「提督、港湾施設責任者から総員避難了解との返信を受信しました」
大淀から報告があがった。
「明石、至急ドローンを港湾施設上空に送って確認を!」
「了解です」
その日、朝から事態は動いた。
「警備兵だけで済んだのか………港湾施設にまで奴は行っていないか………」
私のこのときの予感は当たるのだった。
「ドローン施設上空に到達しました」
明石からの報告を受けると、私は直にモニターを覗き込んだ。
「特に変わったところは………これは!」
施設の端に置いてあったコンテナが溶けていたのだった。
「金属のコンテナを此処まで溶かすのは………奴らの体液位か………」
私は覚悟を決めると。
「大淀、緊急事態に付き鎮守府島と本島を結ぶ可動式連絡橋を上げ、空港島と鎮守府島の海底トンネルは耐水圧隔壁を閉鎖とする、本島橋管理室並びに空港管理室へ通達せよ」
「了解です」
大淀が慌ただしく動き出した。
「此方は鎮守府提督、空港管理室へ鎮守府島に於いて未知の生物を確認、極めて危険であるとの観点から緊急事態とし海底トンネル内耐水圧隔壁を大至急閉鎖処置とします、現在通過中の車両は有りません…繰り返します………。」
程なくして空港管理室から閉鎖了解と閉鎖完了の返信があった。
「海底トンネルは閉鎖完了しました」
「閉鎖了解した、橋はどうなっている」
「此方は鎮守府提督、本島橋管理室、鎮守府島に於いて未知の生物を確認、極めて危険であるとの観点から緊急事態とし可動式連絡橋をあげる準備をしてください、繰り返します………」
此方も直に連絡があった、
「未知の生物、極めて危険っていきなり言われても…連絡橋を上げる準備をとは」
管理室の担当者は理由を聞いてきた。
「鎮守府提督だ詳細は後で説明する、今は一刻を争う緊急事態につき大至急橋を上げる準備を開始してもらいたい、このあと港湾作業員の乗車したバスが通過するはずだ、通過確認したら直に可動橋をあげてくれ急ぎ給え………市民に無駄な犠牲を強いることになるぞ!」
電話の相手は何やら文句を言いながらモタモタとしていた。
「もし本島の住人に被害が発生した場合貴様の職務怠慢から被害が拡大したと報告するぞ!」
私は少し脅した。
「たっ、たっ、只今直に…」
責任問題を引き合いに出した途端慌てふためいて準備を始めた。
「やれやれ、事の重大性を理解してるのか………」
私は誰となく呟いた。
「提督、橋監理室からで港湾作業員を乗せたバスの通過を確認、港湾責任者からの報告で総員避難完了、欠員なしだそうです」
「了解した、橋をあげるように指示を」
「了解です」
大淀が私の指示を受け、
「提督より橋を上げてくださいとの指示です」
「橋上昇了解した」
橋監理室から了解の返事が来た。
「提督、ドローンを橋に向かわせます」
明石がドローンを操作して橋に向かわせた。
「ドローンからの映像来ました、橋の上昇を確認です」
ただ橋に関しては問題もあった、それは橋を支えているケーブルや可動橋自体のフレーム伝いにやって来ないかということだった、最悪は橋を爆破して物理的にという手段を取れるように準備はすることにした。