提督(隊長)以外すべて艦娘
『HOT!』
大淀がそう叫ぶと壁にあった赤いボタンを押した。
「提督、緊急事態発生…」
大淀が電話で何処かとやり取りしていた。
『艦娘6名 行方不明 24時間経過 C県F市 廃ホテル』
大淀が電話の内容をメモに書き出し私に見てるようにした。
「何が起きたのですか」
私の前には非常召集を受けた川内、神通、那珂、天龍、龍田、青葉、伊勢、日向、明石、夕張の10名が整列していた
私は大淀のメモを見ながら経緯を説明した。
「近隣鎮守府の白露、村雨、時雨、夕立、不知火、陽炎の6名が無断外出を行い消息を断った」
「警察からの情報によると国道沿いにあるコンビニの防犯カメラに写っているのが最後との事、友人などの証言からその近くにある廃ホテル探索に向かった模様」
大淀が付け加えた。
「これがそのホテルの見取り図になります」
明石がホテルの建築図面をプロジェクターに映し出した。
「市当局からの情報では廃業後15年経過し、先日の地震の影響で一部崩落もしているそうです」
青葉が最新の状況を説明した。
「今回はSMGとハンドガンをメインとする、重火器は特にMGは不要だ、ノクトビジョン…ボディアーマー……銃火器はMP7とSIG−P320でいいか」
私は川内達の前に出ると、改めて説明をした。
「基本3人で行動してくれ編成は神通に任せる、大淀は携行通信機を、明石は緊急事態に備えて医療キット、夕張はコイツを」
私は指示を出しながら夕張にとある物を手渡した。
「提督…これは!」
私は夕張にレミントンM870ショットガンを渡していた。
「万が一はそいつでドアを破壊しろ」
「マスターキーって……開かない扉は無いでしょうけど…」
夕張が呆れていた。
「それでは時間がない、出発!」
3台の民間宅配業者を装った偽装トラックに機材を積み込むと我々は目的地に向った。
鎮守府を出てから約一時間後其処に到着した。
「提督、内部に複数の人体による熱源あり」
明石がドローンに取り付けたサーマルカメラを視ながら報告してきた。
「突入準備!」
私を始めとする全員がスカルマスクを被った。
全員が黒ずくめだった、勿論1番目立つ明石と夕張の髪もスカルマスクに隠れて見えなくなっている。
廃ホテルの内部へと我々は侵入した。
「これ必要なかったですね」
日向がバッテリングラムとスラップチャージを指差した。
「まあな、それよりだ室内の動きは」
俺の問に大淀が耳元に小声で報告してきた。
「上層階にて人体による熱源多数感知」
我々は一旦集合すると大淀のタブレットを覗き込んだ。
「恐らくは最上階の一番角の部屋だと思われます」
我々は足音を殺して階段を上がっていった、そして最上階に到着した。
「提督、あの部屋で間違いありません内部に人体による熱源複数確認」
「こちら川内、室内に縛られた村雨以下8名確認、怪我無い模様、会話の内容から夕立達の身体に危険あり」
私は川内の報告を受けると、
「神通、スタングレネード」
私の意図を神通は直に理解すると扉の隙間からスタングレネードを投げ込んだ。
その直後閃光と轟音が部屋を覆った。
「状況終了!」
スピーカーから女性の声が聞こえた。
「お疲れさまでした、まぁ最初の報告から突入までの経緯は流石特務です、……使用する銃火器の選択と携行する銃器を目的に合わせたものを短時間に我々陸自も見習うべき所は多数ありました」
私達は陸自の観戦者からの感想を聞くと廃ホテルを出て鎮守府へと戻った。
そうこれは抜き打ちで行われる緊急事態への即応体制を確認する試験だったのだ、勿論大淀は事前に知らされていた為使用する銃火器の実包を演習弾に変更していた。
大幅に加筆修正いたしました。