「実は…私もあるんです」
青葉がそう言うと、パソコンをプロジェクターに繋ぎ映像を映した。
「この写真は広報や壁新聞には掲載出来なかったもので…」
青葉が映し出したそれは、鎮守府内で艦娘や警備兵を撮ったものだった。
「先ずはこれから…一見すると何も無い普通の警備兵の集合写真なのですが…ここを見てください」
青葉が中央左端の女性兵士を指した。
「彼女の腕の所です」
それははっきりと映っていた。
「腕が…隣の娘のイタズラなのでは?」
私はそう決めつけた、
「いえ、彼女の腕は見てください後で組む姿勢をしています…それにこの位置に腕がでているとなると…彼女の背後に居ないとならないのですが、後は警備室の壁になります」
青葉が次々と映しては怪奇な箇所を説明していった。
「ちょっと待て…これとこれ…これも警備室裏側の同じ場所じゃないか!」
私はある一点に気が付くと、口にした。
「そうです、何故か警備室の裏手に集中して映り込んでいるのです」
私は青葉に頷くと、
「現地調査してみるか…」
「そうですね」
私は青葉と警備室裏手の調査をする事にした。
「何も無いな…」
私は草が生い茂った箇所を調べた。
「?これは…」
警備室裏手…草が生い茂った敷地ギリギリの場所に小さな石塔が埋もれていた。
「これが…原因なのか?」
私と青葉は周辺の草刈りを行うと、石塔を綺麗にしお供えをした。
「青葉、映してみてくれ」
私は警備室を背にすると青葉に写真を撮らせた。
「どうだ?」
「…ひぃ~!!」
青葉が声にならない悲鳴を上げた。
「どうした!?」
私もその写真を見ると、同じ様に声にならない悲鳴を上げた。
「嘘だろ…余計に悪化している…だと」
写真には私が写っているのだが、左足部分がスッポリと消えて背景が透けていた。
「提督…これは多分怪我に注意しろって警告なのでは」
青葉がそう説明してくれた…気休めでもありがたい。
「今度は青葉を…」
だが青葉は普通に写っていた。
「そうなると本当に怪我に注意なのかもな」
だが言っているそばから私は草に隠れた階段を踏み外した。
「イタタタ…」
「提督大丈夫ですか?」
青葉がやって来た。
「足首を捻挫したようだ…まさかなこの事なのか?」
その後また映した写真は普通に写った。
「この写真の娘のその後が心配だな」
私は警備室に入ると、該当の女性隊員を調べた。
「提督。恐らくこの写真の隊員は彼女ですね」
隊長が名簿から1人の女性隊員を指差した。
「彼女は今日から怪我で休んでいます」
やはりか…聞くと腕を骨折して入院したそうだ、どうやら警備室で撮られた一連の写真は悪いものでは無く怪我や病気に注意しろという事らしい。