「提督、ドローンが民間貨物港上空に到達しました」
明石がドローンで民間貨物港の状況確認を始めた。
「建物や港湾施設に異常無いようです」
明石がドローンの高度を下げていた。
「大淀、港湾施設の責任者と連絡を取ってくれ」
「了解です」
大淀が通信器を操作した。
「責任者と連絡がとれました」
大淀が私にマイクを渡してきた。
「提督です、今当方のドローンが敷地内を飛行しています」
「これは提督さんの所のでしたか、安心しました」
私は、責任者の最後の言葉『安心しました』に違和感を覚えた。
「安心しましたとは?」
少し間をおいて責任者が話しだした。
「実はここ数日、不明のドローンが飛来していまして………」
「そうでしたか」
私はその不明ドローンが気になったが、一先ず港湾作業者の安否を再度確認した。
「あれから変わりはありませんか?行方不明とか原因不明の体調不良なんかは発生していませんか?」
私はあの生物の事は伏せて置くことにした。
「変わりはありませんが………何故です、それに鎮守府に艦娘さんはおろか警備の兵隊さんの姿も見られないのですが?」
「警備兵の姿もですか、おかしいですね警備兵は駐屯していると聞いていますが、我々は軍機に付きお応えできませんが作戦行動中でして」
私は軍機を盾に艦娘がいないことを正当化した、だが警備兵迄いないというのは聞いていなかった。
「警備兵の件は確認します」
私はその後も当たり障りのないように話すと通信を終えた。
「大淀、大本営に警備兵不在の件を至急確認」
「了解です」
私はこの時何とも言えぬ嫌な予感がしていた………。
それから数時間後………。
「提督、大本営からの回答がきました」
大淀が通信器を操作した。
「『警備兵は現任務を遂行せよ』の命令書しか出ていないとのことです」
私は直感的に、明石を呼び出した。
「明石、至急執務室!」
程なく明石がやってきた。
「提督何か?」
「至急鎮守府外構を陸上ドローンで調査…警備兵もエイリアンの餌食となった可能性が出てきた」
明石が慌てふためきながらドローンの準備に取り掛かった。
「大淀、直に港湾責任者と連絡を取り、総員離島勧告を」
「了解です」
大淀も慌てながら責任者と連絡を取り出した。
「提督、一体何が」
バターンが聞いてきた。
「まだ推測の域ではあるが、ここ数日警備兵の姿が見えないそうだ………恐らくエイリアンの餌食となった可能性が出てきたので、港湾作業員を一旦島から避難させる」
「そうですか………」
飽く迄も推測だがエイリアンと遭遇した警備兵が戦闘となり壊滅したのだろう。
「民間人に被害が出ていないのが現時点での救いだな」
だが我々はまだ鎮守府で起きた惨劇を知る由もなかった。