に報告した、
「なんてことだ…東雲警部、赤城の身柄は絶対に守り抜け厳命だ」
猿渡警視も現状を理解したのか、何時もより声が厳しくなっていた。
「赤城これで解ったかだろ、奴らはお前を殺す気だ」
赤城は真っ青な顔をしていた。
「誰に頼まれて提督殺害未遂事件を起こしたのか話してくれ、君は俺達が必ず護るから」
俺は赤城に語りかけた。
「……私に提督殺害を命じたのは…如月中将です」
赤城は黒幕の名前を告げた。
「如月中将…嫌艦娘派の…中心人物だな…」
俺はその後もバスの後部サロンで赤城の取り調べを続けた。